「血統分析」に心血を注ぐこと数十年。東大卒の頭脳と豊富な経験によって完成した独自の理論から導いた自信の『本命馬』と、一発逆転の可能性を秘めた『お宝馬』を披露する。
直近の血統激走馬
- 12月15日 京都11R 朝日杯FS(G1)
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本命馬◎ミュージアムマイル(2人気) 2着
見事にハマった「連軸推し」!
- 12月7日 中京11R 中日新聞杯(G3)
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本命馬◎ロードデルレイ(1人気) 2着
馬券のチャンスを見逃さない!
【阪神ジュベナイルF】高レベルの3強決戦
2019/12/3(火)
【今週のポイント】
混戦模様が続いたG1戦線から一転、今週は有力馬が限られそうな阪神JFとなる。下馬評はリアアメリア、ウーマンズハート、そしてクラヴァシュドールの3強。構図としてはソウルスターリング、リスグラシュー、レーヌミノルの3強で人気を分け、人気順の通りに3着までを独占した2016年に近い。
わけても評判はリアアメリアだ。いかにも牝馬らしい弾力溢れるフォームとカミソリタイプの切れ味は、マイルG1の理想の勝ち馬像である。死角は今のところ、もしもの大雨以外見当たらない。
それだけに、今週はいかに絞って買うかがポイントとなるだろう。堅かった2016年も人気順に入りながら3連単42.5倍ついたわけで、絞って資金を集めればそれなりの配当は手にできる。
あとは3着に少しでも穴馬が紛れる可能性はないのか?もテーマとなるだろう。近3年は単勝4番人気以下の連対はなく、3着も、最も薄い馬でも4番人気という堅いレースなのだが、2013年の8番人気3着フォーエバーモア、15年の10番人気2着ウインファビラスのように、1頭飛び込む可能性はないわけではない。お宝馬にはそうした馬を何とか探してみたい。
そして競馬ラボでは、日曜に行われる香港シリーズの予想も配信する。アーモンドアイの回避は残念だが、馬券的な面白さはむしろ沸いてきたと思う。併せてご覧いただきたい。
★土曜阪神11R チャレンジC(G3) ◎本命馬 ステイフーリッシュ 4番人気10着 道中はいいリズムで走れていたが、3角手前から押っ付けはじめ、そこからは馬体が伸びた感じの走りになってしまう。同舞台だった鳴尾記念の半分も走れていない。中2週での14キロ増は確かに想像していなかったが、馬体重自体はその鳴尾記念時とほぼ同じ。数字より短期間で急激に増えたということが敗因に結びついたかもしれないが、どうにもムラな面が強くなっていて、掴みどころがなくなった。
$お宝馬 ノーブルマーズ 7番人気8着 スローペースの2番手という絶好の位置から粘れず。着差はわずかとはいえ、この流れで掲示板も取れなくなっているのは厳しい。
★日曜中京11R チャンピオンズC(G1) ◎本命馬 チュウワウィザード 5番人気4着 勝ち馬の位置が取りたかったという騎手コメントはあるが、ゴールドドリームの直後で距離ロスもない絶好のポイントを取れており問題はなかった。この結果は直線の捌きに尽きる。前が空いたタイミングと、外へ無理に出したタイミングが重なってしまった。2馬身程度のロスはあったので、結果論だがもしまっすぐ追っていたら勝ち負けだったはず。ラスト50mの脚の勢いを見ると実にやるせない、頑張った馬が気の毒になるくらいの勿体なさすぎる敗戦だった。
$お宝馬 モズアトラクション 12番人気12着 いつもの追い込みに徹したが、思ったほどの脚は使えず。直線平坦でないと切れないのかもしれない。
【次回の狙い馬】
日曜 阪神11R 4着 スタートは安目を売ったが、すぐに好位へ取り付く。自在性があり、昇級戦でもうまく立ち回れていた。直線は5頭の激しい叩き合い、わずかに劣ったのは仕方ない。むしろ昇級でここまでやれたことを評価すべき。次走は勝ち抜ける公算大。
日曜 中京5R 7着 芝千四の新馬戦。ややうるさいところを見せたし、大外枠で終始距離ロスがある競馬ながら、直線はジワジワ伸びてきた。レース慣れする次走は、もう少し内の枠を引けたら勝ち負けに加われるはず。距離も今回の1400mから、マイルあたりもこなせそう。
プロフィール
水上 学 - Manabu Mizukami
1963年生まれ、東京大学卒業。 初めてレースを目にすることになった1971年の日本ダービーをキッカケに、競馬にノメリ込む。70年代後半から血統に興味を持ち、手製の血統表を作成。以後、試行錯誤を重ねつつ現在に至る。必然と偶然が折り重なる「血統」に魅了され、膨大なサンプルを解析。血統傾向を絶対評価と相対評価に体系化することで、より実践的な予想理論に昇華させている。多角的な観点から競馬を検証する鋭い分析力は、ファンのみならず関係者からも支持を受けており、現代競馬を語る上で欠くことのできない最重要人物である。ラジオ日本「競馬実況中継」メイン解説、雑誌「競馬の天才」など多媒体で活躍中。