競馬YouTuberとして一躍名を挙げ、各媒体に引っ張りだこの佐藤ワタルが、地方&海外レースを展望。若くして人並み外れた知識量、分析力を披露する。
【鳴尾記念・最終結論】高速時計確実!?狙えスピードスター!
2019/5/31(金)
完勝。まさにその一言に尽きる。昨夜甲子園球場で行われた、我らが阪神タイガースと宿敵読売巨人軍の一戦は、1回に4番大山悠輔内野手のスリーランで先制すると、5回にも大山選手の追加点。先発の高橋遥人投手は粘投で巨人打線を7回2失点に抑え、8回、9回はピアース・ジョンソン投手とラファエル・ドリス投手がしっかり締めて5-2で巨人を破った。
若き4番の先制打で主導権を握り、若き左腕が粘投。ルーキーの近本光司外野手が躍動すれば、扇の要・梅野隆太郎捕手は正確な送球で巨人のチャンスを潰した。新戦力と若手が完璧にマッチし、まさにテン良し、中良し、終い良しという勝ち方である。ある意味今年最も素晴らしい勝ち方だったかもしれない。
これ以上書くと競馬コラムを飛び越えて週刊ベースボールあたりの連載記事になりそうなだけにここでとどめるが、最近の阪神は強い。劇的なサヨナラ勝ちに完勝…一時期は高校野球と勘違いするレベルだったことを考えれば、逆に違うチーム過ぎて心配になる。
競馬の話に移ろう。ダービーも終わり、今週からは新馬戦も始まる。クラスの名前が変わったことで特に筆者の生活に影響はないが、降級の廃止は大きい。この時期の500万~1600万、いや、1~3勝クラスは今までとは異なるアプローチで臨まねばなるまい。
まずは阪神11R・鳴尾記念。我らが阪神タイガースの2軍の本拠地を冠しているレースだけに、当てたいレースの1つだ。
3回阪神の開幕週に移ってから8年目。このレース4連覇中の池江厩舎の馬さえ買えば当たる…と思っていたところ、先週の想定に池江厩舎の馬がおらず頭を抱えた。再考せねばいけなくなった。
3回開幕週に移設したことで、勝ち時計は速くなり続けている。昨年は1.57.2。持続力に加え、時計勝負に対応できるスピードを必要とするレースとなっている。大体時計勝負に強い種牡馬は限られていて、ディープインパクト、キングカメハメハに加え、ステイゴールドもこの手の時計勝負に強い。一昨年1着のステイインシアトル、昨年3着のトリコロールブルーもステイゴールド産駒である。
今年は逃げ馬タニノフランケルがおり、しかも鞍上は中盤を緩めない武豊騎手だけに、淀みないペースの好時計決着が予想される。◎ステイフーリッシュ(牡4、栗東・矢作厩舎)は父ステイゴールド、母の父キングカメハメハといかにも時計勝負に強い血統構成で、実際自身も京都新聞杯を好時計で制している。
前走の大阪杯は13着と振るわなかったが、スタート後挟まれて後ろからとなり、パトロールビデオをよく見ると3コーナーから内側にいたサングレーザーと接触し、外を回らざるを得ない状況であった。レースの流れに乗れていないどころか、レースに参加できていない。参考外の一戦だろう。
巻き返しが楽しみなのだが、心配なのは帰厩が2週間少し前であること。攻め馬の量が少ない。外厩でしっかり作ってきているであろうこと、そして気持ちで走るタイプだけに実戦では問題ない…と思いたい。
前走、57.5kgを背負ったマイルの高速決着は忙しかったギベオン(牡4、栗東・藤原英厩舎)、充実期に入ったメールドグラース(牡4、栗東・清水久厩舎)、休み明けだが地味に2000mの時計勝負をこなせるノーブルマーズ(牡6、栗東・宮本厩舎)も押さえておく。
鳴尾記念の予想印はコチラで公開⇒
東京11R・スレイプニルS。新設のオープン競走だ。たぶんスレイプニルが何だったのかググった競馬ファンは万単位でいるだろう。調べてみると、『北欧神話に登場する神獣の一つで、主神オーディンが騎乗する8本脚の軍馬』とのこと(ウィ〇ペディア参照)。また一つ、賢くなってしまった。 北欧神話はいちいち名前がオシャレである。
そんな話は置いておいて、この時期にはブリリアントSという同条件のオープン競走があるのだが、ブリリアントSはハンデ戦、こちらは別定戦である。ブリリアントS1着馬アングライフェン(牡7、栗東・安田隆厩舎)は56kg→58kg、3着馬コスモカナディアン(牡6、美浦・金成厩舎)は55kg→57kgとそれぞれ2kg斤量が増えた。
実績馬の斤量増の隙を突いて◎リテラルフォース(牡5、栗東・高柳大厩舎)を狙う。ホワイトマズル産駒はたまにダートの上級馬を出すのだが、これまでダート準オープンを勝った同産駒は、リテラルフォース含めて5頭。その内、
クリーン…ゴールデンスパーT1着→佐賀記念3着
ニホンピロアワーズ…天橋立S1着→祇園S1着
バスタータイプ…アレキサンドライトS1着→総武S1着
と、ダイヤノゲンセキ以外は昇級戦でいきなり好走している。スタミナに優れたホワイトマズル産駒は昇級してペースが厳しくなったほうがむしろいい場合が多い。リテラルフォースは母父が菊花賞馬ダンスインザダークとよりスタミナに特化していることを考えれば、昇級戦、距離延長は歓迎だろう。ブリリアントSも含め、東京ダートは内枠が有利になりやすい。そういう意味でも、4番枠はプラスに働きそうだ。
若き4番の先制打で主導権を握り、若き左腕が粘投。ルーキーの近本光司外野手が躍動すれば、扇の要・梅野隆太郎捕手は正確な送球で巨人のチャンスを潰した。新戦力と若手が完璧にマッチし、まさにテン良し、中良し、終い良しという勝ち方である。ある意味今年最も素晴らしい勝ち方だったかもしれない。
これ以上書くと競馬コラムを飛び越えて週刊ベースボールあたりの連載記事になりそうなだけにここでとどめるが、最近の阪神は強い。劇的なサヨナラ勝ちに完勝…一時期は高校野球と勘違いするレベルだったことを考えれば、逆に違うチーム過ぎて心配になる。
競馬の話に移ろう。ダービーも終わり、今週からは新馬戦も始まる。クラスの名前が変わったことで特に筆者の生活に影響はないが、降級の廃止は大きい。この時期の500万~1600万、いや、1~3勝クラスは今までとは異なるアプローチで臨まねばなるまい。
まずは阪神11R・鳴尾記念。我らが阪神タイガースの2軍の本拠地を冠しているレースだけに、当てたいレースの1つだ。
3回阪神の開幕週に移ってから8年目。このレース4連覇中の池江厩舎の馬さえ買えば当たる…と思っていたところ、先週の想定に池江厩舎の馬がおらず頭を抱えた。再考せねばいけなくなった。
3回開幕週に移設したことで、勝ち時計は速くなり続けている。昨年は1.57.2。持続力に加え、時計勝負に対応できるスピードを必要とするレースとなっている。大体時計勝負に強い種牡馬は限られていて、ディープインパクト、キングカメハメハに加え、ステイゴールドもこの手の時計勝負に強い。一昨年1着のステイインシアトル、昨年3着のトリコロールブルーもステイゴールド産駒である。
今年は逃げ馬タニノフランケルがおり、しかも鞍上は中盤を緩めない武豊騎手だけに、淀みないペースの好時計決着が予想される。◎ステイフーリッシュ(牡4、栗東・矢作厩舎)は父ステイゴールド、母の父キングカメハメハといかにも時計勝負に強い血統構成で、実際自身も京都新聞杯を好時計で制している。
前走の大阪杯は13着と振るわなかったが、スタート後挟まれて後ろからとなり、パトロールビデオをよく見ると3コーナーから内側にいたサングレーザーと接触し、外を回らざるを得ない状況であった。レースの流れに乗れていないどころか、レースに参加できていない。参考外の一戦だろう。
巻き返しが楽しみなのだが、心配なのは帰厩が2週間少し前であること。攻め馬の量が少ない。外厩でしっかり作ってきているであろうこと、そして気持ちで走るタイプだけに実戦では問題ない…と思いたい。
前走、57.5kgを背負ったマイルの高速決着は忙しかったギベオン(牡4、栗東・藤原英厩舎)、充実期に入ったメールドグラース(牡4、栗東・清水久厩舎)、休み明けだが地味に2000mの時計勝負をこなせるノーブルマーズ(牡6、栗東・宮本厩舎)も押さえておく。
鳴尾記念の予想印はコチラで公開⇒
東京11R・スレイプニルS。新設のオープン競走だ。たぶんスレイプニルが何だったのかググった競馬ファンは万単位でいるだろう。調べてみると、『北欧神話に登場する神獣の一つで、主神オーディンが騎乗する8本脚の軍馬』とのこと(ウィ〇ペディア参照)。また一つ、賢くなってしまった。 北欧神話はいちいち名前がオシャレである。
そんな話は置いておいて、この時期にはブリリアントSという同条件のオープン競走があるのだが、ブリリアントSはハンデ戦、こちらは別定戦である。ブリリアントS1着馬アングライフェン(牡7、栗東・安田隆厩舎)は56kg→58kg、3着馬コスモカナディアン(牡6、美浦・金成厩舎)は55kg→57kgとそれぞれ2kg斤量が増えた。
実績馬の斤量増の隙を突いて◎リテラルフォース(牡5、栗東・高柳大厩舎)を狙う。ホワイトマズル産駒はたまにダートの上級馬を出すのだが、これまでダート準オープンを勝った同産駒は、リテラルフォース含めて5頭。その内、
クリーン…ゴールデンスパーT1着→佐賀記念3着
ニホンピロアワーズ…天橋立S1着→祇園S1着
バスタータイプ…アレキサンドライトS1着→総武S1着
と、ダイヤノゲンセキ以外は昇級戦でいきなり好走している。スタミナに優れたホワイトマズル産駒は昇級してペースが厳しくなったほうがむしろいい場合が多い。リテラルフォースは母父が菊花賞馬ダンスインザダークとよりスタミナに特化していることを考えれば、昇級戦、距離延長は歓迎だろう。ブリリアントSも含め、東京ダートは内枠が有利になりやすい。そういう意味でも、4番枠はプラスに働きそうだ。
プロフィール
佐藤ワタル - Wataru Sato
1990年山形県生まれ。アグネスフライトの日本ダービーを偶然テレビで観戦して以降、中学生、高校生、大学生と勉学に勤しむ時期を全て競馬に費やした競馬ライター。『365日競馬する』を目標に中央、地方、海外競馬の研究を重ねている。ジャンルを問わない知識は、一部関係者に『コンビニ』とまで評されている。早稲田大学競馬サークル『お馬の会』会長時代に学生競馬団体『うまカレ』を立ち上げたり、北海道の牧場などに足繁く通うなど、若手らしい行動力を武器に、今日も競馬を様々な角度から楽しみ尽くしている。現在はサラブレ、一口クラブ会報などでも執筆中。血統派で大の阪神ファン。甘党でもある。