【小倉記念】はるばる来たぜ小倉へ!過去データが証明「勝負遠征」で挑む激アツホース

勝負遠征のラスカンブレスに騎乗する荻野極騎手

勝負遠征のラスカンブレスに騎乗する荻野極騎手


JRA全10競馬場で最南端となる小倉競馬場。滋賀県栗東トレーニングセンターから約8時間、関東馬の調教拠点である茨城県美浦トレーニングセンターにいたっては、移動だけでほぼ丸1日となる約20時間の長旅になります。

しかも人間と違い競走馬は「疲れたからサービスエリアでひと休み……」というわけにも行きません。馬運車の中で缶詰状態を余儀なくされますし、関東馬にとって最も参戦ハードルが高い競馬場と言えるでしょう。

しかし、この事実だけで「小倉=関東馬は軽視」と判断するのは早計。何故なら小倉で行われる重賞において、関東馬が大活躍しているのをご存じでしょうか?

▼小倉平地重賞の東西所属別成績
関東[4-2-1-18]複勝率28.0%
関西[4-4-6-71]複勝率16.5%
(※集計期間24年~25年7/6)

●25年 小倉大賞典(G3、小倉芝1800m)
1着 ロングラン(4人気)

●25年 小倉牝馬S(G3、小倉芝1800m)
1着 フェアエールング(7人気)
1着 シンティレーション(3人気)
3着 コガネノソラ(5人気)

●24年 中京記念(G3、小倉芝1800m)
2着 エピファニー(2人気)

●24年 小倉大賞典(G3、小倉芝1800m)
1着 エピファニー(3人気)
2着 ロングラン(4人気)

関西馬と出走頭数に3倍を超える差がありながら、小倉牝馬Sの上位独占を筆頭に少数精鋭の関東馬が躍動。複勝率28%は小倉重賞に出走した関東馬の約4頭に1頭以上が馬券に絡んでいる計算になります。

この数字は関東馬が地理的に不利なのは百も承知で、ベスト条件を求めて遠路はるばる遠征している裏返し。だからこそ、狙いすまして参戦してくる「勝負遠征の関東馬」は、人気の有無に関わらず狙う価値があります!

そして今年、小倉記念(G3、小倉芝2000m)の出走馬で、「勝負遠征の関東馬」に該当するのはラスカンブレス1頭のみ。

小倉でのレースは今回が初めてながら、同馬の父ブリックスアンドモルタルは2025年の小倉芝2000mで[2-3-0-8]連対率38.5%の好成績をマーク。この強力な「血の適性」が、陣営の勝負遠征に強力な裏付けを与えています。

自身のコース実績がないことで少しでも人気が落ちるなら、まさに絶好の狙い目。データに裏打ちされた陣営の“勝負駆け”から目が離せません!