祝・エリ女勝利!3日間開催は福島→東京→東京で騎乗!【戸崎圭太コラム】

週刊!戸崎圭太

レガレイラと共に挑んだエリザベス女王杯は1番人気に支持されて、期待に応える結果。ジョッキー自身にとっても2025年のJRA G1は待望の勝利となった。

今週はG1での騎乗こそないが、3日間開催を転戦する。ジョッキー的には成績面も見逃せない争いが続くだけに、好結果を期待したい。

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——何と言っても、まずはレガレイラエリザベス女王杯(G1)を勝利おめでとうございました!

戸崎:ありがとうございます。

レガレイラ

——別の場所でもたくさん話されると思いますが、まずこの話題から振り返っていただきたいと思います。

戸崎:グランプリホースということで、自信を持って乗せていただきました。やはりスタッフから聞いていた通り、体調面、調子もいいなという返し馬でしたね。

——先週も伺った際では、今回はゲート入りが焦点というお話でしたね。

戸崎:前回のオールカマーでゲート内がうるさく、一回練習をしておこうと。でも、やっぱり中ではジッとしていられなかったですね。

——レース前にゲート練習をしたものの、実際のところ、あまり効果はなかったと。

戸崎:そうなんですよね。出たのは練習の効果ではなく、調子の良さが繋がって、出ていってくれたんだと思います。やっぱり馬って具合がいいと自分から進んでいってくれますから。

でも、こうしてゲートを練習させる経験はたくさんがありますが、基本的に悪影響はないですからね。たま~に、悪い方に出てしまうこともありますけどね。不安があるならやった方がいいという考えです。

——トレセンでのゲート練習とはまた別物でしょうが、やはり練習をしたことで精神的な影響は極稀にあると。

戸崎:やってみないとわからないですが、テンションが高まったりしてしまうことはたまにありますね。そんなに多いケースではないと思いますが。

——今回は輸送した上での馬体重はプラスでしたね。

戸崎:重くはなかったですよ。輸送して減るより増える方なら、どちらかと言えば調子がいいという証拠だと思います。状態は今まで乗せていただいた中で、一番イイと言ってもというくらいでした。

レガレイラ

——今回、伺っている限り、以前よりも厩舎スタッフとのやり取りが増えましたね。

戸崎:僕から聞いているわけじゃないですが、担当の方だったり、助手さんだったりから伝えてもらっていました。向こうから言ってくるくらいですから、それだけイイんだろうと思いましたね。

——そのスタートはそれなりに決まった割には中団より後方でした。

戸崎:特に内に包まれないところで、なるべく外でとは意識していました。前に気になっていたリンクスティップがいたので、くっついていっても、いいかなとは思いました。

ただ、それには促していかないといけないですからね。最後の脚もしっかり持っている馬ですし、この馬の地力に期待しました。万が一、ついていくと、リズムを崩すとまでは言わないですが、脚が溜まっていなかったりということもあるでしょうからね。

——しかし、外枠でもあってリンクスティップは積極的に運んでいきましたね。

戸崎:どうするか、判断は難しいところでしたね。

レガレイラ

——そして、3角ではステレンボッシュがスムーズさを欠いており、リアルタイムで観ている時は不利を受けないか大丈夫かなと思いました。

戸崎:いや~そうですね。近くだったのでその心配はありましたね。

——直線での反応、感触はどうでしたか。

戸崎:前を捉えられるな、という感覚でしたね。後続の足音は聞こえていましたけど、どうにかなるなと。2着はパラディレーヌだったんだと後から気づきました。

——以前は道悪に苦しんだこともありました。京都の芝も決して良くはない状態だったんじゃないでしょうか。

戸崎:やっぱり内は避けたいコンディションでしたね。外側も多少なりとも水分は含んでいるんじゃないかと思いましたが、これならどうにかなりました。

——そして、下り坂を苦手とするケースもありますが、そこはどうでしたか?以前、レガレイラの体のバランスなどにも指摘されていたので気になっていた部分でした。

戸崎:問題なかったですね。そこもデキの良さもあって対応できたのかもしれません。また、あの位置でじっくり持っていけたのも大きかったですね。そこで急かすようだと、またバランスも変わりますからね。

——これでG1も3年連続勝利。まだまだ活躍の場はあるかと思います。今後、よくなる余地はありますか?

戸崎:やはりゲートですかね。もう少しどっしりしてほしいです。早い段階から活躍していますし、成長というよりも体質的に、性格的に悪い感じはしないのでね。

福島記念、東スポ杯とテン乗りのコンビで臨む!

——さて、今週は3日間開催。土曜は福島で騎乗されます。土曜のシャンソンドールは前走が強い内容でしたね。

戸崎:今までゲートが出ていなかったらしいのですが、前走ではスパーンと決めてくれて、強い内容でしたね。精神的に我が強いので、その辺りは気になりますが、平常心で走ってくれればと思います。

——福島記念(G3)クリスマスパレードに騎乗されます。

戸崎:追い切りではすごくフットワークがいいなと感じました。気の悪さも解消してきているようでした。

2走前は距離を短縮したりしましたが、前走はゲートを出ていないようですね。そこがどう出ますかね。能力的にはいいモノを持っていると思いますが。

——日曜の東京ではサザンテイオーは引き続き騎乗されます。

戸崎:前走も頑張ってくれていますね。乗りやすくてちゃんとしっかり伸びてくれます。ある程度、どんな競馬でも対応できるんじゃないかと思います。

——ラヴィニアパークはどうでしたか。

戸崎:おっとりしてすごく乗りやすく素直ですね。走らせると、まだ走り方などは使ってからかなと感じました。

——クラリネットソナタアスクセクシーモアはどうでしょうか。

戸崎:クラリネットソナタは安定して走れていますし、このコースにも実績がありますよね。アスクセクシーモアは昇級初戦だった前走はもう一つの結果でした。昔の印象で言えば、いいモノは持っているものの、成長が追いついてくるには時間が掛かるので。もう少し成長待ちかもしれません。

レガレイラ

——ウェイワードアクトは好勝負が続きますね。

戸崎:久しぶりになりますが、1Fの距離の条件替わりも問題なく安定しています。

——ヴェンデボヌールはどうでしたか。

戸崎:条件が替わって、この馬なりにはいい走りでした。もうメンバー次第だと思います。

——フィンガーは3戦連続の騎乗です。

戸崎:前走内枠がどうかと思いましたが、上手に走ってくれましたね。力は上位だと思いますから、あとは枠次第ですね。

——サンタアニタも健闘が続きます。

戸崎:毎回頑張ってくれているので、もう一歩工夫できればいいのですが。

——クレアノアは追い切りに騎乗されましたね。

戸崎:バネの訊いた走りといった印象でした。直線も追い出しをかけると、反応してフットワークも変わってきていました。

——スニーカースキルは関西圏で騎乗されましたね。

戸崎:砂を被らない位置取りを意識。クラスが上がると簡単にはいかないと思いますが、力を発揮できればと思います。

レガレイラ

——東スポ杯2歳Sでは格上挑戦でもストームサンダーと初コンビです。

戸崎:未勝利馬の身で格上挑戦をして勝ちましたね。しっかり追って伸びてくるだと思います。

——シャドウキャッスルは芝に替わります。

戸崎:まずは条件云々よりは、前走を踏まえて気分を害さないように走れればと感じましたね。

——先週のその他のレースでは、ダノンセンチュリーはどうでしたか?

戸崎:どういうテンションで走ってくれるかが焦点でしたね。新潟とは違って、走る気持ちは強くなっています。スタート切ってくれたので、自ずとああいう形になりましたが、我慢はしてくれていました。

最後の脚はしっかりしているので、今後も期待していきたいです。ただ、前進気勢があっても、これ以上距離が短くなっても対応できるわけではないと思います。

——バトルクライは前走と同じような感触だったでしょうか。

戸崎:道中や行きっぷりこそ前走以上でした。ただ、追ってからの反応は物足りなさがありました。能力はある馬なので、気持ちの問題が出ていそうです。

——オメガキャプテンは長期休養明けもありましたし、ゲートで立ち上がったりしていましたね。

戸崎:この中間は坂路中心で、思うような調整ではなかったようですね。それに気性的にもうるさくなってきていました。本調子であれば、こんなことはないと思います。

レガレイラ

——サノノワンダーはどうでしたか。

戸崎:この馬のレースにはなっているのですが…追い込めてはきているものの、あと一歩ですね。

——コレオシークエンスで勝たれましたね。

戸崎:気性的にオン、オフがはっきりしていて、もう少し欲しい感触ですね。レースに行ってからはハナでしたけど、軽い走りをしていて、感度なんかもいいな、という雰囲気でセンスをみせてくれました。

——ガードオブオナーはどうでしたか。

戸崎:走る気持ちが強くなっていましたね。1列目の広いところで走らせたかったのですが、囲まれる形になって窮屈でした。それに道が開かず力を出し切れていない面もあるのですが、もう少しメリハリがつくといいですね。

——今週はダノンデサイルの追い切りへ栗東に行かれたようですね。次週はジャパンC(G1)が行われます。ダービーやドバイの走りを見せてくれるよう楽しみですね。今週もありがとうございました!

戸崎:ありがとうございました!