一時は年間0勝というどん底を味わいながらも、今や大手の主戦ジョッキーとして活躍を見せる
不死鳥ジョッキー。諦めることなく復活を果たした男が日々の騎手生活を自らの言葉で紡いでいく。
レパードSはマイネルバサラに騎乗
2016/8/4(木)
この土曜は新潟で7鞍に騎乗します。1Rのシュティーアはもう少し競馬慣れが必要かもしれません。距離短縮とコース替わりで違った面を引き出してあげたい。5R(2歳新馬)のプーカローズは凄くいいモノを持っているのですが、ゲートがもうひとつで気性的な幼さが気になります。使えば変わってくれそうというイメージと、初戦から頑張れないかという期待が半々です。6Rのマイネルラザンツは騎乗させていただいた2戦がダート。芝2000mの内回りは合いそうなので、前付けしてなだれ込むような競馬をさせてあげたい。
8R(ダリア賞)のマイネルバールマンは、タイプ的に2戦目のテンションが気になるところ。当日は競馬に行くまで落ち着かせることに重点を置きたい。休み明けで多少は余裕残しですが、輸送と暑さを考慮すれば丁度良いかもしれません。昨年勝たせてもらったレースですし、組み合わせ的に何とかしたいところです。10Rのコスモメリーは2走前の東京コースでも脚を使えていました。先行して粘り込むような競馬ができますし、力をつけているので外回りコースも気になりません。12Rのマイネルネッツは前走も相手が揃っている一戦で頑張ってくれました。気ムラなところはありますが、集中して走らせられれば今回も差はないと思っています。
日曜も新潟で9鞍に騎乗します。レパードSのマイネルバサラは、コーナー4回のほうが競馬しやすい馬。ユニコーンSは強い相手に踏ん張れませんでしたが、東京マイルであの内容ならコース替わりで前進が見込めます。4Rのエルブランシュは少し乗り難しい部分があるので、とにかくスムーズな競馬ができるかどうか。むしろ広いコースは合うと思うので、一度乗っている強みを活かしたい。勝ち負けするだけの力はありますよ。5R(新馬)のマイネルバローネは体と気持ちがもうひとつだったので、予定を1週延ばしてシッカリと追いました。使ってからのほうがいいタイプだとは思いますが、経緯からも頑張ってほしいところ。
6R(2歳新馬)のパルクリールは今週乗せていただいた追い切りが好感触。背中が良いのでタメればキレそうで、流れに乗せても上手に対応してくれそう。競馬に行っても調教どおりの走りなら結果はついてくると思います。8Rのマイネルスパーブは2走前がいかにも休み明けという内容で、そこからもう1回使われた上積みに期待。良い頃の状態に戻っていれば500万でも頑張れる馬です。9Rのホワイトウインドは外回りの1800mで立ち回りが鍵。とはいえ、そうも言っていられない実績馬なので、力を信じた乗り方をしたいです。
福島開催は思ったより涼しくて乗る側にとっても快適だったものの、新潟開幕週は土曜日の午前中から暑くてビックリ!乗る毎に500グラム位ずつ減るので水分をたっぷり取って、レース間は自分専用の扇風機を抱いて動きませんでした。以前はよく車で新潟まで行ったものですが、今季は新幹線移動で全力を尽くしたいと思います。
プロフィール
柴田 大知 - Daichi Shibata
1977年6月18日生まれ、栃木県出身。
1996年に騎手デビュー。デビュー2年目までは年間20勝以上をマークする若手有望株として注目を浴びたが、年々勝ち星が減少。遂に2006〜2008年は未勝利に終わった。しかし、騎乗数を徐々に取り戻すと、2011年には中山グランドJで涙のG1制覇。「マイネル軍団」の主戦ジョッキーとしてのポジションも確固たるものとした。2013年にはマイネルホウオウでNHKマイルCを制し、平地・障害ダブルG1制覇を達成した。