「血統分析」に心血を注ぐこと数十年。東大卒の頭脳と豊富な経験によって完成した独自の理論から導いた自信の『本命馬』と、一発逆転の可能性を秘めた『お宝馬』を披露する。
直近の血統激走馬
- 11月17日 京都11R マイルCS(G1)
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本命馬◎ソウルラッシュ(4人気) 1着
難解なメンバーで本命ズバリ!
- 11月16日 東京11R 東スポ杯2歳S(G2)
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本命馬◎クロワデュノール(1人気) 1着
2歳戦で血統ジャッジが光る!
【京成杯オータムH】高速決着への対応力
2018/9/4(火)
★土曜札幌11R 札幌2歳S(G3)◎本命馬 ウィクトーリア 2番人気 7着 スタートで痛恨の出遅れ。すぐに動いて挽回していったが、行きたがってしまい、3角過ぎまでずっと押し上げて2番手まで盛り返すも、これではさすがに脚が続かない。直線は止まってしまった。まだ2戦だけで何とも言えないが、初戦の逃げ切り、今回のレースぶりを併せると、逃げてこそのタイプかもしれず、かつレースにいくと気性の激しいところが出てしまうところがあるようだ。距離的にマイルが最適かも。
$お宝馬 ダディーズマインド 10番人気 9着 好位にいたが、そのあと下げてしまう。
前半は好位を進んだが、4角前で一杯に。とくに見せ場がなかった。残念。
★日曜新潟11R 新潟記念(G3) ◎本命馬 グリュイエール 2番人気 10着 パトロールフィルムを見るとよく分かるのだが、スタートからの長い直線までの間に、2回顔が天を向くほど折り合いを欠くシーン。加えて直線に入ってすぐに、セダブリランテスに斜めに横切られて行き場がなくなり、つまづくシーン。馬がレースを投げてしまった感がある。力を全く出せずに終わってしまった。
$お宝馬 ストーンウェア 4番人気 6着 ずっと同じような位置取りで伸びずバテず。最後はかなり追われていたが反応していなかった。勝ち馬以外の馬とは互角の力量はあると思うが、鞍上が言うように、夏の遠征続きによる疲労があったのかもしれない。
【今週のポイント】
いよいよ秋競馬・・・とはいうものの、毎年秋の中山、阪神は夏の新潟小倉と同じ野芝開催、残暑も厳しく、しかも出走馬の多くは夏からの転戦となる。日曜の中山メイン、京成杯オータムHも登録15頭のうち、7月以降出走している馬が12頭を占めている。
中山で行われた2012年以降の直近5回(2014年は新潟での連続開催のため除外)を見ると、前走夏競馬で4着以下だった馬が連対馬10頭中5頭を占めており、カギは夏競馬で力を出し切れなかった馬の扱いとなるのかもしれない。
また4月以来の開催、かつ中山としては秋だけの硬い野芝開催とあって、時計が出やすい。良馬場なら1分32秒台前半から、去年のように31秒台の決着を見込んでおくべきだろう。こうした馬場への適性がないと太刀打ちできない。
なおトップハンデで連対した馬は、過去10年にさかのぼってもG1実績のあった2頭だけ。今年のトップハンデは57キロのウインガニオンとヤングマンパワーであり、この2頭にはG1実績はないのだが・・・?
いろいろ考える要素が多い上に、人気も割れそう。何とかスキを突いて好配当にありつきたいものだ。
【次回の狙い馬】
土曜・札幌5R 3着 新馬戦。大きく出遅れ、レース後半から仕掛け通しで上がっていくが、直線猛追及ばず3着。スタートが偶然の出遅れなら、次走は普通に出れば楽勝のレベルだった。あと、距離は今回の1500mでは短かった感。1800m、2000mあたりが良さそう。
日曜・小倉10R 6着 今回は休み明け2走目。前半は後方から、中盤一気にまくって好位に押し上げたが、最終コーナーで振られる。しかしマクったことと距離ロスを考えると、最後までバテずに走れての流れ込みは悪くない。
使い込んで良くなるタイプでもあり、次走得意の阪神なら狙える。意外と人気の盲点となりそうだ。
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プロフィール
水上 学 - Manabu Mizukami
1963年生まれ、東京大学卒業。 初めてレースを目にすることになった1971年の日本ダービーをキッカケに、競馬にノメリ込む。70年代後半から血統に興味を持ち、手製の血統表を作成。以後、試行錯誤を重ねつつ現在に至る。必然と偶然が折り重なる「血統」に魅了され、膨大なサンプルを解析。血統傾向を絶対評価と相対評価に体系化することで、より実践的な予想理論に昇華させている。多角的な観点から競馬を検証する鋭い分析力は、ファンのみならず関係者からも支持を受けており、現代競馬を語る上で欠くことのできない最重要人物である。ラジオ日本「競馬実況中継」メイン解説、雑誌「競馬の天才」など多媒体で活躍中。