第91回選抜高校野球大会、通称春のセンバツの出場校が発表された。秋季近畿大会ベスト8で、史上初の3年連続センバツ優勝どころか出場が危ぶまれていた大阪桐蔭高校は落選という結果に終わってしまった。

『阪神タイガースより強い』と言われるくらい、昨年の大阪桐蔭高校は強かった。主力から4人がプロ入りするなど、漫画のようなチームであったが、引き継いだ新チームは準備不足もあり、秋季大会で智弁和歌山高校に敗れるという結果。ただし現在の1年生に有望選手が多い大阪桐蔭としては、ここでセンバツに出ない代わりに、多くの練習試合を積んで経験を重ねることができるメリットがある。いずれまた大阪桐蔭が大会の主役として甲子園に戻ってくるだろう。そしてその有望選手たちが、我らが阪神タイガースに加入してくれればより嬉しいところだ。


さて、日曜の競馬の話に移ろう。土曜はクロッカスSで推奨したドゴール、メルマガで推奨した東京6Rのトーセングランは3着に入ったものの、白富士S、橿原S、愛知杯とメインレース全て◎が4着とある意味綺麗に決まってしまった。少し足りない馬を狙っているとはいえ、何も全部4着でなくても……。精神的に大きなダメージを受けてしまった。気を取り直し、日曜は巻き返したい。


まず東京11R・根岸Sだが、東京ダート1400mは前走中山ダート1200mの馬も多く出走すること、テンのハナ争いが緩やかな上り坂で行われること、直線が長く上り坂があることで、ダート1600mに比べ差しが決まりやすい。『ダートは前有利』と言われるが、このコースに関しては関係ない言葉だ。

実際過去10年の根岸Sは9回前傾ラップとなっており、前後半3Fの平均ラップは35.0-36.9。必要な力は速い流れに付いていく力、そして最後まで末脚を伸ばせる持続力。3着以内馬の父欄に目を移せば、ネオユニヴァース、アグネスタキオン、キングカメハメハ、マンハッタンカフェなど、自身が距離をこなし、産駒は芝もダートも走れている種牡馬の名前が並ぶ。今年は砂が乾き、かなり力のいる馬場状態だけにスタミナの要素も大きく問われてくるだろう。

◎ユラノトは父キングカメハメハ、母はヴィクトリアマイルを制したコイウタと芝でも走れそうな血統背景を持っている。叔父べールドインパクトは菊花賞で僅差の4着になるなどスタミナのある牝系出身で、自身はダート1800mでも勝利経験があるように、スタミナのあるタイプ。前走のギャラクシーSのように湿った馬場の時計勝負は本来そこまで合っていない。それでも2着に食い込むあたり、能力の高さの証明と言えるだろう。

今回の舞台は乾いた東京ダート1400m。力のいる馬場替わりに加え、芝スタートは出脚の付かない場合があることを考えれば、ダートスタートに変わるのは大きい。4走前、このコースで行われた麦秋S1着は非常に内容の濃いレースであった。

良馬場でも切れる脚を繰り出せるサンライズノヴァの他には、土曜の東京ダートと相性の良かったダンシングブレーヴの血を引くキタサンミカヅキ、集中力に欠けることから距離短縮はプラスのメイショウウタゲあたりを上位評価したい。


京都11R・シルクロードSの特徴として挙げられるのが『内枠有利』という点。近5年の3着以内馬の馬番を見ると、5年中4年で馬番4番以内の馬が3着以内に入っている。昨年も1着ファインニードルは1番、3着に入った15番人気フミノムーンは4番人気という状況だ。

京都の芝は例年、2回開催に替わると同時にBコースに変わるため、荒れたインが内柵でカバーされる。京都芝1200mはスタートから上り坂が始まりペースも緩まることから、より内枠が有利になりやすい。今年は路盤が緩いのかAコースでもバンバン差しが決まっていたが、土曜の芝を見る限り内の状態は悪くない。

昨年はアドマイヤムーン産駒がワンツースリーというある意味衝撃的な決着だったが、今年の京都芝はとにかく欧州血統が強い。年明けからイギリスの競馬場か？と見間違うレベルで欧州血統の調子が良く、土曜はコース替わりで少し軽くなったとはいえ、トニービンやニジンスキー、サドラーズウェルズといった重厚なスタミナ血統を持っている馬がよく馬券に絡んでいた。

今年馬番4番以内で、かつ重厚な血統を持つ馬と言えば◎ナインテイルズだろう。父はサドラーズウェルズ系ローエングリン。母父はメジロ牝系出身の宝塚記念馬メジロライアンと、配合だけ見ればおおよそ短距離馬には見えない。高速決着では分が悪いものの、スタミナやパワーを活かせる馬場は得意中の得意。前走の淀短距離Sも鮮やかに差し切ったように、今の力のいる京都芝はピッタリの存在だ。

同じく好枠を引いたダノンスマッシュも強力。面白いのは2走前の京阪杯、内を通った馬が好走する展開で14番枠を引いてしまい、前走カーバンクルSは内枠を引いたものの出遅れたキングハートあたりだろうか。


平場からは一鞍挙げる。