競馬YouTuberとして一躍名を挙げ、各媒体に引っ張りだこの佐藤ワタルが、地方&海外レースを展望。若くして人並み外れた知識量、分析力を披露する。
【桶狭間S】函館記念で会心の的中!ダート短距離の血が騒ぐ!
2018/7/20(金)
サッカー・ロシアワールドカップが終わった。ほとんど時を同じくして、我らが阪神タイガースの今シーズンも終わった。
オールスター明けの宿敵・巨人との3連戦。阪神はいつものように打線のつながりを欠き、3連敗を喫した。3試合で奪った点はそれぞれ3、2、3点。これがサッカーであれば得点力のあるいいチームなのだが、残念ながらこれは野球である。
例年こうだ。大事な3連戦で3連敗。もはや伝統芸と言ってもいい。「もう阪神の試合は見ない」。そう2日前に宣言したが、今日7月20日(金)も残念ながら試合を見てしまっている自分がいる。幸先よく先制したものの、その後2回までに4点を取られて早くも逆転されてしまった。今日もダメそうだ。
厳しい暑さが続く中、また中央競馬がやってきた。先週日曜の当コラムでは、函館記念で自信の◎エアアンセムが見事勝利。鞍上・藤岡佑介騎手の考えられた素晴らしい手綱捌きのおかげでもあるが、会心の的中と言える。今週も好結果を目指したいところだ。
まずは福島11R・白河特別。◎シンボリバーグは昇級戦だが、4走前に現級の岡崎特別で3着になっているように、昇級は形だけ。前走の郡山特別は翌日の1000万下・さくらんぼ特別の勝ち時計を0.5秒も上回る1.07.9で快勝。2着に下したディアサルファーはその次走、500万を圧勝しているように、相手も弱くはなかった。
中京11R・桶狭間Sは◎カフェブリッツ。ダートの2400mでも勝った経験のある馬だが、全兄カフェシュプリーム、カフェマーシャルはダートの短距離でそれぞれオープン、準オープンまで出世している。以前は中距離で先行策を取っていたものの、前走の立夏Sは東京ダート1600mで中団からレースを運んで5着になるなど、今までとは違う競馬を見せてくれた。次第に適性が兄たちに似てきている可能性はある。さらなる距離短縮で軽視禁物と言えそうだ。
そして函館11R・函館日刊スポーツ杯は◎アルマエルナト。正直に言えば前走も本命にしたのかだが、注文通り差し競馬になったにも関わらず、出遅れてしまった影響もあって2着から0.2秒差の6着に終わった。気難しい馬で、ゲートの中でガタガタしてしまったのが敗因だろう。一度叩いた今回は滞在の効果も考慮すると落ち着いていていいはずで、互角にスタートを切ることができれば届いていいのではないか。
最後に平場から。中京12R・3歳上500万下の◎キャッチミーアップ。ここまで9戦1勝と戦績だけ見れば大したことないように見えるかもしれないが、将来はオープンとは言わないまでも、準オープンあたりまでは行ける素材だと見込んでいる。前走の7着は3番手で追走する先行策を取ってのもの。普段は馬群の中で脚を溜めて、末脚を伸ばす競馬をやってきたこの馬にとっては、違和感のあるレースぶりだったかもしれない。再び差しに回して脚を伸ばす競馬をすれば、このクラスでは力上位。巻き返しを期待する。
プロフィール
佐藤ワタル - Wataru Sato
1990年山形県生まれ。アグネスフライトの日本ダービーを偶然テレビで観戦して以降、中学生、高校生、大学生と勉学に勤しむ時期を全て競馬に費やした競馬ライター。『365日競馬する』を目標に中央、地方、海外競馬の研究を重ねている。ジャンルを問わない知識は、一部関係者に『コンビニ』とまで評されている。早稲田大学競馬サークル『お馬の会』会長時代に学生競馬団体『うまカレ』を立ち上げたり、北海道の牧場などに足繁く通うなど、若手らしい行動力を武器に、今日も競馬を様々な角度から楽しみ尽くしている。現在はサラブレ、一口クラブ会報などでも執筆中。血統派で大の阪神ファン。甘党でもある。