水上学の血統トレジャーハンティング

土曜中山11R 紫苑S(G3)(芝2000m)

◎$本命馬&お宝馬
⑭ナムラムラサキ
(牝3、美浦・岩戸厩舎、津村騎手)
残暑の中で早々とトライアル戦線がスタート。トライアルの常だが、本番出走へ十分な賞金を持っている馬は、無理には勝ち切りには来ないのが基本線。

能力だけなら、世代牝馬トップの一角にいるのがディアドラ。個人的には秋華賞の有力候補とみる。それだけに、ここで無理に勝ちに行くと本番へのお釣りが残らない。1500万の収得賞金なら、このまま本番へ出られるのは間違いないだろう。8分で勝ててしまうほど楽な相手でもなさそうで、個人的には面目を施す2,3着に留めるとみた。

同じことはライジングリーズン、ポールヴァンドル、サロニカにも言える。特にライジングとポールは距離適性を計る目的もあるだろうし、良血サロニカは5ヶ月空いた。これらの馬も勝ち切りは考えにくい。

目的は本番に勝つよりも、本番に出ること。そのためにここで3着以内が必須となるのが、賞金不足の馬たちだ。ホウオウパフュームに注目が集まるが、寒竹賞の反動からどこまで立ち直ったか、かつ、負かした相手のレベルにも疑問符が付く。ルヴォワールは能力は高いが、5ヶ月半ぶりでは勝ち切れるかどうか。いずれもヒモ扱いが妥当だろう。順調に使って来て勢いがある賞金不足の馬…⑭ナムラムラサキに目が行く。

左回りしか使って来ていないのはネックだが、その辺に目をつむって推せるのはその血統背景だ。ディープインパクト産駒にしては持続力に特化し、自身の産駒にもそれを伝えているトーセンホマレボシを父に持ち、母の全兄は2000m前後でクラシック前哨戦で活躍したナムラマース。そして母の父チーフベアハートは中山巧者の産駒を輩出してきた。東京以上の走りを中山で見せる可能性を信じたい。脚質にも自在性あり。3着以内に入れば御の字。大駆けあれば、アタマまで抜けてくる。

相手上位は⑯ディアドラ。あとはみな押さえで⑦ポールヴァンドル⑮ルヴォワール⑱サロニカ⑥ジッパーレーン③ライジングリーズン②ブラックオニキス⑧ホウオウパフューム