競馬YouTuberとして一躍名を挙げ、各媒体に引っ張りだこの佐藤ワタルが、地方&海外レースを展望。若くして人並み外れた知識量、分析力を披露する。
【オークス・最終結論】狙うは超大穴!気迫のスイング!どでかいアーチ!
2019/5/18(土)
東京競馬場の検量室前で知り合いの阪神タイガースファンとすれ違った。彼の目は光を失っていた。そう、我らが阪神タイガースは今日の広島カープとの一戦で、8安打を放つものの無得点に終わり、0-4の完封負けを喫してしまった。『春の大山』でお馴染み・大山悠輔内野手が4打数ノーヒットに終わるなど、打線は終始チグハグ。
思い返せば昨夜の広島カープとの試合も酷かった。8回に逆転されたとはいえ、2-3と1点差。それが9回表にボカスカ打たれて2-10で敗れた。9回に7点も取られたのである。ラグビーで言えば1トライ1コンバージョンゴールだ。せめて野球をやってほしい。
ただ広島カープも春先の不調が嘘のように調子を上げてきている。明日日曜の予告先発である秋山拓巳投手には、何とか広島の連勝を止める快投を期待するところだ。
さて、日曜の中央競馬の話に移ろう。
日曜のメインレースである東京11R・オークスの予想動画はこちら。
オークスの予想動画は⇒
動画の中で触れたように、オークスと言えばスタミナ血統。今年それに該当する中では、ノーワンの血統が一番気になっていた。あとは内目の枠を引くだけ…と思っていたら、なんと外枠15番を引いてしまった。確かに今の東京芝は外枠でも通用しやすく、むしろ外枠有利の気配さえあるのだが、ノーワンは内でロスなく回って持ち味が活きそうなだけに、この枠は考えもの。
さてどうしたものか…と考えていたところ、1頭、気になる馬を見つけてしまった。◎フェアリーポルカ(牝3、栗東・西村厩舎)だ。別にオークスは穴馬から買うというルールはないのだが、全馬初めての2400m。だったら少しくらいホームラン狙いをしたほうがよりレースを楽しめるというものだ。
なぜ目に留まったか、それはフェアリーポルカの母母父がヌレイエフであることに他ならない。動画では紹介しなかったが、このヌレイエフの血もオークスとは相性がいい。近5年を見ても、14年1着のヌーヴォレコルト、15年1着ミッキークイーン、18年1着アーモンドアイと、ヌレイエフ持ちから3頭のオークス馬が誕生している。他にリリーノーブルやモズカッチャン、チェッキーノなどもヌレイエフ持ちだ。
キングマンボが母父にヌレイエフを抱えているため、ヌレイエフ持ちだけではそう絞り切れない。ここで上記勝ち馬の3頭をもう一度見ると、父か母父のどちらかはサンデーサイレンス系であった。末脚勝負になりやすいレースだけに、サンデーの血も必須と言える。今年、この条件に該当している出走馬はラヴズオンリーユー、フェアリーポルカ、メイショウショウブの3頭。
中でもフェアリーポルカは前走、18頭立てのフローラSで18番枠だった。近10年、OPクラスの東京芝2000mで18番枠の馬は(1.0.0.18)であるように、スタートしてすぐコーナーのある東京芝2000mの18番枠は条件として厳し過ぎる。大外からの距離を詰めるため道中は3コーナーから動く早め早めの競馬。外外を回す形となってしまった。しかし直線では早め先頭に立ち、残り200m過ぎまで勝つかという勢い。フローラSで一番強い競馬をしていたと言っても過言ではない。
祖母はオークス2着のトゥザヴィクトリー。フェアリードールの一族からは今開催も青葉賞馬リオンリオンが出ているように、東京芝2400m、特に厳しめのペースの時に好走歴が多い。今回も外枠とはいえ、前走よりは工夫しやすい条件だ。一発を期待したい。
人気馬ではクロノジェネシス(牝3、栗東・斉藤崇厩舎)、コントラチェック(牝3、美浦・藤沢和厩舎)を重視。ラヴズオンリーユー(牝3、栗東・矢作厩舎)はかなりのポテンシャルを秘めているものの、まだ競走馬としての完成度は高くない。押さえに回す。
エリカ賞の後半の内容が秀逸で、距離延長は大歓迎のエールヴォア(牝3、栗東・橋口慎厩舎)、馬群の狭いところを突けるシャドウディーヴァ(牝3、美浦・斎藤誠厩舎)も穴馬として押さえておきたい存在だ。
オークス
◎フェアリーポルカ
〇クロノジェネシス
▲コントラチェック
☆エールヴォア
△⑦、⑬、⑮、⑯
まさか…と声が漏れるレースが稀にある。
新潟11R・韋駄天Sに出走する◎ライオンボス(牡4、美浦・和田郎厩舎)の前走・邁進特別もそうだ。チークピーシーズが合いそうな馬とはいえ、好ダッシュからハナを切ると、後続に影を踏ませず圧倒。2着に5馬身差を付けての圧勝劇だった。勝ち時計の54.1は、新潟に直線1000mが登場して以降、歴代9位タイの好時計。アイビスサマーダッシュ並の速さである。時計の掛かりやすい春の新潟に限れば歴代1位。凄まじい。
テンの3F自体は特筆するほど速いわけではないのだが、上がり2Fの脚が衰えないのがこの馬のいいところ。内枠であれば他のテンの速い馬の影響を受けて自分の競馬に持ちこめないかもしれないが、今回引いたのは15番枠。しかもハンデ戦のため、格下1600万に在籍しているライオンボスの斤量は前走と同じ、53kgのまま。揉まれなければいきなり通用するだけの脚力は示している。
好時計と言えば、京都10R・鳳雛Sの◎リワードアンヴァル(牡3、美浦・藤原辰厩舎)の前走・3歳未勝利もそうだった。1.53.3は良、稍重の中山ダート1800m未勝利戦としては近10年最速。5馬身つけて下した2着カセノウィナーは次走、同じく5馬身差を付けて未勝利戦を圧勝している。決して相手が弱いわけではなかった。
今年3月までの4ヶ月半に渡る休養で、ここ2戦、まるで馬が変わったかのように内容がいい。ハナにこだわる馬でもなく、昇級初戦から狙ってみたい素材だ。
思い返せば昨夜の広島カープとの試合も酷かった。8回に逆転されたとはいえ、2-3と1点差。それが9回表にボカスカ打たれて2-10で敗れた。9回に7点も取られたのである。ラグビーで言えば1トライ1コンバージョンゴールだ。せめて野球をやってほしい。
ただ広島カープも春先の不調が嘘のように調子を上げてきている。明日日曜の予告先発である秋山拓巳投手には、何とか広島の連勝を止める快投を期待するところだ。
さて、日曜の中央競馬の話に移ろう。
日曜のメインレースである東京11R・オークスの予想動画はこちら。
オークスの予想動画は⇒
動画の中で触れたように、オークスと言えばスタミナ血統。今年それに該当する中では、ノーワンの血統が一番気になっていた。あとは内目の枠を引くだけ…と思っていたら、なんと外枠15番を引いてしまった。確かに今の東京芝は外枠でも通用しやすく、むしろ外枠有利の気配さえあるのだが、ノーワンは内でロスなく回って持ち味が活きそうなだけに、この枠は考えもの。
さてどうしたものか…と考えていたところ、1頭、気になる馬を見つけてしまった。◎フェアリーポルカ(牝3、栗東・西村厩舎)だ。別にオークスは穴馬から買うというルールはないのだが、全馬初めての2400m。だったら少しくらいホームラン狙いをしたほうがよりレースを楽しめるというものだ。
なぜ目に留まったか、それはフェアリーポルカの母母父がヌレイエフであることに他ならない。動画では紹介しなかったが、このヌレイエフの血もオークスとは相性がいい。近5年を見ても、14年1着のヌーヴォレコルト、15年1着ミッキークイーン、18年1着アーモンドアイと、ヌレイエフ持ちから3頭のオークス馬が誕生している。他にリリーノーブルやモズカッチャン、チェッキーノなどもヌレイエフ持ちだ。
キングマンボが母父にヌレイエフを抱えているため、ヌレイエフ持ちだけではそう絞り切れない。ここで上記勝ち馬の3頭をもう一度見ると、父か母父のどちらかはサンデーサイレンス系であった。末脚勝負になりやすいレースだけに、サンデーの血も必須と言える。今年、この条件に該当している出走馬はラヴズオンリーユー、フェアリーポルカ、メイショウショウブの3頭。
中でもフェアリーポルカは前走、18頭立てのフローラSで18番枠だった。近10年、OPクラスの東京芝2000mで18番枠の馬は(1.0.0.18)であるように、スタートしてすぐコーナーのある東京芝2000mの18番枠は条件として厳し過ぎる。大外からの距離を詰めるため道中は3コーナーから動く早め早めの競馬。外外を回す形となってしまった。しかし直線では早め先頭に立ち、残り200m過ぎまで勝つかという勢い。フローラSで一番強い競馬をしていたと言っても過言ではない。
祖母はオークス2着のトゥザヴィクトリー。フェアリードールの一族からは今開催も青葉賞馬リオンリオンが出ているように、東京芝2400m、特に厳しめのペースの時に好走歴が多い。今回も外枠とはいえ、前走よりは工夫しやすい条件だ。一発を期待したい。
人気馬ではクロノジェネシス(牝3、栗東・斉藤崇厩舎)、コントラチェック(牝3、美浦・藤沢和厩舎)を重視。ラヴズオンリーユー(牝3、栗東・矢作厩舎)はかなりのポテンシャルを秘めているものの、まだ競走馬としての完成度は高くない。押さえに回す。
エリカ賞の後半の内容が秀逸で、距離延長は大歓迎のエールヴォア(牝3、栗東・橋口慎厩舎)、馬群の狭いところを突けるシャドウディーヴァ(牝3、美浦・斎藤誠厩舎)も穴馬として押さえておきたい存在だ。
オークス
◎フェアリーポルカ
〇クロノジェネシス
▲コントラチェック
☆エールヴォア
△⑦、⑬、⑮、⑯
まさか…と声が漏れるレースが稀にある。
新潟11R・韋駄天Sに出走する◎ライオンボス(牡4、美浦・和田郎厩舎)の前走・邁進特別もそうだ。チークピーシーズが合いそうな馬とはいえ、好ダッシュからハナを切ると、後続に影を踏ませず圧倒。2着に5馬身差を付けての圧勝劇だった。勝ち時計の54.1は、新潟に直線1000mが登場して以降、歴代9位タイの好時計。アイビスサマーダッシュ並の速さである。時計の掛かりやすい春の新潟に限れば歴代1位。凄まじい。
テンの3F自体は特筆するほど速いわけではないのだが、上がり2Fの脚が衰えないのがこの馬のいいところ。内枠であれば他のテンの速い馬の影響を受けて自分の競馬に持ちこめないかもしれないが、今回引いたのは15番枠。しかもハンデ戦のため、格下1600万に在籍しているライオンボスの斤量は前走と同じ、53kgのまま。揉まれなければいきなり通用するだけの脚力は示している。
好時計と言えば、京都10R・鳳雛Sの◎リワードアンヴァル(牡3、美浦・藤原辰厩舎)の前走・3歳未勝利もそうだった。1.53.3は良、稍重の中山ダート1800m未勝利戦としては近10年最速。5馬身つけて下した2着カセノウィナーは次走、同じく5馬身差を付けて未勝利戦を圧勝している。決して相手が弱いわけではなかった。
今年3月までの4ヶ月半に渡る休養で、ここ2戦、まるで馬が変わったかのように内容がいい。ハナにこだわる馬でもなく、昇級初戦から狙ってみたい素材だ。
プロフィール
佐藤ワタル - Wataru Sato
1990年山形県生まれ。アグネスフライトの日本ダービーを偶然テレビで観戦して以降、中学生、高校生、大学生と勉学に勤しむ時期を全て競馬に費やした競馬ライター。『365日競馬する』を目標に中央、地方、海外競馬の研究を重ねている。ジャンルを問わない知識は、一部関係者に『コンビニ』とまで評されている。早稲田大学競馬サークル『お馬の会』会長時代に学生競馬団体『うまカレ』を立ち上げたり、北海道の牧場などに足繁く通うなど、若手らしい行動力を武器に、今日も競馬を様々な角度から楽しみ尽くしている。現在はサラブレ、一口クラブ会報などでも執筆中。血統派で大の阪神ファン。甘党でもある。