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研究員ヤマノの重賞回顧
2007/10/16(火)
10/14日(日)、東京競馬場で行われた府中牝馬S(3歳上牝、G3・芝1800m)は、デアリングハート(牝5、栗東・藤原英昭厩舎)が逃げていたアサヒライジングを図った様に残り100mで捉えると、そのまま突き抜けて同レース連覇の快挙を成し遂げた。
デアリングハートは、G1で2着1回、3着2回の力量馬。
それが今回も含めて22戦で1番人気に支持されたのは僅かに2回だけ。
確かにここ2年ほどはムラ駆けといわれても仕方のない戦績ではあるのだが…。
しかし、能力がなければ伊達や酔狂で、こんなG1実績は残せない。
では何故、“ムラ駆け”なのか? 今回の府中牝馬Sの勝利で分かったのは、この馬は“ある条件さえ満たされれば、能力を発揮する”スペシャリストなのかもしれないということだ。
今回の勝利で、良馬場の東京コースは[2.1.1.0]。
それも府中牝馬S1着2回、NHKマイルC2着、ヴィクトリアマイル3着と全て重賞だ。
短絡的かもしれないが、こうなってくると次回の狙い時は自ずと分かってくる。
タップダンスシチー、シーイズトウショウ、メイショウカイドウ、エリモハリアー…特定の条件化で無類の強さを発揮するスペシャリストは確かに存在する。
次のデアリングハートの出走レースに是非注目してみたい。
同14日(日)、京都競馬場で行われた秋華賞(3歳牝、G1・芝2000m)は、安藤勝己騎手騎乗ダイワスカーレット(牝3、栗東・松田国英厩舎)が、スローな流れを楽々押し切り快勝。桜花賞に続く牝馬2冠を達成した。
それにしても、2冠を達成した今となっては、熱発で回避の憂き目にあったオークスが今更ながら惜しまれる。
春は度重なる感冒や、牝馬ならではの体温の不安定さに悩まされていたダイワスカーレット。
彼女にとっては最大の敵は、ウオッカや他ライバル馬たちではなく、この“体調の不安定さ”だったのかもしれない。
例年以上に厳しい夏を順調に過ごし、秋緒戦のローズSで姿を現した彼女には、もうそんな不安は感じられず、すっかり落ち着いた雰囲気が漂っていた。
実際のレース振りも至ってスムーズで、力みは感じられなかった。
結果は、着差以上に強い競馬での快勝だった。
本番の秋華賞の追い切りでも、力みのないスムーズな走りが印象的だった。
そして迎えた本番のレースでは、周知のとおり、あれよあれよと言う間に軽やかにゴールを駆け抜けてしまった。その走りにはやはり全く力みは感じられなかった。
今回のレースで、彼女は二つの大きな武器を手に入れたと言えるだろう。
一つは、スムーズに前々で流れに乗って、最後も長く良い脚を使うという最強のスタイルを身に付けたこと。
当たり前のことであるが、前々でレースを運べる力量馬に、上がりで33秒台の脚を使われては、後続はなす術もない。
これからも大舞台で闘って行くためには、これは強力な武器となるはずだ。
もう一つは、その能力をいかんなく発揮できる精神・肉体両面での“安定感”を身に付けたことだ。
今後、更なる上のステージでは、想定外の様々な不安定要素が襲いかかってくるような、厳しい試練が待ち受けているのかもしれない。
しかし、二つの強力な武器を身に付けた以上、前途洋々、道は開けるだろう。
デアリングハートは、G1で2着1回、3着2回の力量馬。
それが今回も含めて22戦で1番人気に支持されたのは僅かに2回だけ。
確かにここ2年ほどはムラ駆けといわれても仕方のない戦績ではあるのだが…。
しかし、能力がなければ伊達や酔狂で、こんなG1実績は残せない。
では何故、“ムラ駆け”なのか? 今回の府中牝馬Sの勝利で分かったのは、この馬は“ある条件さえ満たされれば、能力を発揮する”スペシャリストなのかもしれないということだ。
今回の勝利で、良馬場の東京コースは[2.1.1.0]。
それも府中牝馬S1着2回、NHKマイルC2着、ヴィクトリアマイル3着と全て重賞だ。
短絡的かもしれないが、こうなってくると次回の狙い時は自ずと分かってくる。
タップダンスシチー、シーイズトウショウ、メイショウカイドウ、エリモハリアー…特定の条件化で無類の強さを発揮するスペシャリストは確かに存在する。
次のデアリングハートの出走レースに是非注目してみたい。
同14日(日)、京都競馬場で行われた秋華賞(3歳牝、G1・芝2000m)は、安藤勝己騎手騎乗ダイワスカーレット(牝3、栗東・松田国英厩舎)が、スローな流れを楽々押し切り快勝。桜花賞に続く牝馬2冠を達成した。
それにしても、2冠を達成した今となっては、熱発で回避の憂き目にあったオークスが今更ながら惜しまれる。
春は度重なる感冒や、牝馬ならではの体温の不安定さに悩まされていたダイワスカーレット。
彼女にとっては最大の敵は、ウオッカや他ライバル馬たちではなく、この“体調の不安定さ”だったのかもしれない。
例年以上に厳しい夏を順調に過ごし、秋緒戦のローズSで姿を現した彼女には、もうそんな不安は感じられず、すっかり落ち着いた雰囲気が漂っていた。
実際のレース振りも至ってスムーズで、力みは感じられなかった。
結果は、着差以上に強い競馬での快勝だった。
本番の秋華賞の追い切りでも、力みのないスムーズな走りが印象的だった。
そして迎えた本番のレースでは、周知のとおり、あれよあれよと言う間に軽やかにゴールを駆け抜けてしまった。その走りにはやはり全く力みは感じられなかった。
今回のレースで、彼女は二つの大きな武器を手に入れたと言えるだろう。
一つは、スムーズに前々で流れに乗って、最後も長く良い脚を使うという最強のスタイルを身に付けたこと。
当たり前のことであるが、前々でレースを運べる力量馬に、上がりで33秒台の脚を使われては、後続はなす術もない。
これからも大舞台で闘って行くためには、これは強力な武器となるはずだ。
もう一つは、その能力をいかんなく発揮できる精神・肉体両面での“安定感”を身に付けたことだ。
今後、更なる上のステージでは、想定外の様々な不安定要素が襲いかかってくるような、厳しい試練が待ち受けているのかもしれない。
しかし、二つの強力な武器を身に付けた以上、前途洋々、道は開けるだろう。
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