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神戸新聞杯

オールカマー

サートゥルナーリア

(牡3、栗東・角居厩舎)

ロードカナロア
シーザリオ
母父スペシャルウィーク
通算成績5戦4勝
重賞勝利 19年皐月賞(G1)
18年ホープフルステークス(G1)
連対時
平均馬体重
493kg (最高:500kg)
(最低:488kg)
前走時馬体重490kg
POINT
春の時点で3歳馬とは思えないほど骨量に対して豊富な筋肉量を披露していた馬が、夏を越してさらにボリュームアップしてきた印象がある。全体的にまとまりが出て来たことで、より胴が短めに映るようになってきた。このレースを制した半兄エピファネイアは胴周りがゆったりとした体型で、シルエットはあまり似ていない。筋肉量を生かした持続力勝負にも対応可能だろうが、馬体のフォルムは背中が短く見える、瞬発力型へと変化してきた。きょうだいの中ではリオンディーズに近い造りになってきた印象で、中距離で鋭い末脚を活かしてこそのタイプ。絶対能力の高さを疑う余地はないものの、本質的に阪神芝2400mは得意とする舞台ではないと見ている。今回は腹周りをふっくらと見せており、余裕のある体つき。力を出せる状態にはあるが、あくまで叩き台といった雰囲気だ。

シフルマン

(牡3、栗東・中尾秀厩舎)

ハービンジャー
ラブリネスオブパリ
母父サンデーサイレンス
通算成績8戦3勝
連対時
平均馬体重
496kg (最高:504kg)
(最低:492kg)
前走時馬体重494kg
POINT
活躍馬を多く輩出している牝系出身ということもあり、血統馬らしく馬体のバランスが整っていて、見栄えする立ち姿。腹袋がやや大きいため胴周りは詰まり気味に見えるものの、四肢が長いため距離延長自体は問題なさそう。斜尻直飛の構造で、長く良い脚を繰り出してこそ持ち味が生きる造りをしているので、外回りコースの持続力勝負にも対応できるはずだ。馬体重も前走時で494キロと高速決着にも対応できる筋肉量があり、立ち姿からは重苦しさを感じない。スピードを求められる展開も大丈夫だろう。毛艶が抜群に良く見えるように体調の良さを感じさせるだけでなく、腹周りも1週前の時点で引き締まっている。文句なしの好仕上がりでレースを迎えることができそうだ。

ユニコーンライオン

(牡3、栗東・矢作厩舎)

No Nay Never
Muravka
母父High Chaparral
通算成績6戦3勝
連対時
平均馬体重
527kg (最高:544kg)
(最低:510kg)
前走時馬体重510kg
POINT
ストームキャット×サドラーズウェルズという血統構成もあり、骨格・筋肉量ともに豊かで雄大な馬格を披露している。クビさしから胸前にかけての筋肉を見てもパワー型の印象で、力を要するコースで真価を発揮しそうなイメージがある。トモも横幅があって立派に見せており、阪神の坂も苦にしない。ただ神戸新聞杯はスピードの持続力が求められると同時に素軽さも要求されるため、この馬は全体に重厚感がありすぎる印象も受ける。大きすぎる馬格は長距離戦においてスタミナを消費してしまうことにも繋がるため、距離は2000mあたりが一番合いそうだ。馬体の張り、毛艶は共に申し分なく、調子はかなり良さそう。デキの良さでどこまで食い込めるか。

レッドジェニアル

(牡3、栗東・高橋忠厩舎)

キングカメハメハ
レッドアゲート
母父マンハッタンカフェ
通算成績6戦2勝
重賞勝利 19年京都新聞杯(G2)
連対時
平均馬体重
482kg (最高:484kg)
(最低:480kg)
前走時馬体重476kg
POINT
腹側に対してやや背中側が短く見える胴の造りをしていて、腹周りのラインも後躯に向かって引き締まっている。末脚を武器とする馬に多い、瞬発力に秀でた体型だ。胴自体は窮屈な造りではないため2400mの距離も問題ないと見ている。ダービー時は476キロとやや馬体を減らしてしまっていたが、今回はひと夏越して全体的にボリュームアップしてきた印象がある。このレースで好走馬の多い、480~500キロの間に収めてきそうだ。キングカメハメハ産駒らしく肉付きが良いため、高速決着にも十分対応できるはず。流れ次第で持ち前の決め手が生きる可能性があるため、軽視はできない。前走よりも腹周りはふっくらとしているが、休み明けで細く見せるよりも好印象。今回も下腿部に血管が浮いていて、馬体の張りは良さそうだ。良化余地は残していながら力を発揮できる状態にあると見て良いだろう。

ワールドプレミア

(牡3、栗東・友道厩舎)

ディープインパクト
マンデラ
母父Acatenango
通算成績4戦2勝
連対時
平均馬体重
474kg (最高:476kg)
(最低:472kg)
前走時馬体重474kg
POINT
バランスが整っているディープインパクト産駒で、立ち姿のシルエットが美しい。骨格に対して胴周りの造りにゆとりがあり、背中を長く見せる体型をしている。胴周りが詰まり気味で、前後にまとまった体型の全兄ワールドエースはマイラーズCをレコード勝ちしたように1600~2000m辺りに高い適性を示す瞬発力タイプの馬体構造をしていた。この馬は兄ほどの瞬発力は感じさせないが、良い脚を長く使うという点においてはこの馬の方が優れている。距離が延びて良さそうな印象もあり、外回りコースで持続力勝負になりやすい神戸新聞杯は好材料が揃った条件と言えるだろう。本番の菊花賞も含め、レース適性は高いと見ている。若葉S以来の実戦となるが、筋肉の輪郭がハッキリと浮かび上がり、馬体の張りは抜群に良い。毛艶もピカピカで、このレースに向けての仕上げ度合いに関しては2強を上回るほど。食い込みに期待したい。
今週のイチオシ

ヴェロックス

(牡3、栗東・中内田厩舎)

ジャスタウェイ
セルキス
母父Monsun
通算成績7戦3勝
連対時
平均馬体重
486kg (最高:492kg)
(最低:478kg)
前走時馬体重486kg
POINT
胸前やトモにしっかりと筋肉が付いており、良い意味でパーツが主張しすぎない造りをしている。舞台を選ばずに能力を発揮できるタイプではあるものの、背中が長めでゆったりとした胴周りは父ジャスタウェイ似。父は上がりの速い末脚を繰り出していたことで瞬発力型のイメージが強いが、G1初制覇を飾った天皇賞(秋)のようなスピードの持続力が問われる舞台でこそパフォーマンスを上げた。この馬も父同様に良い脚を長く繰り出せる、持続力に優れた体型と言えるだろう。神戸新聞杯は緩い流れから各馬が速めに動きだし、後半4Fの勝負になりやすい。また直線スピードも問われる条件だけに、筋肉量が豊富でありながら重苦しく見せたいフォルムもこのレースにピッタリと言える。細めに仕上げる傾向のある中内田厩舎としては若干ふっくらと見せているが、毛艶や馬体の張りは文句なし。本番の菊花賞含め注目の1頭だ。

ウインブライト

(牡5、美浦・畠山吉厩舎)

ステイゴールド
サマーエタニティ
母父アドマイヤコジーン
通算成績18戦8勝
重賞勝利 19年Qエリザベス2世C(G1)
19年中山記念(G2)
19年日刊スポ賞中山金杯(G3)
18年中山記念(G2)
17年フジTVスプリングS(G2)
17年福島記念(G3)
連対時
平均馬体重
474kg (最高:492kg)
(最低:460kg)
前走時馬体重492kg
POINT
デビュー時には450キロほどだった馬体重が、今春には490キロ前後にまで成長。筋肉量はもちろん、骨格も成長してきたことで全体にバランスが良くなった。飛節の折りが深い「曲飛」であり、瞬間的に速い脚を繰り出せる構造をしているため、馬群から抜け出すようなレース運びを得意としているのだろう。オールカマーは外回りで行われることもあって持続力勝負になりやすい。外を回さずにインコースで末脚を溜めるような、ロスの少ない競馬が理想的か。母父アドマイヤコジーン、その父コジーンの影響で腹袋が大きいため、腹周りはふっくらと見せがちではあるが、この馬としては休み明けの割に引き締まったシルエットを披露している。久々の実戦でも問題なく力を発揮できるはずだ。

クレッシェンドラヴ

(牡5、美浦・林厩舎)

ステイゴールド
ハイアーラヴ
母父Sadler’s Wells
通算成績18戦5勝
連対時
平均馬体重
490kg (最高:498kg)
(最低:484kg)
前走時馬体重498kg
POINT
現役時代430キロほどの馬体重で出走していた父と比較して、この馬は前走時で498キロと馬格に恵まれている。母父サドラーズウェルズの影響か腹袋もふっくらと発達しており、消化器官の発達が垣間見える。基本的な体力面で優れていると見ており、底力が必要になる上がりが掛かるような展開も苦にしないだろう。胸前~肩周りの筋肉がガッシリとしていて、重心もやや低めなパワータイプの印象。どちらかと言えば、時計の掛かる馬場状態で本領を発揮するタイプだ。中山の芝コースは開幕週から高速決着が続いており、どこまで対応できるか。肋骨が薄っすら浮いており、毛艶も光沢を感じさせるように仕上がりに関しては全く不安なし。
今週のイチオシ

スティッフェリオ

(牡5、栗東・音無厩舎)

ステイゴールド
シリアスアティテュード
母父Mtoto
通算成績22戦7勝
重賞勝利 19年小倉大賞典(G3)
18年福島記念(G3)
連対時
平均馬体重
449kg (最高:464kg)
(最低:440kg)
前走時馬体重442kg
POINT
背中と腹側のラインが平行に近く胴長に映る体型で、長方形のシルエットを披露している。四肢もスラっと見せており、長距離への適性も感じさせる馬体構造だ。瞬発力勝負では分が悪くても、長く良い脚を繰り出すことに適した造りをしているため、外回りコースで持続力勝負になりやすいオールカマーへの適性は高いと見ている。馬体重は前走時で442キロではあるものの、胸前やトモなど付くべきところにしっかりと発達した筋肉が付いており、数字以上に大きく見せている。素軽さを感じさせるフォルムで、蹄が薄く小さいため、高速決着にも対応できそうだ。良馬場でこそのタイプと言えるだろう。休み明けでも僅かに肋骨が感じられるムダ肉のない仕上がりで、毛艶もピカピカ。勝ち負けに期待したい。

ミッキースワロー

(牡5、美浦・菊沢厩舎)

トーセンホマレボシ
マドレボニータ
母父ジャングルポケット
通算成績15戦4勝
重賞勝利 19年七夕賞(G3)
17年朝日セントライト記念(G2)
連対時
平均馬体重
484kg (最高:494kg)
(最低:478kg)
前走時馬体重478kg
POINT
ディープインパクトの特徴が色濃く発現しているトーセンホマレボシ産駒。傾斜の付いた仙骨「斜尻」と真っ直ぐに伸びた「直飛」は父系から遺伝した特徴だ。胴周りの造りも骨格に対してゆったりとしているため、良い脚を長く繰り出すことのできる、持続力タイプの構造と考えて良いだろう。前走の七夕賞では早めに進出する競馬で押し切り勝ちを収めており、持ち前の持続力を存分に活かす競馬だった。オールカマーはスピードの持続力が必要なレースであり、過去にも中山芝2200mで好成績を収めていることから、レース適性の高さはココでも注目の1頭といえる。全身の血管が浮き上がるほど馬体が張っており、立ち姿からは皮膚の薄さを感じさせる。レース間隔は少し開いたものの、肋骨が浮いているように1週前の時点でビッシリ仕上がっていて、好勝負が見込めそうだ。

レイデオロ

(牡5、美浦・藤沢和厩舎)

キングカメハメハ
ラドラーダ
母父シンボリクリスエス
通算成績14戦7勝
重賞勝利 18年天皇賞(秋)(G1)
18年産経賞オールカマー(G2)
17年東京優駿(G1)
17年神戸新聞杯(G2)
16年ホープフルステークス(G2)
連対時
平均馬体重
480kg (最高:490kg)
(最低:476kg)
前走時馬体重482kg
POINT
キングカメハメハ産駒らしい豊かな筋肉量を誇り、肉付きの良い体つきで馬体重以上の迫力を感じさせる。前脚がやや短く、前傾姿勢に映るシルエットは半兄ティソーナ、全弟レイエンダにも見られ、このきょうだい特有のボディバランスだ。2400mのダービーを制しているが、2000m前後の距離が合う印象がある。決して窮屈な造りではないとはいえ、筋肉量が豊富なため胴がやや詰まり気味に見える体型をしており、決め手を生かす競馬が合う。馬格が立派であるために高速決着に向いており、昨年制しているレースではあるものの、本質的には東京コース向きと考えている。今年もインコースからサッと抜け出すようなレース運びが理想的。宝塚記念以来の実戦でもトモ周りの筋肉の輪郭も良化傾向にはあるものの、昨秋のピーク時と比較するとまだ良くなりそうな雰囲気。ココは叩き台と見て良さそうだ。
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