一時は年間0勝というどん底を味わいながらも、今や大手の主戦ジョッキーとして活躍を見せる
不死鳥ジョッキー。諦めることなく復活を果たした男が日々の騎手生活を自らの言葉で紡いでいく。
力が入る中山最終週+白山大賞典
2015/10/1(木)
最終週の土曜は中山で6鞍に騎乗します。6Rのディアグリスターの前走はスタートしてついて行けず、展開がハマったという印象が強い③着。せめて、一番後ろにいる馬にピッタリついて行けるようなら、もう少し際どい場面まで見せられそうですが……。7Rのコスモムルジムは少し距離に懸念があるものの、少頭数で競馬はしやすそう。上手く自分のリズムで進めて、身上の粘りを発揮させてあげたいです。9Rのコスモアルコンは、この中間も好調と聞きました。新潟の勝ち方が印象的だったので、オープンに入ってもヒケは取らないと思っています。
10Rのマイネグレヴィルは北海道の洋芝が合うのでしょうね。とはいえ、中山コースでも重賞②着がありますし、何とか今の勢いに乗って勝たせてあげたい。時計がかかる馬場がベストなので、道悪が残るようならチャンスは広がります。11Rのマイネルメリエンダは休み明けの前走で、かなりしっかりしてきました。当然、一度使った効果が期待できますし、コースは問わない馬ですが、中山はより乗りやすいイメージ。自己条件でキッチリ決めておきたい一戦です。
日曜も中山で7鞍に騎乗します。1Rのプレミアムデスは今後を見据えて前走で出したので、もう少しスムーズに追走できれば着順を上げられるはず。しっかりした馬で、十分にチャンスがある一戦です。2Rのコスモダヴァンティは使って中1週ながら、思っていたよりもテンションを保てています。2000mになるので折り合いに気をつけて乗りますが、今の雰囲気ならこなしてくれるはず。前走はコーナーリングが上手くなかったので、ハミを換えてもらう効果にも期待しています。
5R(新馬)のマイネルシュロスは先週の追い切りに乗せていただきました。使いながらのタイプかもしれませんが、素直で凄くいいフットワーク。現段階でどこまでやれるか楽しみにしています。10Rのマイネルエスパスはかなり力はあるのですが、気性的にとにかく乗り難しい…。気持ちを損なわず、かつスムーズな立ち回りも必要になりますが、競馬がかみ合えば十分に通用するはず。こういったタイプを勝たせて上げることが自信に繋がるので結果を意識します。
小ネタの代わりではありませんが、週が明けて火曜は金沢競馬場の白山大賞典でマイネルバイカとコンビ。昨年末に阪神で乗せていただいて、長くいい脚を使える馬という感触を覚えています。同レースは一昨年にコスモファントムと挑んで⑦着。このようなチャンスもなかなかありませんので、しっかりVTRを見直して悔いのない競馬をしてきます。中山最終週と合わせて、良い報告ができるように精一杯頑張ります!
プロフィール
柴田 大知 - Daichi Shibata
1977年6月18日生まれ、栃木県出身。
1996年に騎手デビュー。デビュー2年目までは年間20勝以上をマークする若手有望株として注目を浴びたが、年々勝ち星が減少。遂に2006〜2008年は未勝利に終わった。しかし、騎乗数を徐々に取り戻すと、2011年には中山グランドJで涙のG1制覇。「マイネル軍団」の主戦ジョッキーとしてのポジションも確固たるものとした。2013年にはマイネルホウオウでNHKマイルCを制し、平地・障害ダブルG1制覇を達成した。