「血統分析」に心血を注ぐこと数十年。東大卒の頭脳と豊富な経験によって完成した独自の理論から導いた自信の『本命馬』と、一発逆転の可能性を秘めた『お宝馬』を披露する。
直近の血統激走馬
- 11月17日 京都11R マイルCS(G1)
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本命馬◎ソウルラッシュ(4人気) 1着
難解なメンバーで本命ズバリ!
- 11月16日 東京11R 東スポ杯2歳S(G2)
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本命馬◎クロワデュノール(1人気) 1着
2歳戦で血統ジャッジが光る!
【クイーンC】モチベーションと能力と
2017/2/10(金)
土曜東京11R クイーンC(G3)(芝1600m)
◎$本命馬&お宝馬 |
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③ハナレイムーン (牝3、美浦・堀厩舎、石橋脩騎手) |
クイーンCはトライアルではないものの、前哨戦としては重要なポジションにある。桜花賞までやや時間が空くからか、すでに賞金を持っている馬も前哨戦モードの叩き台ではなく、ホエールキャプチャやメジャーエンブレムのように勝ち切っているケースも多い。
今年で言えばレーヌミノルが該当する。早熟タイプであり、まさに本番前が稼ぎ時。小倉2歳Sは高レベル内容の圧勝、京王杯2歳Sは牡馬に伍してこれまた高レベル内容の2着。阪神JFは3着も相手が強すぎただけ。ここではまだ他馬に比べて完成度の面で、そしてマイル適性の面で優位。好走は堅いところだろう。
ただ陣営が前哨戦仕様の仕上げと公言するだけあって、アタマを取り切れるかというと難しいところも…。ここはメイチのモチベーションがあり、マイル適性が高く、東京向きの末脚を有しているという条件が揃った③ハナレイムーンを狙いたい。
ディープインパクト産駒で、母の父がキングカメハメハ、祖母がノースフライト。瞬発力、パワーのバランスに長けており、メンバー中でマイルへの適性は一番だろう。
人気順としてはソコソコ支持されそうで、単勝オッズも10倍つくかどうかだろうが、上位人気3頭以外を推すということで、お宝馬兼の本命馬とする。
相手筆頭は⑧レーヌミノル。⑥フローレスマジックはラキシス、サトノアラジンの全妹で、本質的には晩成配合。この時点ではまだ取りこぼしは十分あるだろう。大器でディープインパクトの近親⑮アドマイヤミヤビは、真価発揮は2000m以上だろう。マイルではこれまた取りこぼしあっても驚けない。共に相手どころまでの評価とする。あとは⑪アエロリット、②アルミューテン。
プロフィール
水上 学 - Manabu Mizukami
1963年生まれ、東京大学卒業。 初めてレースを目にすることになった1971年の日本ダービーをキッカケに、競馬にノメリ込む。70年代後半から血統に興味を持ち、手製の血統表を作成。以後、試行錯誤を重ねつつ現在に至る。必然と偶然が折り重なる「血統」に魅了され、膨大なサンプルを解析。血統傾向を絶対評価と相対評価に体系化することで、より実践的な予想理論に昇華させている。多角的な観点から競馬を検証する鋭い分析力は、ファンのみならず関係者からも支持を受けており、現代競馬を語る上で欠くことのできない最重要人物である。ラジオ日本「競馬実況中継」メイン解説、雑誌「競馬の天才」など多媒体で活躍中。