専門紙・勝馬の看板TMとして一時代を築き「美浦の地獄耳」という異名が付く程の聞き屋が
築き上げた人脈を駆使し、五感とツボを刺激する自信の一頭をズバッとお届けする。
【天皇賞・秋】近走では一番のデキ!2強に一泡吹かせる!
2019/10/26(土)
どうも!美浦の古川です。
まず海の向こう、豪州の大レース・コックスプレートに出走したリスグラシュー。いやぁ見事な走りだったな。まるで先週メールドグラースが勝ったコーフィールドCのVTRを見るかのような豪快なマクリ一閃。レーンの落ち着いた手綱捌きも光ったが、初めての地でも堂々たる走りっぷり。
これからドバイ、香港に加えてこの時期のオーストラリア遠征が日本馬にとって毎年の恒例行事になるのは間違いないだろう。
さて、日曜はいよいよ令和最初の天皇賞・秋。これだけの豪華メンバーが激突するんだからワクワクするよな。金曜の大雨で馬場を心配していたんだが、土曜後半には良馬場に回復。日曜は大きく崩れる予報はないし、まずは一安心だ。
この舞台だったら現役最強牝馬のアーモンドアイ(牝4、美浦・国枝厩舎)が負けられないだろう。安田記念はスタートで結構なロスがあっての惜敗だったが、最後もう一完歩で差し切っていた勢い。“負けて強し”を印象付けた一戦だった。
完璧な状態とまではいかないだろうが、現状府中の2000mはベストといっていい舞台。貫禄を示す競馬で前走のウップンを晴らして欲しい。
相手にはまず皐月賞馬サートゥルナーリア(牡3、栗東・角居厩舎)を挙げないといけない。本格化はもう少し先だろうが、秋緒戦の神戸新聞杯ではヴェロックスや菊花賞Vのワールドプレミアを子ども扱いしたからな。
キャリアとコース適性、総合力ではアーモンドアイに一日の長があるだろうが、スケールと伸びシロは魅力たっぷり。どこまで女王に迫れるか楽しみでならない。
2頭からは少し離れるが、3番手にはアエロリット(牝5、美浦・菊沢厩舎)を指名。毎日王冠は直線一旦交わされながら盛り返しての価値ある連対。中間のケイコでは更に迫力を増して近走では一番のデキといえそう。2強に一泡吹かせるとしたら、最も展開利のあるこの馬だろう。
以下、札幌記念は落鉄のアクシデントがあったというワグネリアン(牡4、栗東・友道厩舎)。ここへきての復活ムードは本物とみていい。横山典に乗り替わって、今までと一味違った良さを引き出しそうなスワーヴリチャード(牡5、栗東・庄野厩舎)と共に押さえておきたい。
◎ ②アーモンドアイ
○ ⑩サートゥルナーリア
▲ ⑤アエロリット
☆ ⑭ワグネリアン
△ ④スワーヴリチャード
プロフィール
古川 幸弘 - Yukihiro Furukawa
昭和41年、競馬専門紙「勝馬」に入社。35年もの間、看板トラックマンとして名を馳せた。かねてから、ラジオ日本競馬実況中継で「オッズが落ちるパドック解説」を幾度となく演出。相馬眼は独創性に溢れており、現役トラックマンの追随を許さない。専門紙を引退した後もブレーンを広げており、美浦トレセンでは地獄耳とさえ謳われる。家族同然の付き合いをしている現役関係者は数知れず、内外ともに認める美浦競馬サークルの顔である。