【北九州記念】前崩れ警報発令中!「激流スプリント重賞」で浮上する末脚自慢

先行馬が大崩れした22年に好走したナムラクレア

先行馬が大崩れした22年に好走したナムラクレア


週末の小倉競馬場では、今週唯一の重賞である北九州記念(G3、小倉芝1200m)が行われます。

このレースは開催時期がたびたび変更されており、直近10年のうち15~19年は開催4週目、20~23年は2週目、昨年からは開幕週での施行となっています。

開催が進むごとに芝の状態は悪化していくため、開催2週目であれば問題ないと思いますが、4週目ともなると芝の状態もだいぶ変化していくと思われるので、今回のデータからは除外。過去5年間のデータを参考にしていきます。

今回も重要なファクターとして脚質に注目してみました!

▼1~3着馬の脚質と人気(過去5年)
24年 逃げ( 3人気)→先行(9人気)→差し(16人気)
23年 逃げ( 5人気)→差し(1人気)→差し( 9人気)
22年 差し(16人気)→追込(3人気)→差し( 1人気)
21年 先行( 5人気)→先行(4人気)→逃げ( 2人気)
20年 差し( 8人気)→逃げ(1人気)→追込(10人気)

直線の短い小回りコースとあって23、24年は逃げた馬が勝利するも、一方で1~3着馬の15頭中8頭が「差し追込」なのは見逃せません。

また、昨年16番人気3着のモズメイメイや、20年10番人気3着のアウィルアウェイなど、人気薄での激走が目立つのも要チェックでしょう。

中でも、22年は上手く内をついたボンボヤージとタイセイビジョンがワンツーフィニッシュ。3着は最後鋭い末脚で追い込んだナムラクレアという、いずれも後ろからの馬で決着したレースです。

小倉芝1200m戦の特徴として、スタート直後から下り坂でスピードが付き、スパイラルカーブでスピードが落ちずに平坦な直線へ向かう構造のためペースが速くなりやすく、過去5年全てハイペースを記録しています。

今回出走する18頭のうち、ほとんどの馬が逃げ先行で結果を残してきた馬。恐らく今年も例年通り激流必至が濃厚で、直線勝負に賭ける末脚タイプの台頭を考慮すべきでしょう。

差し追い込み馬の中で面白い存在がヤマニンアンフィルです。

同じ冠名のヤマニンアルリフラは弟で、姉弟対決となる1戦。1200m戦は[4-3-2-6]複勝率60%とまさにスプリンターと言える成績を残しており、小倉コースも[2-1-1-2]と好相性。さらには7月の成績も[1-1-0-1]と牝馬らしく夏負けしていません。

この馬の理想的なレースとしては、中団からロスなく内から差してくる競馬。22年のボンボヤージは同じ1枠1番から同様のレースで勝利しています。

連闘策という懸念点はありますが53キロという軽ハンデを活かし、前走の佐世保Sで見せた末脚が今週も再び炸裂するかもしれませんよ!