騎手時代に約20万人が来場した90年ダービーをアイネスフウジンで逃げ切った中野栄治元調教師が、
独自の視点で重賞の好調教馬を導き出します!
【朝日杯フューチュリティS】阪神JFは指名した穴馬が3着!勢いに乗るレジェンドの本命は…
2024/12/14(土)
当週 栗東坂路(良) | ||||||
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52.7 | 37.4 | 24.0 | 11.7 | 馬なり |
先週S評価としたテリオスララは惜しかったなぁ。7番人気3着。大いに見せ場を作ってくれた。追い切り通り凄く状態は良かったし、道中の手応えも良かったけど、もう少し外に出せればまた違った結果になっただろうね。でも先に繋がる競馬ができたようだし、来年が楽しみな1頭だよ!
余談だけど、先週の日曜は中山にいたんだ。そう、以前管理していたガビーズシスターのカペラS挑戦を応援しにね。結果は快勝。僕の元から離れた馬だけど嬉しかったなぁ。
あの馬は牧場で愛情を注がれて育てられている馬で、人の言うことを聞くし、写真を撮る時でもキリっとした立ち姿で本当に素直なんだ。人懐っこんいだよね。だから競馬に行っても集中力があるし、馬混みも気にしない。今後の活躍に期待したいよ。
さて、今週の朝日杯FS、ナンバーワン評価はパンジャタワーとさせてもらおうかな。
今回は初のマイル戦になるけど、レースぶりから折り合いに心配のないタイプ。1週前の追い切りでも我慢が利いていて反応が素晴らしかったし、今週の坂路でも馬なりで上がり1F11秒台だからね。メリハリの利いた凄くイイ動きだった。ナンバーワンにふさわしい。
次点評価はトータルクラリティかな。夏から更にパワーアップした印象で、1週前の動きなんかは体全体を使った力強い動きが印象的だったね。
タイセイカレントは跳びが大きくてダイナミック。それでいてリズム良く走っていたのが目を引いた。デビュー時は追い切りでそれほど目立っていなかったんだけど、実戦を積んで集中力を増してきたようだね。
最後にアルテヴェローチェ。1週前追い切りはキレッキレの動きで時計も速かったよね。今週も余裕を残して坂路でラクラク好時計だから状態はかなり良さそうだよ。
アマイ
開幕2週目でまだ内目を使える今の中山。このレースで期待したいのは穴馬アマイだ。前走はハナに行けずに見せ場を作れず。ハナを切れれば内容が一変するタイプで、他にハナを切りたい馬もいないこのメンバー構成なら一発があっても。
プロフィール
【中野 栄治】Eiji Nakano
1953年大分県生まれ、東京都出身。父は大井の元調教師という家庭で育ち、1971年に騎手デビュー。数多くの活躍馬に騎乗し、約20万人が詰めかけた1990年日本ダービーをアイネスフウジンで逃げ切り伝説を作る。1995年には調教師に転身。短距離G1を2勝したトロットスターなどを育て、日本競馬にその名を残した名ホースマン。