【札幌記念】北の大一番に異変あり!混戦模様の「スーパーG2」で浮上した勢いMAXの1頭

先週は土日で2つの重賞を制した佐々木大輔騎手

先週は土日で2つの重賞を制した佐々木大輔騎手


「スーパーG2」の異名を持つ札幌記念(G2、札幌芝2000m)。例年、秋のG1戦線を占う豪華メンバーが集結しますが、今年は海外遠征や調整不足による回避などの理由で、有力馬の参戦が少なく、やや手薄な印象は否めません。

具体的にどう違うのか。近年のメンバー構成と比較してみましょう。

▼直近5年の札幌記念のメンバー構成
24年 G1馬:3頭 重賞馬:9頭 重賞未勝利:3頭
23年 〃 :3頭  〃 :13頭   〃  :2頭
22年 〃 :5頭  〃 :12頭   〃  :4頭
21年 〃 :4頭  〃 :9頭    〃  :4頭
20年 〃 :3頭  〃 :7頭    〃  :5頭

※今年の出走予定馬
G1馬:1頭 重賞馬:8頭 重賞未勝利:8頭

今年は重賞馬こそ8頭いますが、G1馬は桜花賞馬ステレンボッシュのみ。さらに古馬混合G1で3着以内の実績を持つ馬に絞ると、同馬と昨年の天皇賞・秋3着のホウオウビスケッツだけとなり、例年に比べて実績上位馬の層が薄いことは明らかです。

札幌記念を予想する有力な傾向として、直近5年に限れば前走函館・札幌組は[0-0-0-25]というのがありますが、これほど実績馬が少ない今年に限っては、夏の上り馬が台頭する余地は十分。このデータは一旦、度外視しても良いかもしれません。

では、例年とは違うレベルのレースで、どの馬を選んでいくのか。今回注目したのは「上がりタイム」です。

▼上がり3Fが1位~3位(過去5年)
[3-3-2-8] 連対率37.5% 複勝率50%

●主な好走馬と上がり3Fタイム

24年 1着 ノースブリッジ 上がり3位タイ
〃 2着 ジオグリフ 上がり3位タイ
〃 3着 ステラヴェローチェ 上がり2位

23年 1着 プログノーシス 上がり最速

21年 2着 ラヴズオンリーユー 上がり最速
〃 3着 ペルシアンナイト 上がり2位タイ

20年 1着 ノームコア 上がり最速タイ
〃 2着 ペルシアンナイト 上がり最速タイ

平坦なコース設計かつ、直線も266.1mと短い札幌コースでは前に行く馬が有利な傾向にありますが、一方で速い上がりを使った馬の複勝率は50%となっています。これはレースの運び方によって結果が出ている証だと考えられます。

例えば昨年のレースでは、2番手追走から差し切ったノースブリッジが優勝し、好位につけていたジオグリフが2着に入るなど、前に居た馬がそのまま速い上がりを記録して結果を残しました。

一方で、23年のプログノーシスが見せたように、後方に居ても3角から仕掛けるような立ち回りを見せれば、前に行かずとも勝利を収めることが出来ます。

そこで今回推奨したいのがヴェローチェエラです。前走の函館記念では、まさしくプログノーシスが一昨年行ったような競馬を披露。道中は中団で待機し、3角付近から徐々に上がって4角で先頭に立ち、直線突き放す形で重賞を制しました。

後方一気の末脚に賭けるタイプでもないですし、洋芝適性も充分、さらには前走の勝利を導いた佐々木大輔騎手が継続騎乗するなど、同馬にとって今走はプラスの要素が多分に感じられます。

混戦ムード漂う今年の札幌記念は、勢いと洋芝適性を重視したい一戦。妙味あるこの馬から勝負してみてはいかがでしょうか!