一時は年間0勝というどん底を味わいながらも、今や大手の主戦ジョッキーとして活躍を見せる
不死鳥ジョッキー。諦めることなく復活を果たした男が日々の騎手生活を自らの言葉で紡いでいく。
2歳新馬の感触いいです!その名も…
2024/6/13(木)
先週は自分も期待していたトルーマンテソーロ(4人気)が7着。前走とほぼ変わらない時計で2番手から走ってくれましたが、先着されてしまった5頭が3歳馬。行きっぷりが前2走ほどではなく、斤量差が微妙に響いたのかもしれません。一度立て直すことになりますが、新潟1200mあたりならかなりマッチしそうです。
この土曜は東京で4鞍に騎乗します。2Rのシグムンドの前走は、中間の工夫とブリンカー効果がかみ合ってこれまでで一番の内容。改めて分かったこともあるので、初勝利を掴みたいタイミングです。4Rのエクセルフラックは調教に乗せていただきましたが、一生懸命に走る馬。芝に戻るのは問題ないと思いますし、1F延長で流れに乗せて運びたい。
7Rのツクバアプローズは自分から動いていいタイプではないので、展開の助けが欲しいところ。コース替わりでキッカケを掴んであげたい。9Rのパーセルペーパーはこの中間も続けて乗せていただいています。凄くタフな馬で、昇級しての続戦でも元気一杯。幸い頭数も手頃なので、相手なりに頑張ってくれるはず。
日曜も東京で7鞍に騎乗します。2Rのクーデピンヌは前走時に疲れが出ていたので、間隔が空くのはプラスだと思います。福島がマッチしそうなイメージがあるので、次に繋がる内容を意識したい。3Rのマクミランテソーロは今週の追い切りに乗せていただきましたが文句なしの動き。初戦の内容も良く、慣れが見込める2戦目で力が入ります。
5R(2歳新馬)のメロンパンマニアはしっかり乗り込めて、何の問題もなくスムーズにデビューまで来れました。馬名に愛嬌はありますが、血統どおりに走りも素軽く初戦から力を出せる態勢。自分としては世代最初の2歳馬で楽しみにしており、周りに戸惑わないようにエスコートしてあげたい。6Rのコスモカンタータは成長を促す意味で間隔を空けてのブリンカー着用。適性を掴みつつ次に繋がるレースになればと思っています。
7Rのジャーニーメモリーは追い切りの動きなどは休養前と変わりません。コースは合っている印象なので、いいところを引き出してあげたい。11Rのベルウッドグラスはメインレースで有難い依頼をいただきました。前2走も東京2100mで後ろがバテてしまうようなしぶとい内容。馬場も見定めつつ研究して、2連勝中の勢いを活かしたい。
長かった東京開催も残り2週というところまで来ました。あと一歩という馬を何としても勝たせて、待ち焦がれている福島開催に繋げたい。その後は近年いいイメージがある夏の新潟開催と続きますし、今週の好ラインナップは正念場だと思っています。
プロフィール
柴田 大知 - Daichi Shibata
1977年6月18日生まれ、栃木県出身。
1996年に騎手デビュー。デビュー2年目までは年間20勝以上をマークする若手有望株として注目を浴びたが、年々勝ち星が減少。遂に2006〜2008年は未勝利に終わった。しかし、騎乗数を徐々に取り戻すと、2011年には中山グランドJで涙のG1制覇。「マイネル軍団」の主戦ジョッキーとしてのポジションも確固たるものとした。2013年にはマイネルホウオウでNHKマイルCを制し、平地・障害ダブルG1制覇を達成した。