【エリザベス女王杯】4連覇の名手が若き牝馬と最多勝利更新へ虎視眈々

エリザベス女王杯で歴代最多5勝目を狙う武豊騎手

エリザベス女王杯で歴代最多5勝目を狙う武豊騎手


本日は牝馬の頂上決戦、エリザベス女王杯(G1、京都芝2200m)が行われます。

ここでは、このレース歴代最多の4勝を誇るレジェンドジョッキー・武豊騎手に注目します。まずはその勝ち星の軌跡を振り返ってみましょう。

▼武豊騎手の勝ち馬と4角位置
04年 アドマイヤグルーヴ (7番手)
03年 アドマイヤグルーヴ (10番手)
02年 ファインモーション (2番手)
01年 トゥザヴィクトリー (10番手)

ご覧の通り4勝を挙げていますが、特筆すべきは “4連覇” を達成している点。中央平地G1での4連覇は、同じく武豊騎手が成し遂げた天皇賞・春と並ぶ偉業であり、まさにレジェンドたる所以と言えるでしょう。

その一方で、エリザベス女王杯の勝ち星は2004年を最後に止まっており、掲示板入りも2007年が最後。近年はやや存在感を発揮しきれていません。

というのも、過去10年の騎乗8回のうち 「5番人気以内の馬がゼロ」 と、強力なパートナーに恵まれないケースが続いたことが影響していると考えられます。

しかし、今年は状況が一変。パートナーは前走からの継続騎乗となるエリカエクスプレス。先月の秋華賞では華麗な逃げで2着に好走し、初コンビながら抜群の相性を示しました。

G1でインパクトのある結果を残したことで、今回は上位人気がほぼ確実。武豊騎手にとって久々の人気馬で、大舞台へ挑むことになります。

気になるのはその戦法。再び逃げるのかと思いきや、記者会見では「すべては折り合いひとつ」と発言しており、どんなレース運びを見せるのか読みにくい状況です。

ここで思い出したいのが、トゥザヴィクトリーで勝利した2001年のエリザベス女王杯。それまで逃げ・先行で結果を出してきた馬を、あえて4コーナー10番手まで控える大胆な競馬を選択。

ゴール前5頭が並ぶ大激戦の中、ハナ差で勝利をもぎ取っています。この勝利こそ、武豊騎手の判断力とテクニックが光った一戦でした。

今年のエリザベス女王杯は混戦模様。しかし、その中でレジェンド・武豊騎手の神技が再び炸裂し、エリカエクスプレスとともに自身の持つ最多勝利記録を更新する可能性は十分。レース結果だけでなく、道中の駆け引きにも注目したい一戦です。