4連勝中の朝は気持ちがいい。我らが阪神タイガースは昨夜、横浜DeNAベイスターズ相手に逆転勝ち。4連勝を達成した。先週広島カープに3連敗した後だけに、喜びは倍増である。朝起きて、小鳥の爽やかな鳴き声を聞きながら食べるプリンは格別。勝利の味だ。

昨夜の一戦は初回に先制されながら先発の西勇輝投手が粘り、7回に4番大山悠輔内野手のタイムリーで勝ち越し、そのリードをベテランの能見篤史投手、藤川球児投手が守って、最後はラファエル・ドリス投手が締める…。若手、ベテラン、新戦力、全てが噛み合っていた。なかなか若手が育たないチームではあるものの、試合を作ってくれるベテランの存在はありがたい。

今日の先発は長年チームを引っ張ってきたランディ・メッセンジャー投手。横浜相手に相性がいいだけに、今日も行ける…と思ったものの、制球が定まらず、ジャッジも厳しく降板。9回に5点を取って追い上げたものの、敗れてしまった。明日こそ勝って、再び波に乗りたいところである。


さて、競馬の話に移ろう。土曜の中央競馬は、欅Sで◎に指名した14番人気プロトコルが5着。アポロノシンザン出遅れという大誤算が痛かった。スローペースで5着、もっとペースが流れていれば3着以内もあっただけに、非常に悔しい一戦となってしまった。気を取り直して、日曜の競馬に移りたい。


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東京競馬場は2Rの1400mでいきなり1.21.0が出るなど、かなり速い。昨日散水してこのタイムだけに、よほど状態がいいのだろう。2400mはスローにならなければ2分23秒台、流れれば2分22秒台も十分ありそうだ。

過去、日本ダービーが2分23秒台に突入したのは04年キングカメハメハ、05年ディープインパクト、12年ディープブリランテ、15年ドゥラメンテ、18年ワグネリアンの5回。3着以内馬はサンデー産駒にディープ産駒、キンカメ産駒が中心となっている。時計が速く、それに対応できる血は限られる。特に速い時計の決着を得意とするキングマンボ系の躍進は目立つ。例えば昨年、ジャパンCで2分20秒6という猛烈な時計が出ているが、この時も父キングマンボ系がワンツー。

今年、キングマンボの血を持っている馬は6頭。断然人気のサートゥルナーリアも該当する。正直あまりお目に掛かれないレベルの"天才"で、ダービー制覇に最も近い存在ではあるのだが、このコラムに◎サートゥルナーリア(牡3、栗東・角居厩舎)を期待する読者はいないだろう。一発穴狙いといきたい。


本当はキングマンボ持ちからランフォザローゼスに◎を打ちたかったが、7枠14番という思いのほか外の枠に入ってしまったので断念。改めて皐月賞を夜中に何度も見返した結果、キングマンボ持ちから面白そうな馬を見つけた。◎クラージュゲリエ(牡3、栗東・池江寿厩舎)だ。

皐月賞のスタート後、鞍上の横山典騎手は内ラチ沿いに入ろうとしている。この日の中山芝はラチ沿いが悪くない日で、作戦としては非常に正しかった。ただ1コーナーで右後ろにいたアドマイヤマーズが割と強引にポジションを確保してきた結果、ラチ沿い、ダノンキングリーの後ろという"ベストポジション"が取れなかった。数字だけで判断はできないが、アドマイヤのポジションが取れていれば、レースはもっと楽だっただろう。

東京コースは共同通信杯で3着。3着とはいえ完敗なのだが、このレースは前半1000m61.5秒で通過するスローペース。レース上がりは33.3。さすがにこの馬には速過ぎる。2000m以上で、持続力が必要なレースでこそのタイプだ。レースでの気性面を考えて、あえて共同通信杯から皐月賞を使ったローテも好感。ゆったりしたローテでまだまだ余裕がある。調教の動きは前走より確実に良くなっている。

前走の皐月賞は現地で取材していたが、横山典弘騎手がわざとスタンドに一番近い外ラチ沿いを通りながら返し馬を敢行し、馬を歓声に慣れさせる光景が見られた。引き続きスタンド前発走となるダービーで、あの経験が必ずしや役に立ってくるだろう。


サートゥルナーリアは6番枠というダービーでは難しい枠を引いてしまった。東京2400mのビッグレースは1コーナーまでに外の馬がポジションを取りに殺到する分、どうしても中途半端な内枠はポジションを取りづらい。それでも素質はズバ抜けている。力を出し切れば、最も栄冠に近い存在なのは間違いない。

打倒サートゥルナーリアに燃えるヴェロックス(牡3、栗東・中内田厩舎)は中間ビシバシ調教で攻めながら、身体が減っていない。馬自体がかなりしっかりしてきたのだろう。父ハーツクライはトニービン持ちで高速決着を得意とし、母父のモンズンは底力溢れるドイツ血統。早めに動き出せばここでも好勝負。

穴では好枠をゲットしたサトノルークス(牡3、栗東・池江寿厩舎)。未勝利戦、すみれSの内容は秀逸。皐月賞こそ大敗したが、中山適性は皆無に近く、東京替わりで前進を期待したい。ランフォザローゼス(牡3、美浦・藤沢和厩舎)、レッドジェニアル(牡3、栗東・高橋忠厩舎)といったキングマンボ持ちの馬もしっかり押さえておきたいところだ。

日本ダービー
◎クラージュゲリエ
〇サートゥルナーリア
▲ヴェロックス
☆サトノルークス
△⑦、⑪、⑭、⑮


東京12R・目黒記念の話に移ろう。東京2400mとは100mしか違わないが、傾向は大きく異なる。というのも、坂の頂上スタートの東京芝2400mに対し、坂の下スタートになる東京2500mは2度坂を上らなければいけない。これにより2400mより遥かにスタミナを要求される。

目黒記念でとにかく強いのが凱旋門賞馬トニービンの血統だ。左回りが得意で、かつ持続力とスタミナに富むトニービンの血は、まさに目黒記念にピッタリ。ここ2年でもフェイムゲーム、ハッピーモーメント、ウインテンダネス、ノーブルマーズと4頭が3着以内に入るフィーバーぶりだ。日本でもトップクラスにトニービンが強いレースだろう。

今年の出走馬でトニービンを持っているのは、内からウインテンダネス、ムイトオブリガード、ゴーフォザサミット、チェスナットコート、アドマイヤエイカンの5頭。前述したように時計が速い芝でキングマンボがいいことを踏まえると、この中から◎ムイトオブリガード(牡5、栗東・角田厩舎)が浮上する。

ここ2戦は着外とはいえ、共に2000m。芝では本質的に2000mは短い。特に前走のような内回りの2000mは忙しく、それでいて4コーナー14番手から差し込んだ末脚は目立っていた。今週の調教も猛烈な動きを見せており、好調はキープしているだろう。仮にスローになったとしても昨年のアルゼンチン共和国杯で上がり3F32.5の脚を使ったように、瞬発力勝負にも対応できる。

同じくトニービン持ちで、一叩きして上昇が期待されるゴーフォザサミット(牡4、美浦・藤沢和厩舎)も悪くなさそう。ブラストワンピース(牡4、美浦・大竹厩舎)は59kg自体はそこまで心配していないものの、ムイトオブリガードと3kg差というのが気になる。大型馬の割に内を捌くのが上手く、ある程度内目を追走したいところだ。

穴で挙げるならパリンジェネシス(牡5、栗東・清水久厩舎)。メジロドーベルを筆頭に、数多くのメジロの名馬を送り出したデヴオーニア一族出身。この一族らしく、古馬になってレースを使うごとに馬が成長してきた。昨年のダービーデーでは2400mの青嵐賞でムイトオブリガードと1着同着となる激闘を演じており、上位との差はほとんどない。

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京都のメインレース格である京都10R・安土城Sにも触れておこう。最終週とはいえ時計が速くなりやすいレースで、中盤もラップが落ちにくい。この手のレースはストームバードの血が強いものだが、実際安土城Sとストームバードは相性がいい。ウイングザムーンやホウライアキコ、昨年もモズアスコットなど好走馬を送りだしている。

今年のストームバード持ちはトウショウピスト、ツーエムマイスター、そして◎ダイアトニック(牡4、栗東・安田隆厩舎)の3頭。デビュー前の骨折などで昨年はあえて使い込まなかった分オープン入りは今年に入ってからとなったが、素材は重賞級。前走のダービー卿CTは4着だったものの、出遅れていなければ3着以内には食い込んでいただろう。

最内のトゥザクラウン(牡5、栗東・池江寿厩舎)も強敵。こちらはノドの不安で出世が遅れた。ポテンシャルは優に重賞級で、この秋2頭共重賞ウィナーとしてG1の舞台に立っている可能性は十分ある。