【阪神JF】かわいいだけじゃない!白きアイドルが歴史を変えた!

この記事をシェアする
実力だけでなくアイドルホースとしても輝いたソダシ

実力だけでなくアイドルホースとしても輝いたソダシ


今週の阪神JF(G1、阪神芝1600m)は、2歳牝馬の頂点を決める一戦。この舞台を制した若き女王は、クラシック、そしてその先の大舞台でも活躍を見せるケースが多く、近年の代表格として20年のソダシを思い浮かべる方も多いでしょう。

▼ソダシの主な成績
20年
1着 札幌2歳S(G3)
1着 アルテミスS(G3)
1着 阪神JF(G1)

21年
1着 桜花賞(G1)
1着 札幌記念(G2)

22年
3着 フェブラリーS(G1)
1着 ヴィクトリアマイル(G1)

23年
2着 ヴィクトリアマイル(G1)

一説には1万頭に1頭しか生まれないとされる白毛馬は、競馬界でも極めて稀有な存在。1996年に突然変異で誕生したシラユキヒメを祖とする血統は、通称“白毛一族”として知られています。ソダシも、その系譜に連なる1頭です。

長らく活躍馬が少なかった白毛一族の中にあって、ソダシは例外的な競走能力を発揮しました。デビューから無傷の3連勝。特に2戦目の札幌2歳Sでは、2歳コースレコードを0.1秒更新する圧巻の内容でした。

そして迎えた阪神JFでも、その強さは揺るぎませんでした。いつも通り前目の位置でレースを進め、直線では早めに先頭へ。一旦はサトノレイナスに交わされるも、最後にもうひと伸びを見せ、ハナ差で再逆転。この勝利は、世界で初めて白毛馬がG1タイトルを獲得した歴史的快挙でもありました。

翌年は桜花賞に直行し、ここも見事に制して無敗でクラシック1冠目を獲得。続くオークスでは初黒星を喫したものの、夏には古馬の強豪を相手に札幌記念を制覇。

4歳を迎えると新たにダートに挑戦。父クロフネ譲りの適性を活かし、フェブラリーSで3着に好走。そして、ヴィクトリアマイルでG1・3勝目を挙げ、古馬のG1も制しました。

その後もマイル路線を中心に第一線で戦い続け、G1・3勝を含む重賞6勝。その美しい姿で多くのファンを魅了しつつ、名実ともに競馬界を代表する名牝へと上り詰めたのです。

現在は繁殖牝馬として新たなステージに立ち、その産駒の活躍にも大きな期待が寄せられています。

そんな偉大な女王の足跡を、次にたどるのはどの馬なのか。その物語の序章となる一戦を、今週末の阪神JFでぜひ見届けてください。