一時は年間0勝というどん底を味わいながらも、今や大手の主戦ジョッキーとして活躍を見せる
不死鳥ジョッキー。諦めることなく復活を果たした男が日々の騎手生活を自らの言葉で紡いでいく。
関屋記念はトミケンキルカスに騎乗
2019/8/8(木)
先週はステラドーロ(1人気)の2着が最高着順。直線は一旦抜け出したのですが、勝ち馬もしぶとく差し返されてしまった格好。逃げて目標になった分はあるものの、あのアプローチで負けたのなら仕方ありません。次走こそは勝たせてあげたい。ハニージェイド(8人気8着)も何とかしたかったのですが、流れが落ち着いてしまったことや馬場も乾きすぎていたのか、福島戦ほどの弾け方ではありませんでした。間違いなく力はある馬なので、改めて乗せていただける機会があれば全力を尽くします。
この土曜は新潟で6鞍に騎乗します。3Rのリメインオブザデイは400キロ弱と小柄も根性があってセンスのいい馬。新潟コースでも外回りは鍵になりますが、軽い馬場はむしろ合うのではないでしょうか。5R(2歳新馬)のマイネルティプトンは追い切りに乗せていただきましたが、現状は自分からグイグイ行くような感じではありません。ダート1800mという舞台は合っているイメージも、まずは先に繋がる初戦にしてあげることが先決と思っています。
6Rのルシェルドールは前走でもレース中に勝利がちらつきました。道中リラックスさせて脚をタメられれば、新潟の外回りも問題なく対応できるイメージ。前走がフロックではないことを改めて証明したい。9Rのマイネルプリンチペの前走6着は休み明けの分だったと思います。使った後も順調に上向いており、同じ舞台の続戦で前進を見込んでいます。10Rのキューンハイトもこのクラスで力差を感じない馬。前走は内目の馬場が悪い所を通らされてしまったので、馬場が良く直線バラける新潟コースもプラスに出るはず。
日曜も新潟で8鞍に騎乗します。関屋記念のトミケンキルカスは大跳びなので、前走の東京戦は道悪でかなりノメっていました。新潟コースの良馬場なら、持ち味の先行力としぶとさが存分に活かせそう。重賞でよりメンバーは強くなりますが、頑張ってくれると思います。1Rのコスモカッティーボは一戦毎に着順を上げて内容も良くなっています。この中間も疲れなく元気一杯できており、さらなる前進、すなわち勝たせてあげたい。2Rのマイネルイヴィンスは使い詰めできており、最後の2戦は踏ん張りが利かなかった。間隔を空けたことで心身が回復できていれば力は抜けているはず。この馬も勝ち負けを意識しています。
3Rのラキウラも順調さを欠いて4月の前走から空いてしまいましたが、ここに向けて力を出せる態勢が整っています。初コースも地力の違いで対応してくれるはず。先のレース同様に力が入ります。9Rのマイティーワークスは久々の騎乗ですが、かねてから上のクラスでもやれると思っていた馬。新潟1400mも合っている舞台なので、上手く脚をタメて力を発揮させてあげたい。10Rのウインユニファイドは気ムラで成績面にばらつきがあるものの、何度か乗せていただいていいイメージを持っています。最後まで集中して走らせられれば、実績通りに十分やれるはず。
夏競馬は移動時間が長いので、とりわけTVer(ティーバー)が大活躍して今クールのドラマはほぼ網羅しています。放送開始前から楽しみにしていたノーサイドゲームは安定の面白さですが、TWO WEEKSと監察医 朝顔にもハマっています。似たようなテーマが多いので、より脚本も大事になりますよね。そして、今週は日曜の競馬帰りに小学校の同窓会があるんです。競馬を観てくれている友人も多いので、このタイミングで話題を提供できるように頑張ります。
プロフィール
柴田 大知 - Daichi Shibata
1977年6月18日生まれ、栃木県出身。
1996年に騎手デビュー。デビュー2年目までは年間20勝以上をマークする若手有望株として注目を浴びたが、年々勝ち星が減少。遂に2006〜2008年は未勝利に終わった。しかし、騎乗数を徐々に取り戻すと、2011年には中山グランドJで涙のG1制覇。「マイネル軍団」の主戦ジョッキーとしてのポジションも確固たるものとした。2013年にはマイネルホウオウでNHKマイルCを制し、平地・障害ダブルG1制覇を達成した。