「血統分析」に心血を注ぐこと数十年。東大卒の頭脳と豊富な経験によって完成した独自の理論から導いた自信の『本命馬』と、一発逆転の可能性を秘めた『お宝馬』を披露する。
直近の血統激走馬
- 12月15日 京都11R 朝日杯FS(G1)
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本命馬◎ミュージアムマイル(2人気) 2着
見事にハマった「連軸推し」!
- 12月7日 中京11R 中日新聞杯(G3)
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本命馬◎ロードデルレイ(1人気) 2着
馬券のチャンスを見逃さない!
【京都大賞典】秋天へ!JCへ!
2020/10/6(火)
【今週のポイント】
いよいよ本格的な秋競馬が開幕。かなり制限が加わるとはいえ、有観客開催の再開は何よりの朗報だろう。
日曜の重賞、メンバーレベルは京都大賞典に分があるか。キセキ、グローリーヴェイズに春の上がり馬キングオブコージ、パフォーマプロミス、アルバートも復帰してくる。去年2着のダンビュライト、3着のシルヴァンシャーもいる。ここから秋の天皇賞、あるいはゆったりと間隔を空けてジャパンCへの出走を目指す馬が多そうだ。
あくまで前哨戦、本番は先ということもあり、実績馬の仕上がりの見極めが難しい。荒れる時は去年や2013年のようにドカンと大荒れする。今年人気が見込まれるグローリーヴェイズは、去年ここで1番人気となりながら掲示板を外し、続く香港でタイトルを取った。キセキも気性の難しさがあり、前哨戦からメイチとはいかないタイプ。今年も波乱の余地はあるだろう。
レース間隔は気にしなくていいということは過去のデータが示しているが、7月以降使っていない馬が1頭も連対していない年は、過去10年で3回に留まっており、夏・秋競馬を叩いた馬から最低1頭は、連対候補を選んだ方がいいという傾向もある。
良馬場であれば、開幕週でもあり、2400mであっても後方一気は決まりにくい。いろいろ考えるファクターは多いが、予想しがいのある好レースが期待できそうだ。土曜夜公開の血統トレジャーハンティングをぜひご覧頂きたい。
★土曜中京11R シリウスステークス(G3) ◎本命馬 アルドーレ 2番人気6着 前半は後方から3頭目。速い流れになったので、いつもより後ろではあるが正解の位置取りだったと思う。ただ終始外から上がっていったために、3角からの距離ロスが大きかった。直線坂下まではグッとハミを取って前に接近してきたものの、坂を登ったところでスタミナ切れ。重賞ではまだ厳しかったか。
$お宝馬 エムオーグリッタ 8番人気8着 先行の一角、厳しい流れをよく付いていき、直線もバッタリとは止まっていない。健闘の部類。オープン特別なら近いうちに勝ち負けになる。
★日曜中京11R スプリンターズステークス(G1) ◎本命馬&お宝馬 ライトオンキュー 6番人気9着 デキは申し分なし。ゲートまでは完璧だったが、いつもよりスタートが決まりすぎて、近走にない先行位置になってしまった。馬が行く気になって下げることもできず。超ハイペースになっただけに、いつもの前半のポジションより1秒も速い通過位置にあたり、最後は伸びず。絶好調がゆえに馬の気勢が上がっていたことが、激流に乗り入れる遠因となったのは皮肉。もっとも、いつものタメる競馬ができたとしても、3着があるかどうかというところだったか。
【次回の狙い馬】
土曜 中京2R 4着 スタートは普通に出たが、1コーナーで絞られるようになって下がってしまった。そこから徐々に位置を上げていくが、道中脚を使った分、直線はジリジリ。レコードで勝ち馬がぶっちぎるレースだけに着差は開いたが、この馬も厳しい展開をよく走っている。引き続きダート1800mで。
日曜 中山4R 5着 初ダート。ゴールドヘイロー産駒らしく、ダート適性は高そうで、すんなり先行でき、砂を被っても平気だったが、途中からササり気味。これが右回りによるものか、休み明けだからかは分からないが、いずれにせよ次走は一度使った上に左回りに替わるはずなので、両方が一気に解決する可能性が高い。新潟1800m、東京1600m、どちらに出てきても上積みが見込める。
プロフィール
水上 学 - Manabu Mizukami
1963年生まれ、東京大学卒業。 初めてレースを目にすることになった1971年の日本ダービーをキッカケに、競馬にノメリ込む。70年代後半から血統に興味を持ち、手製の血統表を作成。以後、試行錯誤を重ねつつ現在に至る。必然と偶然が折り重なる「血統」に魅了され、膨大なサンプルを解析。血統傾向を絶対評価と相対評価に体系化することで、より実践的な予想理論に昇華させている。多角的な観点から競馬を検証する鋭い分析力は、ファンのみならず関係者からも支持を受けており、現代競馬を語る上で欠くことのできない最重要人物である。ラジオ日本「競馬実況中継」メイン解説、雑誌「競馬の天才」など多媒体で活躍中。