競馬YouTuberとして一躍名を挙げ、各媒体に引っ張りだこの佐藤ワタルが、地方&海外レースを展望。若くして人並み外れた知識量、分析力を披露する。
【安田記念・最終結論】絶好のペース!闘志溌剌発つや今!
2019/6/1(土)
プロ野球、セ・リーグの首位攻防戦が始まった。3ゲーム差で首位広島カープを追走する我らが阪神タイガースにとっては負けられない1戦だったものの、延長11回裏に力尽き、サヨナラ負けを喫してしまった。
ただ5月に猛烈な勢いで成績を伸ばした広島カープと11回までほぼ互角に戦えたあたり、やはり今の阪神のチーム状態はいい。一時期は本当に酷かった。それが先制を許しながらも先発の西勇輝投手が粘り、9回、梅野隆太郎捕手が貴重なタイムリーを放って同点。セ・リーグ王者とほぼ互角の戦いを見せてくれた。
チームをまとめるベテラン・福留孝介外野手がケガのため2軍に落ちたのは痛い。しかし16年新人王の高山俊外野手が現在悪くないだけに、大ベテランの代わりに躍動してほしいところ。今日は完敗してしまったが、明日の予告先発は前回登板で復活したオネルキ・ガルシア投手。一矢報いてほしい。
中央競馬の話に移ろう。土曜の中央競馬は鳴尾記念の◎ステイフーリッシュがしぶとく3着、調教量はやはり足りていなかった気もするが、なんとかしのいでくれた内容に適性を感じた。
日曜の東京11R・安田記念。春のG1シリーズもクライマックス。いい形で終わりたい。予想動画・内ラチの上を走れ!はこちらを参考にしていただきたい。
安田記念の予想動画『内ラチの上を走れ!』は⇒
土曜の東京芝を見ていても、半周のレースは先週のCコース替わりの恩恵を受けてそれなりに内の馬が来やすい状況だった。今回逃げる最有力候補だったアエロリットが内枠。初速はそこまで速くないとはいえ、このメンバーならハナの可能性が高いだろう。
アエロリットが逃げたレースはこれまで合計4レース。その結果は、
17年クイーンS…1着2番アエロリット→2着1番トーセンビクトリー→3着4番クインズミラーグロ
18年毎日王冠…1着9番アエロリット→2着5番ステルヴィオ→3着1番キセキ
18年マイルCS…1着1番ステルヴィオ→2着2番ペルシアンナイト→3着3番アルアイン
19年ヴィクトリアM…1着4番ノームコア→2着9番プリモシーン→3着3番クロコスミア
アエロリットとプリモシーン以外は全て5番以内の馬である。クイーンSや毎日王冠が開幕週で、マイルCSも内の状態は良かったとはいえ、アエロリットが逃げるレースはよく内枠が来る。これはアエロリットが中盤をそこまで緩めず逃げるため、ロスなく立ち回る馬たちが有利になり、外を回る馬たちが不利になることに起因すると推測している。
ここで改めて安田記念の枠順を見てみよう。2強と呼ばれる馬が2頭共に外枠に入った。安田記念は前傾ラップになりやすいが、これまで前傾ラップの経験がないアーモンドアイ(牝4、美浦・国枝厩舎)にとって、外枠14番はなかなかハードルが高い。もちろんスーパーホース。ある程度の位置を取れればアッサリのシーンはあるかもしれないが、気になる要素であることは間違いない。
ダノンプレミアム(牡4、栗東・中内田厩舎)は2歳時のサウジアラビアRCのラップが素晴らしい。あの頃より成長し、マイラーとして完成されつつある。ネックは前走のマイラーズCが36.0-32.3という極端なスローペースだった点だ。スローよりは流れたほうがいいタイプではあるものの、外枠から速い流れを追走することに対し一抹の不安はある。
そんなマイラーズCで折り合いを欠き、最後伸び負けていたのが◎インディチャンプ(牡4、栗東・音無厩舎)だ。2走前の東京新聞杯から2ヶ月半間隔が空き、加えてこれほどまでのスローペースでは折り合いを欠くのも仕方ない。今回は前傾ラップになりやすく、中盤を緩めないアエロリットがいる。条件はかなり好転すると言っていい。
叔父のリアルインパクトは安田記念の勝ち馬で、ステイゴールド産駒はクロコスミアが先日ハイペースのヴィクトリアマイルで同じく内枠から3着に粘っている点もまた魅力的だ。ゲートの失敗が多いだけに先入れの内枠奇数が大変心配ではあるものの、不安より期待のほうが大きいこともまた事実。
相手は前述の2強。ネックはあるものの、やはり力は侮れない。スピードを生かせるアエロリット(牝5、美浦・菊沢厩舎)、そして。穴で内枠を引き当て、距離を詰めてきたサングレーザー(牡5、栗東・浅見厩舎)。マイラーズCを1.31.3で勝っているように時計勝負は対応可能。昨年の安田記念は外枠15番スタートで内枠決着の中5着まで差し込んだように、このレースの適性はある。
安田記念
◎インディチャンプ
〇ダノンプレミアム
▲アーモンドアイ
☆サングレーザー
△⑥、⑧、⑩、⑬
ただ5月に猛烈な勢いで成績を伸ばした広島カープと11回までほぼ互角に戦えたあたり、やはり今の阪神のチーム状態はいい。一時期は本当に酷かった。それが先制を許しながらも先発の西勇輝投手が粘り、9回、梅野隆太郎捕手が貴重なタイムリーを放って同点。セ・リーグ王者とほぼ互角の戦いを見せてくれた。
チームをまとめるベテラン・福留孝介外野手がケガのため2軍に落ちたのは痛い。しかし16年新人王の高山俊外野手が現在悪くないだけに、大ベテランの代わりに躍動してほしいところ。今日は完敗してしまったが、明日の予告先発は前回登板で復活したオネルキ・ガルシア投手。一矢報いてほしい。
中央競馬の話に移ろう。土曜の中央競馬は鳴尾記念の◎ステイフーリッシュがしぶとく3着、調教量はやはり足りていなかった気もするが、なんとかしのいでくれた内容に適性を感じた。
日曜の東京11R・安田記念。春のG1シリーズもクライマックス。いい形で終わりたい。予想動画・内ラチの上を走れ!はこちらを参考にしていただきたい。
安田記念の予想動画『内ラチの上を走れ!』は⇒
土曜の東京芝を見ていても、半周のレースは先週のCコース替わりの恩恵を受けてそれなりに内の馬が来やすい状況だった。今回逃げる最有力候補だったアエロリットが内枠。初速はそこまで速くないとはいえ、このメンバーならハナの可能性が高いだろう。
アエロリットが逃げたレースはこれまで合計4レース。その結果は、
17年クイーンS…1着2番アエロリット→2着1番トーセンビクトリー→3着4番クインズミラーグロ
18年毎日王冠…1着9番アエロリット→2着5番ステルヴィオ→3着1番キセキ
18年マイルCS…1着1番ステルヴィオ→2着2番ペルシアンナイト→3着3番アルアイン
19年ヴィクトリアM…1着4番ノームコア→2着9番プリモシーン→3着3番クロコスミア
アエロリットとプリモシーン以外は全て5番以内の馬である。クイーンSや毎日王冠が開幕週で、マイルCSも内の状態は良かったとはいえ、アエロリットが逃げるレースはよく内枠が来る。これはアエロリットが中盤をそこまで緩めず逃げるため、ロスなく立ち回る馬たちが有利になり、外を回る馬たちが不利になることに起因すると推測している。
ここで改めて安田記念の枠順を見てみよう。2強と呼ばれる馬が2頭共に外枠に入った。安田記念は前傾ラップになりやすいが、これまで前傾ラップの経験がないアーモンドアイ(牝4、美浦・国枝厩舎)にとって、外枠14番はなかなかハードルが高い。もちろんスーパーホース。ある程度の位置を取れればアッサリのシーンはあるかもしれないが、気になる要素であることは間違いない。
ダノンプレミアム(牡4、栗東・中内田厩舎)は2歳時のサウジアラビアRCのラップが素晴らしい。あの頃より成長し、マイラーとして完成されつつある。ネックは前走のマイラーズCが36.0-32.3という極端なスローペースだった点だ。スローよりは流れたほうがいいタイプではあるものの、外枠から速い流れを追走することに対し一抹の不安はある。
そんなマイラーズCで折り合いを欠き、最後伸び負けていたのが◎インディチャンプ(牡4、栗東・音無厩舎)だ。2走前の東京新聞杯から2ヶ月半間隔が空き、加えてこれほどまでのスローペースでは折り合いを欠くのも仕方ない。今回は前傾ラップになりやすく、中盤を緩めないアエロリットがいる。条件はかなり好転すると言っていい。
叔父のリアルインパクトは安田記念の勝ち馬で、ステイゴールド産駒はクロコスミアが先日ハイペースのヴィクトリアマイルで同じく内枠から3着に粘っている点もまた魅力的だ。ゲートの失敗が多いだけに先入れの内枠奇数が大変心配ではあるものの、不安より期待のほうが大きいこともまた事実。
相手は前述の2強。ネックはあるものの、やはり力は侮れない。スピードを生かせるアエロリット(牝5、美浦・菊沢厩舎)、そして。穴で内枠を引き当て、距離を詰めてきたサングレーザー(牡5、栗東・浅見厩舎)。マイラーズCを1.31.3で勝っているように時計勝負は対応可能。昨年の安田記念は外枠15番スタートで内枠決着の中5着まで差し込んだように、このレースの適性はある。
安田記念
◎インディチャンプ
〇ダノンプレミアム
▲アーモンドアイ
☆サングレーザー
△⑥、⑧、⑩、⑬
プロフィール
佐藤ワタル - Wataru Sato
1990年山形県生まれ。アグネスフライトの日本ダービーを偶然テレビで観戦して以降、中学生、高校生、大学生と勉学に勤しむ時期を全て競馬に費やした競馬ライター。『365日競馬する』を目標に中央、地方、海外競馬の研究を重ねている。ジャンルを問わない知識は、一部関係者に『コンビニ』とまで評されている。早稲田大学競馬サークル『お馬の会』会長時代に学生競馬団体『うまカレ』を立ち上げたり、北海道の牧場などに足繁く通うなど、若手らしい行動力を武器に、今日も競馬を様々な角度から楽しみ尽くしている。現在はサラブレ、一口クラブ会報などでも執筆中。血統派で大の阪神ファン。甘党でもある。