
騎手時代に約20万人が来場した90年ダービーをアイネスフウジンで逃げ切った中野栄治元調教師が、
独自の視点で重賞の好調教馬を導き出します!
【中山記念】時計以上にしなやか!レジェンドが高評価を与えた1頭!
2025/3/1(土)
当週 美浦ウッド(良) | ||||||
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82.3 | 65.2 | 50.3 | 35.2 | 11.1 | 馬なり |
先週のフェブラリーSは一番手に推奨したコスタノヴァが勝ってくれたね。レイチェル・キング騎手は女性騎手としてJRAの平地G1初勝利、見事だった。聞けば金曜はサウジアラビアで騎乗していたんだってね。そのタフさにも驚かされるよ。
さて、今週から競馬においての新年度。新人ジョッキーがデビューを迎えるけれど、定年を迎える調教師は今週が最終週だね。昨年は僕もその立場だった。あれからもう1年経つんだな~。
だいぶ切り換えられてきたよ。しばらくは携わっていた馬のことは気になるし、ブローザホーンはどうしてるかな~とか、つい気になっちゃうんだ(笑)
いずれにしても、今週で定年を迎える調教師さんには最後まで頑張ってほしいね!
それでは中山記念の予想に入ろう。伝統のあるレースだよね。昔、中山の重賞と言えば有馬記念か中山記念と言われていた時期があったんだ。だから乗りたいレースでもあったけど、僕は最後まで縁が無かったな(笑)
今週のナンバーワンはサイルーン。今週もレイチェル・キング騎手だね!9カ月ぶりなんだけれど、時計以上にしなやかな動きが目に付いた1頭だ。休み明けは心配しなくていい状態だと思う。
2番手はアルナシーム。これは2週連続で単走。凄く気分良く走っていたのが印象的。折り合いも付いていたけれど、距離は今回の1800mの方が良さそうだよね。
あとはボーンディスウェイ。掻き込みが力強くてパワフルな動きだった。前走は距離が長かったようだし、昨年は道悪。良馬場なら変わっていい状態だと思うよ。
最後にシックスペンス。これは外目の枠に入ればと思っていたら最内枠だった(笑)。実績は十分だし動きも素軽かったから、捌き方次第だろうね。

オルノア
土曜の中山芝は簡単に前が止まらなかったね。いかにも開幕週らしいよ。このレースはオルノアの単騎逃げが有力。土曜の馬場のままなら逃げ切りも可能だと思う。
プロフィール
【中野 栄治】Eiji Nakano
1953年大分県生まれ、東京都出身。父は大井の元調教師という家庭で育ち、1971年に騎手デビュー。数多くの活躍馬に騎乗し、約20万人が詰めかけた1990年日本ダービーをアイネスフウジンで逃げ切り伝説を作る。1995年には調教師に転身。短距離G1を2勝したトロットスターなどを育て、日本競馬にその名を残した名ホースマン。