• 香港カップ
    (G1・芝2000m)
    12月8日 17:40発走 シャティン競馬場

    シャティン競馬場

    日本馬の評価

    前走の天皇賞・秋は菊花賞2着以来久々の好走となった。関西圏のレースで崩れていたことを考えると、香港の滞在競馬はプラスに働きそう。父サトノクラウンも香港で好走しているように血統的に香港は合うタイプの可能性がある。前走のようにスムーズに先行できればこのメンバーでも。

    昨年の三冠牝馬で復活を狙う。前走の天皇賞・秋は13着と見せ場を作れなかったものの、3月のドバイシーマクラシック以来の実戦の影響があったのだろう。離されたとはいえ3走前のジャパンCはイクイノックスの2着。能力は高い。一叩きした上昇度を評価したい。

    外国馬の評価

    ロマンチックウォリアー
    現在6連勝中、香港カップ3連覇を目指す香港の英雄。地元では1年半負けていない。前走の香港ジョッキークラブカップは休み明けだったものの、ワンサイドの圧勝劇。叩いて更に状態が上がっていることを考えれば、正直ここは負けられない一戦となるだろう。

    スピリットダンサー
    前走バーレーンインターナショナルTを完勝して香港にやってきた。この短期間でイギリスからバーレーン、香港と転戦していること、相手強化されることから勝ちまではなくとも、遠征経験が豊富だけに簡単に評価を下げることもできない。

    ウイングスパン
    前走のブリーダーズCターフは5着だったものの、軽めのアメリカの芝はあまり合わないタイプの可能性がある。今回最内枠を引けたのはプラス。シャティンの2000mは内枠有利コースだけに、枠の分評価を上げたい。
  • 香港マイル
    (G1・芝1600m)
    12月8日 16:00発走 シャティン競馬場

    シャティン競馬場

    日本馬の評価

    前走のマイルCSで悲願のG1初制覇を果たし、勢いに乗って香港に挑む。昨年のこのレースは4着だったものの、不利もあった。少し時計の掛かる芝がちょうどいいタイプだけに、過度な高速決着にならない香港も歓迎。叩いて更に良くなる馬で、昨年以上に充実している今なら面白い。

    今年のNHKマイルを完勝しており、今回はそれ以来の実戦。とにかくレースが上手く、マイルは3戦3勝、力のいる香港も問題なさそうなタイプだけに舞台設定は申し分ない。枠順も真ん中寄りのいいところを引けたものの、やはり今回は熱発により富士Sを使えず、香港にぶっつけになってしまった点はマイナスだろう。

    外国馬の評価

    ヴォイッジバブル
    前走香港ジョッキークラブマイルを完勝してこの舞台に臨む。レースが上手い馬で、ある程度前で運べるのは魅力。安田記念では17着に敗れてしまっているものの、地元のマイルでは安定したレースぶりが目立つ。ここもうまく先行策が取れれば大崩れはなさそうだ。

    チェンチェングローリー
    香港ジョッキークラブマイルの2着馬。実績面では劣るものの、前走は直線一旦外からギャラクシーパッチに出られながらも、伸び返して2着。だいぶ力をつけている。今回最内枠を引いたことで、再度ロスなく立ち回ることができそう。直線スムーズに馬群を割ることができればチャンスがありそう。

    ギャラクシーパッチ
    前走の香港ジョッキークラブマイルは3着に敗れたものの、スタートを失敗したことを考えると内容のある3着と言うそうだ。末脚が強烈なタイプで、2走前にヴォイッジバブルを差し切っているように力がある。ただ少し時計が掛かってよりいいタイプで、速いタイムの決着になると若干分が悪そうだ。

    アンティノ
    オーストラリアからの参戦となる。2走前のトゥーラックハンデを圧勝したようにだいぶ力をつけている印象がある。ただしコーフィールドのコース形状がうまく嵌った印象もあり、なおかつオーストラリア馬らしくとにかく使われて、この3カ月で5走目。上積みの面からも勝ち切るまでは至らないと見る。
  • 香港スプリント
    (G1・芝1200m)
    12月8日 15:50発走 シャティン競馬場

    シャティン競馬場

    日本馬の評価

    前走のスプリンターズSは7着だったものの、春の春雷Sを1.07.1という好タイムで制しているように、能力は非常に高い馬。北海道で連勝していたように、洋芝で輸送がない環境は大歓迎と言えそうだ。内目の枠から上手く運べれば香港勢の一角を崩せてもいい。

    休み明けのスプリンターズSを快勝しG1馬となった。3走前のシルクロードSを2番手から好タイムで楽勝したように、能力は非常に高い馬。重馬場の高松宮記念は大敗したものの、元々ダートで勝ち上がり、不良馬場の橘Sを勝ったようにパワーはある馬。差す形でも運べるだけに、ノーマークは危険。

    2走前のセントウルSを圧勝し、前走のスプリンターズSでも僅差の2着と充実期を迎えている。香港の芝も合いそうなタイプではあるが、本来内枠より外枠のほうがいいタイプ。前走のスプリンターズSも内枠だったものの、こちらは上手くバラけてくれたのは大きそう。内目の枠を引いてしまったのはマイナスか。

    外国馬の評価

    カーインライジング
    現在7連勝中、香港スプリント界の新星。ただ勝っているだけではなく、勝ち方もインパクト大。前走は1.07.4という圧巻のコースレコードを叩き出し、世界中にその名前を売った。サッと好位につけられるダッシュ力も兼ね備えており、現状死角らしい死角が見当たらない。まだ若く、今後数年、香港の短距離界をリードする存在になる可能性がある。

    カリフォルニアスパングル
    今年から1200路線を使い始めた馬で、安定感はある。前走の香港ジョッキークラブスプリントで8着に敗れたものの、ハナに行けずに自分の形に持ち込めなかった。今回いは内枠を引いて、同型ビクターザウィナーが外枠。すんなり行ければ巻き返せていい能力がある。

    ヘリオスエクスプレス
    この秋のシーズンから1200に転向した馬で、距離を詰めて安定した末脚で差を詰めている。2走前のプレミアボウルは軽斤量が向いた部分はあるものの、56kgを背負った前走香港ジョッキークラブスプリントも1.07.9のタイムは出せていた。短距離慣れが見込める今回も相手で押さえたい。

    ビクターザウィナー
    近走なかなか粘り切れていないものの、逃げタイプだけにどうしても戦歴に波はできてしまうタイプ。前走も内枠からハナを切ったは良かったが、マークされて自然と止まってしまった。外目の枠からマイペースで行ければ。

  • 香港ヴァーズ
    (G1・芝2400m)
    12月8日 15:10発走 シャティン競馬場

    シャティン競馬場

    日本馬の評価

    前走の秋華賞は3着だったものの、外枠から内目を突いたところうまく捌けないところがあった。内回りよりも直線が長いコースのほうが向きそうで、条件は多少好転していると思われる。叩いた効果もありそうだが、大外枠を引いてしまったのはマイナスだろう。うまく折り合ってロスを削り出す形が取れればいいが…

    前走の京都大賞典は7着だったものの、休み明けの影響は大きかったか。立ち回りが上手い馬だけに今回内枠を引けたのはプラス。道悪の宝塚記念で4着だったように、少し力のいる芝も歓迎材料。実績面は劣るが、内枠を上手く生かせれば3着はあっていい。

    外国馬の評価

    イレジン
    昨年のジャパンカップにも来日した馬で、前走のG1英チャンピオンSも4着まで追い込んできた。前走は距離が足りなさそうな負け方だっただけに距離延長は歓迎材料。フランス勢は昨年ジュンコが勝っているように香港ヴァーズと相性がいいのも魅力的。

    ドバイオナー
    シャティンでも好走歴のある国際派。前走のリステッドは2着だったものの、62kgで、なおかつ直線で不利も受けていた。明らかに叩き台で、今回は状態を上げてくるはず。距離延長も歓迎。前走からの間隔が短いだけに、反動が残らないかどうかだけ。

    ウィズアウトアファイト
    長期休養明けだった前走のマッキノンSでいきなり3着に入るなど、能力の高いところを見せつけた。3200mのメルボルンカップを勝っているように、距離延長はむしろ歓迎。最内枠を引いただけに、スタートを出て中団あたりで追走できれば面白い。

    ルクセンブルク
    今年も英G1コロネーションカップを勝っているアイルランドの強豪。ただどうしてもワンペースなところがあり、自分の形に持ち込めないと粘りに欠ける。先行馬が少ない分ペースは恵まれそうではあるものの、軸信頼というタイプではなさそうだ。