【しらさぎS】「阪神芝1600m=差し有利」は間違い?「データ×展開」で浮上する人気薄

確かな先行力で重賞制覇へ挑むタシット

確かな先行力で重賞制覇へ挑むタシット


今週はサマーマイルシリーズ第1戦、しらさぎステークス(G3、阪神芝1600m)。昨年までは米子Sという名称でリステッド競走として行われていましたが、条件はそのままでG3に格付けされて行われます。

夏の暑さは人だけじゃなく競走馬にとってもツライもの。特に夏場は重賞の厳しい斤量設定なども相まって、有力馬ほど休養にあてるケースが見受けられます。

例年の米子Sは重賞ではなかったですし、収得賞金で斤量が決定されるため、有力馬が出ることが少ないレースでした。

しかし、新設重賞となった今年は、昨年の牝馬クラシック2冠馬チェルヴィニアや、昨年のオールカマーを制したレーベンスティールが早くから出走を表明。G3らしからぬ豪華なメンバーで第1回しらさぎSが開催されます。

土曜の前売り時点でも2頭が上位人気に支持されていますが、競馬は実績だけで決まるとは限りません!

それでは具体的にどんな馬を狙うべきなのか。G3となったことで単純比較は難しいかもしれませんが、阪神芝1600mという条件はそのまま。そこで同舞台で行われた米子Sの過去10年(14~23年)における脚質別成績をチェックしてみましょう。

▼米子Sの脚質別成績(14~23年)
逃げ[1-1-0- 8] 複勝率20%
先行[5-4-4-20] 複勝率39.4%
差し[2-3-2-36] 複勝率16.3%
追込[2-2-4-32] 複勝率20%


▼先行馬&前走1600m(14~23年)
[3-2-2-9] 複勝率43.8%

主な好走馬
23年 2着 ラインベック(7人気)
22年 1着 ウインカーネリアン(1人気)
19年 1着 オールフォーラヴ(1人気)

※24年は京都開催のため集計から除外

直線の長い外回りコースを使用する阪神芝1600mだけに差しが有利と思いきや、最も好走期待値が高いのは「先行」。また、「前走も1600mを走った先行馬」に限定すると、複勝率43.8%まで上昇します。

22年の米子Sはペースが落ち着く中、3番手追走のウインカーネリアンが4コーナーで先頭に立って後続を突き放す競馬を見せました。ここまで前有利な展開になるかは分かりませんが、こんなレースになれば先行馬にとって理想でしょう。

今回の展開を考えると何が何でもハナを切りたい馬は見当たらず、タシットやデビットバローズ、シヴァースなどが先行すると思われます。前に行くもそこまで多くないので、ある程度ゆったりとしたペースで流れるかと推測しました。

チェルヴィニアやレーベンスティールは好位に付けて4角付近から仕掛ける競馬だと思われるので、それに差されても上手く馬券内に残れそうな馬を考えました。

そんな競馬をしてくれそうな期待の1頭がタシットです。

同馬は今年のメンバーでは数少ない徹底先行タイプ。3走前の若潮Sで見せたようなスローペースでの粘り込みが理想のレース運びとなります。

前走のダービー卿CTではハイペースの流れを先行して7着という結果になりましたが、勝ち馬と0秒3差と大きく負けたわけではありません。自分の形に持ち込めばしぶといタイプで、ペースが落ち着きそうな今回は前残りに警戒してください!