専門紙・勝馬の看板TMとして一時代を築き「美浦の地獄耳」という異名が付く程の聞き屋が
築き上げた人脈を駆使し、五感とツボを刺激する自信の一頭をズバッとお届けする。
自己条件なら圧勝デビュー戦の再現も
2018/5/11(金)
2週間の騎乗停止明けとなる武豊騎手。今週は土日とも東京遠征で、復帰初日から固め打ちしそうなラインナップだ。その中から土曜の厳選馬では東京6R・3歳500万下④プリンセスノンコ(牝3、美浦・加藤征厩舎)を取り上げる。
1月末のデビュー戦ではスピードに乗って先頭に立つと、直線に入っても余力十分で、最後は後続に7番身差をつけて大楽勝。脚抜きの良いダートだったということで、積極的な競馬をしたルメール騎手の手腕も光り、素軽い走りは芝でも通用しそうに思えた。
そんな背景から2戦目は桜花賞トライアルのアネモネSに出走したが、初芝だった上にスタートで出遅れ大外を回る不利もあり伸び切れず5着。陣営は「キャリアが浅く、相手も強かった。芝がダメだった訳ではないけど、現状はダートの方が合っていそう」と言い、今回は初戦で圧勝した東京マイル戦を目標に調整してきた。
この中間は放牧を挟んだが、稽古ではキビキビとした動きを見せ仕上がりも上々。陣営は「自己条件の牝馬同士なら好勝負になる」と巻き返す構え。東上する武豊騎手を確保して勝負態勢で、初戦のような競馬になっても不思議ではない。
プロフィール
古川 幸弘 - Yukihiro Furukawa
昭和41年、競馬専門紙「勝馬」に入社。35年もの間、看板トラックマンとして名を馳せた。かねてから、ラジオ日本競馬実況中継で「オッズが落ちるパドック解説」を幾度となく演出。相馬眼は独創性に溢れており、現役トラックマンの追随を許さない。専門紙を引退した後もブレーンを広げており、美浦トレセンでは地獄耳とさえ謳われる。家族同然の付き合いをしている現役関係者は数知れず、内外ともに認める美浦競馬サークルの顔である。