競馬YouTuberとして一躍名を挙げ、各媒体に引っ張りだこの佐藤ワタルが、地方&海外レースを展望。若くして人並み外れた知識量、分析力を披露する。
【京成杯AH】持続力が求められるレース、距離短縮も大歓迎!
2018/9/8(土)
「明日から1ゲーム差で追う宿敵・巨人との2連戦。いつもの阪神は大体勝てないが、せめて1勝1敗で終わってほしいものである」
これは、昨日9月7日(金)の当コラムの一文である。今日の対巨人戦。我らが阪神タイガースは宿敵・巨人に4本のホームランを打たれて敗れた。このように大事な一戦を落とすのは、もはやお約束である。
当コラム恒例となっている前振りの阪神ネタは、更新日の金曜、土曜の試合が中心になる。大体苦言を呈してきているだけに、感覚だけで言えば今年金曜と土曜の阪神は5勝35敗くらいのペースだと思っていたのだが、実際調べてみたところ17勝21敗と、コメントしにくい戦績だった。17勝しているのにこれだけ苦言を呈しているということは、試合内容が悪いのだろう。さすがに明日日曜は勝たないと、今度こそ今シーズン終了のお知らせである。
土曜の競馬は阪神11Rで◎スマートアヴァロンがいい感じに追い込んでくるも歩様が乱れてしまうなど、なかなかかみ合わない部分があった。日曜は巻き返したいところだ。
中山のメインは京成杯オータムハンデ(G3)。土曜の中山は直線追い風だった影響もあるだろうが、ここ最近の開幕週同様に差しも届く馬場だった。それを踏まえて◎ミッキーグローリー。前走の阿武隈Sでは向正面からマクっていったように、ディープインパクト産駒の中でも持続力のあるタイプで、毎年持続力が求められているこのレースには適性がありそう。気性面を考えれば距離短縮も魅力的。春先にこの条件で行われたニュージーランドTを制した全弟のカツジも、距離短縮で臨んだ一戦だった。
対抗は春のダービー卿CTを鋭い差し脚で制したヒーズインラブ。中京記念で厳しい展開を前目から押し切りかけたロジクライが3番手。今の時期は調子がいいヤングマンパワーなども押さえておきたい。
阪神11R・セントウルSは◎アサクサゲンキを抜てき。馬っ気が強く気性的にも難しい部分を抱えている馬で、近走成績を見てもここ3走は掲示板の下のほうをうろついているが、3走前の葵Sは出遅れ、そしてここ2走は勝ち時計が1分7秒2~1分7秒4と時計が速過ぎた影響が大きいのではないか。
父はストームキャット系ストーミーアトランティック。ストームキャット系は全体的に道悪の芝が上手いという特徴がある。母父ディキシーランドバンドはドボドボ馬場の札幌2歳Sを制したレッドリヴェールと一緒。馬場が悪くなることはアサクサゲンキにとってマイナスではなさそうだ。
対抗は同じく父ストームキャット系で道悪が上手いネロ、3番手に春のスプリント王者ファインニードル、大穴には時計の掛かる馬場で一発のあるフミノムーンを挙げておきたい。
プロフィール
佐藤ワタル - Wataru Sato
1990年山形県生まれ。アグネスフライトの日本ダービーを偶然テレビで観戦して以降、中学生、高校生、大学生と勉学に勤しむ時期を全て競馬に費やした競馬ライター。『365日競馬する』を目標に中央、地方、海外競馬の研究を重ねている。ジャンルを問わない知識は、一部関係者に『コンビニ』とまで評されている。早稲田大学競馬サークル『お馬の会』会長時代に学生競馬団体『うまカレ』を立ち上げたり、北海道の牧場などに足繁く通うなど、若手らしい行動力を武器に、今日も競馬を様々な角度から楽しみ尽くしている。現在はサラブレ、一口クラブ会報などでも執筆中。血統派で大の阪神ファン。甘党でもある。