騎手時代に約20万人が来場した90年ダービーをアイネスフウジンで逃げ切った中野栄治元調教師が、
独自の視点で重賞の好調教馬を導き出します!
【チャンピオンズC】レジェンドも惚れた!ダート王決定戦でぜひ買いたい伏兵
2024/11/30(土)
当週 栗東ウッド(重) | ||||||
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84.1 | 68.4 | 53.3 | 37.3 | 11.3 | 馬なり |
早いもので、もう師走だねぇ。師走と言えば、皆さんは知っているかな?昔から"馬7:人3"っていう格言があるけれど、この時期になると"馬5:人5"以上になるんだよ。
走るのは馬だ。でも動かすのは人だからね。この時期になるとリーディング絡みや賞絡みなどで、人の動きが活発になるんだ。
そりゃ厩舎にとっては一つでも勝ち星を積み重ねて年を越したいから。そんな側面を踏まえて予想してみるのも面白いんじゃないかな。
さて、今週はチャンピオンズC。一番目を引いたのはセラフィックコール。とにかくここ2週の追い切りが意欲的で、今週はC.デムーロを乗せて馬なりで好時計が出ていたんだけれど、ゴールを過ぎても緩めずに走らせて積極的な追い切りだった。
ブリンカーも効いていたようだし、ダイナミックな動きに惚れ惚れしたね。昨年は煮詰まっていた感じで馬が後ろ向きになっていたようだが、今年はフレッシュな状態で臨める分違った結果になると思う。君がナンバーワンだ。
次に良かったのはレモンポップ。このレースで引退なんだってね。6歳だけれど全身を使って伸び伸びと走れていたし、衰えは感じないな。
あとはペプチドナイル。凄く力強い動きだ。奥手のタイプなんだろうけど、南部杯を使ってからの上積みはかなりありそうだ。ウィルソンテソーロもいい。やっと金メダルを獲った前走の勢いそのままに、今週は首を上手く使って伸びやかな走り。今がピークって印象を受けたね。
オウケンボルト
開幕週の中山芝は内の状態もいいし、逃げ残りやすい条件だろう。8Rのオウケンボルトがねらい目。
ここ最近は東京を中心に使われて若干切れ負けている状況。中山実績も豊富だし、単騎逃げが見込めそうなメンバー。前進が期待できそうだ。
プロフィール
【中野 栄治】Eiji Nakano
1953年大分県生まれ、東京都出身。父は大井の元調教師という家庭で育ち、1971年に騎手デビュー。数多くの活躍馬に騎乗し、約20万人が詰めかけた1990年日本ダービーをアイネスフウジンで逃げ切り伝説を作る。1995年には調教師に転身。短距離G1を2勝したトロットスターなどを育て、日本競馬にその名を残した名ホースマン。