それなりに予想できていたことだが、我らが阪神タイガースはホームの甲子園球場で宿敵・読売ジャイアンツに昨日大敗、そして今日土曜日は4安打完封負けを喫した。相手の先発・ヤングマン投手を打ち崩せないのは今に始まったことではなく、特に期待も高くはなかったとはいえ、3回裏に1アウト2、3塁のチャンスをしっかり潰すなど、いつも通りの内容の打線に頭が痛くなる。

これで開幕から巨人相手に5連敗。完敗続きの内容で、もはや『伝統の一戦』と呼ぶのがおこがましくなるほど。巨人にとっては"銀行"のような存在になり下がっている。明日の予告先発は阪神が西勇輝投手で巨人がメルセデス投手。西投手がなんとか踏ん張ってくれるとしても、阪神打線が苦手のメルセデス投手を打ち崩せる気がしない。この勢いだと交流戦前に借金20も余裕でありそうだ。


さて、土曜の当コラムも低空飛行であった。福島牝馬Sの◎ランドネ、彦根Sの◎キアロスクーロがどちらも壮絶に詰まり、ランドネに至っては大きな不利を受ける不運。内枠を◎にする以上リスクは伴うが、メールマガジン配信の福島10R・ラルムドランジュは勝ったとはいえ、それにしてもツキのない1日であった。


東京11R・フローラSの過去10年の3着以内馬を見ると、ディープインパクト産駒の他にメジロマックイーン産駒、スペシャルウィーク産駒、タニノギムレット産駒など、スタミナ豊富な血統が並ぶ。東京の2000m重賞は3歳春の牝馬にとってはスタミナを要する舞台なのだろう。ここ2年でハービンジャー産駒が3頭も馬券になっているのがそれを証明している。

そのためスローからの瞬発力勝負になりやすい新馬戦とはまた違う適性が求められやすい。初戦を勝ち切れないくらいの馬のほうがこのレースにフィットする。実際過去10年の3着以内馬で新馬を勝っていた馬は8頭。30頭中10頭が勝ち上がりに3戦以上を要している。

今年、勝ち上がりに3戦以上要し、父がスタミナ血統という馬の中で気になるのが◎エトワールフローラSで(1.1.1.3)複勝率50%、単勝回収率620%、複勝回収率286%と、分母が少ないとはいえ驚異的な成績を残しているハービンジャー産駒で、新馬戦こそ距離不足のマイルで10着だったが、レースを使うごとに内容が良くなり、デビューから4戦目で勝ち上がっている。戦ってきた相手も悪くない。

母父はロベルト系シンボリクリスエス。15年1着のシングウィズジョイや17年2着のヤマカツグレースなど、母父ロベルト系の馬はこのレースと相性がいい点にも注目したい。そして祖母グローリアスデイズは15年前のフローラS2着馬。彼女もまた未勝利戦を勝ち上がった馬で、使われるごとに内容が良くなっていた。内有利だった土曜の東京芝も追い風となる。速い時計に対応できれば一発あっていい。

エトワールと同じく未勝利脱出に時間を要したものの、戦ってきた相手が悪くないシャドウディーヴァ、穴なら東京替わりがプラスに出そうなパッシングスルーあたりを推したいところ。人気のセラピアは素質の高さは認めるものの、2戦目、距離延長は懐疑的なため△に留める。

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京都11R・マイラーズCが行われる京都芝コースは、土曜のメインレース・彦根Sの勝ち時計は1.07.3だったように、さすがに開幕週らしく上級条件はそれなりに時計が出る。元々このレースは時計が速いこともあり、スピードのある血統を持つ馬が3着以内に入りやすい。3年前の勝ち馬クルーガーの母父は英G1スプリントC(芝1200m)を制したディクタット、2年前の3着馬ヤングマンパワーの母父は豪G1オークレイプレート(芝1100m)を制したスニッツェルである。

ダート短距離の米G1・アーリントンワシントンフューチュリティ1着馬のメドウレイクを母母父に持つ◎インディチャンプは気性面が改善されるにつれ力をフルに発揮できるようになった。ここ3戦のパフォーマンスは圧巻で、京都コースも対応可能。前走のようにゲートで失敗しなければ、ここでも勝ち負けだろう。

将来的にトップマイラーに成長していくであろうダノンプレミアムが強力な相手。昨年の安田記念を制したモズアスコットはここ2戦、不利を受けたにしろ内容が良くない。フランケル産駒は低調期からの急激な上昇はない産駒が多く、休み明けでどこまで変わっているものか。

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その他のレースからは合計3R取り上げる。


まずは京都3R・3歳未勝利の◎ロナ。未勝利では後に毎日杯を勝つランスオブプラーナの3着がある馬だが、前走は16着に大敗している。これはワケアリで、道中終始外に逃げ気味で、直線でも外にモタれ一度も追われるシーンなくそのままゴールを迎えてしまった。競馬に参加していない。エアシャカールを始めとして、気難しい馬が多い一族の弱点が出てしまった。

今回は右回り替わりで、かつ内枠。これは2走前に3着になった時と同じで、前走のように外にモタれる可能性はかなり低いと言える。速い時計に対応できれば巻き返しはあっていい。


続いて東京9R・石和特別の◎サトノルーラー。土曜の東京芝は開幕週らしく時計が速かった。上がりの脚も求められ、6Rの3歳未勝利(芝1800m)、9Rの新緑賞はどちらもディープインパクト産駒がワンツーという結果であった。スローペースからの上がり勝負になれば、再びディープインパクト産駒が有利となるだろう。

サトノルーラーは若い頃から期待されたディープ産駒だったものの、身体や気性が未熟で出世が遅れていた。しかし昨年春の休養で馬がだいぶ良化。高いポテンシャルをストレートに発揮できるようになりつつある。前走の500万戦では9ヶ月半ぶりの休み明け、前半3F36.8のスローペースながら、上がり3F33.0という末脚を駆使して完勝。完全に一皮むけている。昇級戦はまったく苦にならないだろう。


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