【ローズS】乙女の下剋上なるか!格上馬をなぎ倒す「隠れた素質馬」を推奨!

格上挑戦のローズSを人気薄で勝利したマスクトディーヴァ

格上挑戦のローズSを人気薄で勝利したマスクトディーヴァ


先週の紫苑Sに引き続き、今週も秋華賞のステップレース、ローズS(G2、阪神芝1800m)が行われます。

例によってこのレースも近年中京開催が多く、こちらも過去5年のデータがそのまま参考にしづらい状況です。 そこで今回は阪神で行われた近5年(16~19・23年)のデータに絞り、好走馬の傾向を探っていきます。

ローズSは秋華賞への切符をかけた重要な一戦。実績のある重賞好走馬が有利と思われがちですが、データを見ると意外な傾向が浮かび上がってきます。以下のデータをご確認ください。

▼ローズSの前走クラス別成績

●重賞・OPクラス[3-2-2-29]
勝率8.3% 連対率13.9% 複勝率19.4%
単勝回収率36%、複勝回収率56%

●1勝、2勝クラス[2-3-3-27]
勝率5.7% 連対率14.3% 複勝率22.9%
単勝回収率141% 複勝回収率119%

勝率こそ高いレベルで走ってきた重賞・OPクラス組がわずかに高いものの、連対率・複勝率はほとんど変わりません。しかし、回収率を見ると、人気薄が多い1勝、2勝クラス組は単勝・複勝回収率いずれも100%を超えており、馬券妙味が期待できるデータと言えるでしょう

さらに注目したいのが4着馬です。重賞・OPクラス組の2頭の該当馬は3着まで0.2差、0.3差という結果でしたが、1勝、2勝クラスから参戦した3頭の該当馬は、いずれもクビ・ハナ差という結果。

この事実は、後者の方が展開や僅かな差で馬券圏内に届いていた可能性が高いことを示唆しています。であるならば、馬券妙味がある1勝、2勝クラス組を狙うべきです。

次に、「キャリア5戦以内で、かつ差し・追込を得意とする馬」という条件で絞り込んでみました。

▼キャリア5戦目以内&差し追込馬
[2-2-0-7] 複勝率36.4%
単勝回収率450% 複勝回収率132%

●好走例と上がり3Fタイム
23年
1着マスクトディーヴァ 7人気 33.2(2位)
2着ブレイディヴェーグ 1人気 32.9(1位)

18年
2着サラキア 2人気 33.4(3位)

17年
1着ラビットラン 8人気 33.5(1位)

この条件に該当する馬は複勝率36.4%と、3頭に1頭以上が馬券に絡む注目すべきデータです。また、ブレイディヴェーグやサラキアなどは人気通りの好走を見せた形ですが、ラビットラン・マスクトディーヴァは人気薄での好走。

特にラビットランが勝利した17年は1、2番人気が着外に沈んだこともあり、3連単33万円のインパクトのある馬券が生まれました。

差し馬が活躍できる理由は、阪神外回りコースの構造にあります。新潟・東京に次ぐ約474mの長い直線に加え、残り600mからの下り坂で勢いがつくため、後方の馬でも前をまとめて差し切る豪快なレースが生まれやすくなっています。

それを踏まえ、末脚自慢の1頭として推奨するのがマトラコーニッシュ

キャリア4戦すべてで上がり3Fがメンバー中3位以内という事実が、この馬の揺るぎない安定感と、常に上位の決め手を発揮できる能力を物語っています。

また、前走で破ったサタデーサンライズは、先週の紫苑Sで勝ち馬ケリフレッドアスクから0.3差。舞台は違うとはいえ、その馬を前走で2馬身差以上突き放していることは、3歳世代でも十分に通用する能力があると言えるのではないでしょうか。

マトラコーニッシュの祖母エアメサイアは05年にローズSを制した後、秋華賞を手にしています。その他、叔父にはエアスピネルやエアウィンザーなどの重賞馬が名を連ねる良血馬です。

条件が揃ったこの舞台でポテンシャルを開花させ、秋華賞へ名乗りを上げる走りに期待しましょう!