【3歳馬情報】オークス馬の秘蔵っ子が待望のデビューを迎える!

今週は競馬の祭典とも呼べるダービーが開催される。一方で春のクラシックには間に合わなかったものの、今後を見据えた素質馬たちが目の前のレースに挑んでいく。今週も厩舎育ちのPOG好き、数多くの名馬をPOGで指名した達人・山田乗男が素質馬を紹介していこう。

◆5月31日

●1勝クラス・東京芝1400m

パワースナッチ(牡、ブリックスアンドモルタル×スナッチマインド、美浦・武市厩舎)
2戦目に初勝利。格上げ初戦の東京芝1400m戦は3着と好走したが、中山マイルの前走は2番手から失速し5着と着順を落としている。今回は、2走前に好走した東京芝1400m戦を選択。当時の2着馬ソーダーンライトは1勝クラスを卒業しており、今度は本馬の番だ。鞍上はルメール騎手の予定。

●1勝クラス・東京ダート1600m

ルグランヴァン(牡、ルヴァンスレーヴ×カラフルデイズ、美浦・高木厩舎)
格上げ初戦の2走前は7着も、前走で一変。好位から抜け出し、勝ち馬イムホテプには及ばなかったものの、2着に入線している。精神的に弱い面があって走りも安定していないが、それでも連対圏に入ってきたように能力は確か。スムーズに走れれば今度も勝ち負けになる。鞍上は原騎手の予定。

●未勝利・東京芝1400m

ダンケルド(牡、ミッキーアイル×カレドニアレディ、美浦・森一厩舎)
昨夏にデビューし、秋までの3戦で2、3、2着。この成績から2歳戦のうちに初勝利もあると思われたが、その後は右トモの不安や、右前脚の跛行もあって4戦目が遠くなってしまった。

「母はイギリスの重賞勝ち馬。500キロ前後あるパワフルな好馬体。前進気勢が強過ぎるくらいの走りで、血統的にもスプリンター色は強い。気性的な課題が改善されれば、更に上のクラスを目指せそう」と記者の話。今回は7か月ぶりの実戦だが、2週前の段階でウッド6F80秒7の時計が出ており、仕上がりは良さそうである。鞍上はレーン騎手の予定。

●未勝利・京都芝1400m

スタードメイソン(牝、ブリックスアンドモルタル×ソウルスターリング、栗東・藤原英厩舎)
POG期間終了ギリギリに待望のデビューを迎える。「母はオークス馬。小柄で華奢な体型。馬体を考慮して調整は軽め中心だが、皮膚が薄く、素軽さがあって如何にも芝向き。綺麗な良馬場で走らせたいタイプ」と記者の話。1週前の追い切りでは、坂路54秒8-12秒1の時計が出ている。鞍上は北村友騎手の予定。

●未勝利・京都ダート1800m

カンピドリオ(牡、ドゥラメンテ×リカビトス、栗東・中内田厩舎)
新馬戦は3着と好走も、2戦目はソエの影響もあって7着と着順を下げている。ここまで2戦は芝のレースに出走したが、今回はダートを選択。5か月ぶりの実戦となるが、1週前のCWで6F80秒7-11秒0の好タイムをマークし、久々でも好勝負に持ち込めるだけの仕上がりにある。鞍上は川田騎手の予定。

◆6月1日

●白百合S(リステッド・京都芝1800m)

キングメーカー(牡、スワーヴリチャード×プレリュードフィズ、栗東・須貝厩舎)
新馬戦は最後の2Fを11秒2-11秒0の高速ラップでまとめて逃げ切り。この内容なら1勝クラスでも通用すると見ていたのだが、格上げして2戦は4、10着。しかし前走のあやめ賞は、3F32秒8の高速上りをマークして差し切りを決め、初戦勝利時の期待感が戻ってきた。上り勝負に強く、今度も決め手争いになれば連勝のチャンスだ。

ライトトラック(牡、キタサンブラック×レッドレイチェル、栗東・友道厩舎)
デビュー1週前の追い切りでは、京都新聞杯を勝利するショウヘイに先着。デビュー戦となった未勝利戦は、経験馬を相手に大外から豪快な差し切りを決め、調教通りに高い資質を見せつけた。格上げ初戦がオープンクラスでも、初戦の内容から好勝負を期待できる逸材だ。

●1勝クラス・東京ダート1400m

セレジェイラ (牝、ナダル×カイカヨソウ、栗東・西村厩舎)
芝の中距離でデビューし7着に敗れると、2戦目からダートの短距離にシフトし、3戦目の前走で初勝利を挙げている。「母はダートで活躍。口向きが難しく、現状は能力だけで走っているが、素質は高い。左回りがベターで東京遠征も好感」と記者の話。鞍上は北村友騎手の予定。

●未勝利・京都芝1600m

コリカンチャ (騙、ブリックスアンドモルタル×アロマティコ、栗東・斉藤崇厩舎)
デビュー4戦目の未勝利戦で15着と大敗し、その後に去勢手術。復帰戦の2走前こそ11着に終わったが、叩き2戦目の前走は4着と、しっかり着順を上げてきている。半弟の2歳馬ロスパレドネスは評判も良く、順調なら夏の福島開催でデビュー。弟に越されないよう、このあたりで初勝利を決めたい。鞍上は団野騎手の予定。

●未勝利(牝馬限定)・京都ダート1200m

ボヌールキャッツ(牝、ニューイヤーズデイ×ランニングボブキャッツ、栗東・浜田厩舎) 前走は好位から脚を伸ばし、勝ち馬に頭差まで迫っての2戦。3着には6馬身の差をつけた。8戦目で初めて連対を果たしたように、キャリアを積みながら少しずつ成長しており、初勝利も見えて来ている。鞍上は鮫島駿騎手の予定。

◆2歳新規入厩

アランカール(牝、エピファネイア×シンハライト、栗東・斉藤崇厩舎)
母は5勝(オークスなど)。兄セブンサミット(3勝)

※現役馬の成績は5月23日現在