皆様、こんにちは!今週の始まりの東京は大変なことになりましたね。4年振りの大雪に見舞われ、雪になれていない人達は駅などにごった返す形となりました。その上、高速道路でも大渋滞となり、改めて、雪も怖いなと思わされた日になりましたね。しかも、これが受験シーズンということもまた、車だけでなく心の渋滞にもなったと思います。何年も頑張ってきた勝負の日に、雪で心を乱されず勝負できたことを望んでいます。

それでは競馬の話に移りましょう。雪が降る前の中山ではアメリカJCCが行われました。メンバーは予定していたブラックバゴが鼻出血で出走取消する中、注目は4歳馬 対 有馬記念を制したこともあるゴールドアクターと豊ちゃんとの新コンビでしたが、見事に勝利を挙げたのはミルコと新コンビを組んだダンビュライトでした。クラシックを全て出走しただけでもタフだなと感じるのに、今回もしっかり走りきったのは、まさにMr.タフと呼びたくなる馬ですね。レースではミルコの玄人技が光りまくりました。その解説を今回はしたいと思います。

ダンビュライト

まずは何といってもスタート直後の騎手同士の心情戦です。11頭と少ない頭数の中で、全騎手が一瞬、戸惑いを持つようなくらい譲り合うような形となりました。この中で、一番初めに反応したのがミルコだったと思います。決して大きなアクションで馬のテンションをあげることなく、指先だけで馬を促しハナを奪いに行く姿勢を見せました。その後に江田君とトミケンスラーヴァが押して主張しハナを奪うと、すぐに外からマイネルミラノがハナを奪いました。しかし、コーナーに入るまでに、ここまでゆっくりとなると「これはスローになるな」と思っていましたが、まさにでしたね。その後の向こう正面でも、ミルコの技が光りました。

ハナを行くマイネルミラノが更にペースを落とそうとした矢先、外から突くような形で少しペースを上げさせました。これは、ペースを落としすぎることでヨーイドンの競馬になるのを避けたかったからです。持久力勝負には分がある馬ですからね。これにより、後続馬達はここで追いつこうと考えていた所で更に距離ができてしまいました。

ここまでくればミルコ劇場。迎えた4コーナーでは後続がまだ来ていないのを感じると、マイネルミラノが横に並べば踏ん張る特性を知って、あえて4コーナーで並ぶことをせずに後ろにつけました。そして直線に入ると、一瞬でギアを上げ、ダンビュライトが使える瞬発力の使用箇所としても100点満点のレースでした。ここまでのレースをされたら、他の馬はどうしようもできません。2着にはミッキースワローが入りましたが、今回は馬の力が負けたというよりは展開とミルコマジック、成長してきたダンビュライトの頑張りに負けたということだと思います。

特殊なレースになったアメリカJCCとは逆に、強い馬が強い競馬で勝ったのが東海Sテイエムジンソクでしたね。こちらは、休み明けも何のその!の走りで、貫禄の勝利は見ていて本当に安心できるものでしたね。鞍上の古川君も落ち着いていましたね。本当にこの馬の力を信じた乗り方でしたし、直線でも余力十分の走りは本番でも期待せざるを得ないと思います。しかし、この馬が活かされるのはマイルよりも少し長い距離かなとも思っています。今後、地方のダートG1も総なめにしそうな馬だけに、次が本当の勝負になりそうです。

テイエムジンソク

今週からは中山から舞台を移し、東京競馬場からは根岸S。京都ではシルクロードSが行われます。根岸Sではこの距離では負けられないカフジテイクから目が離せません。その他にキングズガードベストウォーリアなどの古豪 対 新勢力サイタスリーレッドアキトクレッセントといった馬たちも楽しみな一戦です。シルクロードSではダイアナヘイローに注目が集まります。しかし、こちらはどこまで信用できるかと言われたら?がついてしまいます。その他にもタイムが掛かるようになった今の馬場ではセイウンコウセイも再度見直しが必要ですし、セカンドテーブルキングハートなど渋いところがポイントになる気がしています。今週もまた、雪に負けない熱い戦いを期待しています。