研究員サカマキの重賞回顧

トピックス

9月8日(土) 阪神 第58回朝日チャレンジC(G3)

伏兵ヤマトマリオン(牝4、栗東・安達厩舎)が作ったペースは前半1000m通過が62.1秒というスローペース。
レースの上がり3ハロン34.2秒という数字が示すとおり、瞬発力勝負となった。
この争いを制したのは1番人気に推されたインティライミ(牡5、栗東・佐々木晶厩舎)。
若干低レベルのメンバーの中では、ダービー2着、G2京都新聞杯勝ちの実績は一枚上だった。
本馬にとってはこれが京都新聞杯以来の勝利。ようやく「ディープの2着馬」からの脱却となった(?)。

9月9日(日) 中山 第52回京成杯オータムH(G3)

4角までロスのない内目を追走。
「引っ張りきれない手応え」という言葉がピッタリの抜群の行きっぷりで直線はやや外へ。
追い出されると一瞬にして先行勢を捕えてそのまま押し切り勝ち。
キングストレイル(牡5、美浦・藤沢和厩舎)の強さだけが際立ったレースだった。
本馬にとってはセントライト記念以来となる重賞2勝目。
折り合い面、一瞬の脚とマイルに高い適性のある本馬。手薄な路線だけに、G1でも楽しめる存在といえる。
2着カンファーベスト(牡8、美浦・佐藤吉厩舎)は昨年に続き栄冠を逃した形だが、今年は相手が悪かった。
勝ち馬の直後でほぼ完璧に乗られていただけに、相手を褒めるしかない。

9月9日(日) 阪神 第21回セントウルS(G2)

サマースプリントシリーズチャンピオンの可能性がありながら、11番人気という低評価に甘んじていたサンアディユ(牝5、栗東・音無厩舎)が5馬身差の圧勝。
見事、第2代サマースプリントチャンピオンに輝いた。
スタート直後から掛かるくらいの行きっぷり。
鞍上の川田騎手が宥めるのに一苦労していたが、直線で手綱を放されると、まさに矢の様な伸びを見せた。
2着のカノヤザクラ(牝3、栗東・橋口厩舎)は馬群を縫うように伸びてきた。
3歳馬ながら高いスプリント適性を再認識させる内容といえる。
1番人気に推されたキンシャサノキセキ(牡4、美浦・堀厩舎)は直線でジリジリとしか伸びず3着。
スムーズなレースで伸び切れなかったあたりは休み明けかそれとも潜在的なスプリント適性の差だろう。
アグネスラズベリ(牝6、栗東・西浦厩舎)はマイナス20キロ…。
連戦の疲れは如何ともし難かった。