水上学の血統トレジャーハンティング


【今週のポイント】
3歳限定のハンデ重賞は、このラジオNIKKEI賞だけ。ハンデ戦であることに賛否の声はあるが、個人的にはこのレースだけなのだから、個性として残すべきだと考える。レース体系にはバリエーションがあった方がいい。

年によっては、秋に菊花賞路線、あるいはマイル路線へと転じてG1を賑わせる馬が出ることもあり、上半期終了直後と言っても、買う方も息を抜けない面白い一戦である。

舞台は小回り、直線がほぼ平坦で短い福島だが、好走馬の脚質には意外と幅があり、単純な前残りではない。

以前ほどではないが、トップハンデが好走しにくいのは確か。また前走G1出走馬については、そこでの着順はあまり気にしなくてよいという傾向もある。

血統でみると、意外と福島の芝中距離を得意としているディープインパクト産駒が今年は1頭のみ。そのままキズナなど第2世代種牡馬の好走傾向が出るのか、あるいはいかにも小回り向きの血統が台頭するのか。抜けた馬がおらず、今年は波乱の匂いは血統からはプンプンしてくる。

問題は天気。今週末も降るのかどうか。蒸し暑い盆地の気候は、東京の暑さとは質が違う。悩ましい要素は多い。天気、枠、稽古時計なども見た上で最終結論、もちろんメインファクターを血統においたトレジャーハンティングを、ぜひご参考にしていただきたい。

★土曜東京11R アハルテケステークス ◎本命馬 バレッティ 4番人気2着 ほぼ想定していた通りのレース、文句なしの内容。勝ったかと思ったが、内からアシャカトブの切れが強烈だった。仕方ない。

$お宝馬 ハヤヤッコ 10番人気10着 出負けして終始後方、ずっと同じ位置を回ってきただけ。押っ付けられており、馬が走る気になっていない、輸送のないところでの大敗は初めて。ちょっと分からない。

★日曜東京11R 宝塚記念(G1) ◎本命馬 クロノジェネシス 2番人気1着 この馬が2番人気に支持されたのは、雨予報だったことだけではないだろう。ファンの目の高さには恐れ入る。レースは余裕の外目追走から早めに動いて、直線一気に突き放した。6馬身差圧勝は道悪の相乗効果だが、速い馬場でも楽に勝てていただろう。それくらい素晴らしい伸びと馬体だったし、上がりのかかる舞台では本当に強い。

$お宝馬 モズベッロ 12番人気3着 後方からクロノジェネシスを2馬身くらい前に置いての競馬。早めに動き、直線で一度苦しくなったが、サートゥルナーリアと馬体が合ってから勝負根性を出してさらにひと伸び。内回りはとても合う。まさに父ディープブリランテを彷彿とさせる走りだった。

【次回の狙い馬】
土曜 東京12R 7着 スタート後に挟まれて下がったのが痛恨。直線も前が空かずに、良い手応えなのにスパートできず。まともなら際どかったのでは。福島では適距離がなく、新潟まで空ければ、マイルで再度狙いたい。

日曜 阪神6R 5着 終始追い通し、ついていくのがやっと。それでも直線はジリジリ伸びた。1200mでは距離不足が明らかで、おそらくもうこの距離は使わないと思う。次走1400m以上で。

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