
元騎手という視点から最新競馬ニュースを大胆解説。愛する競馬を良くするために、時には厳しく物申させていただきます。週末重賞の見所と注目馬もピックアップ!
春の訪れ
2025/3/13(木)
皆様、こんにちは!寒さから一転、いきなり春の訪れがきた気候になりました。毎年栗東トレセンの周りでは綺麗な桜が名所といってもよいほど咲き誇ります。温かさを感じるとつい桜はまだかな?と楽しみになるほどです。是非、桜の季節に栗東トレセン周りにも遊びに来てください。

先週は桜の季節に行われるクラシックへ向け、弥生賞改めディープインパクト記念が中山競馬場で行われ、ファウストラーゼンと杉原騎手が制しました。まるでホープフルSを再現するようなレースで、杉原君のこれがこの馬のスタイルと貫く強い意思があったからこその騎乗だったと思います。本番の皐月賞でもアッと驚く競馬をしてくれたらなと期待しています。
2着にはヴィンセンシオが入りました。ルメールの手応えとしては勝ち馬が来た時に一息入れても勝てると感じたと思います。しかし、それ以上に粘り強さが相手にあったと言うことでしょう。本番には最強王者がいますし、それぞれの動きが楽しみです。

今週からは3場開催に戻ります。中山・阪神・中京となるだけに楽しみが増えますが、なんと言っても金鯱賞に期待しています。大阪杯を占う一戦に楽しみな馬が揃いました。私の注目は天才・岩田父が作り上げてきたホウオウビスケッツです。デシエルトよりも思いが強いからこその選択でしょうし、負けられない戦いになります。
前2年覇者プログノーシスも得意レースだけにここを勝ってG1に弾みをつけたいところだと思います。桜の季節に向け、有力馬が動き出しました。果たして栄冠を掴むのはどの人馬か。是非、競馬場でお会いしましょう!
プロフィール
松田 幸春 - Yukiharu Matsuda
北海道生まれ(出身地は京都)。1969年騎手デビュー。通算成績は3908戦377勝で、その中にはディアマンテ(エリザベス女王杯)、リニアクイン(オークス)、ミヤマポピー(エリザベス女王杯)など伝説の名馬の勝利も含まれる。1987年にアイルランドの研修生として日本人騎手では始めて海外の騎乗を経験しており、知る人ぞ知る国際派のパイオニア。1992年2月の引退後は調教助手に転じ、解散まで伊藤修司厩舎の屋台骨を支え、その後は鮫島一歩厩舎で幾多の名馬を育て上げた。時代を渡り歩いた関西競馬界の証人であり、アドバイスを求めに来る後輩は後を絶たない。