'14~'16年とJRA最多勝利騎手&MVJに輝いた戸崎圭太騎手による、大井競馬在籍時代から続く
人気コーナー!トップジョッキーならではの本音、レースへの意気込みをお届けします!
11月18日時点1558勝
今年もゼーヴィントから快進撃だ&7月8日の誕生日お祝いメッセージ募集します!
2017/7/7(金)
(いただいたメッセージはコラム内で掲載いたします。詳しくは最後へ)
ゼーヴィントはレース自体は騎手が色々フォローしてあげないといけない部分は残っているのですが、精神的にも、能力的にも成長はしていると感じるのでね。
-:本日もよろしくお願いします!七夕賞(G3)は昨夏の福島でもラジオNIKKEI賞を制したコンビであるゼーヴィント(牡4、美浦・木村厩舎)と挑まれます。今回はAJCC以来ということで、休み明けを不安視する声も多いことは事実。そういう意味では、今まで乗られてきて成績こそ安定していますが、休み明けが影響しやすいタイプかどうか、いかがでしょうか?
圭太:う~ん、中間の状態を聞いていないので、やってみないとわからないところはありますが、正直に言えば、使った方が良いタイプだとは思いますね。
-:とはいえ、脚部不安がどの程度のものだったのか、未知数ですし、成績を思えばここでも上位の存在ではありますよね。
▲前走のAJCCでは外々を回らされながらも2着に食い込んだゼーヴィント
圭太:そうですね。レースもどんな競馬にも対応できるところがありますからね。
-:その対応力とは、乗りやすさですか?以前はゲートに難しいところもあったと思います。
圭太:昔はゲートの不安もありましたね。レースそのものは騎手が色々フォローしてあげないといけない部分は残っているのですが、精神的にも、能力的にも成長はしていると感じるのでね。
-:去年の上半期も乗られて、秋にも跨がられて、今年のAJCCと時間の経過とともに成長はしているということですね。
圭太:そうですね。乗るたびに良くはなっていると感じますよ。今までのレースぶりや戦績を見てもらってもわかる通り、このクラスでは上だと思っているので、信じて乗りたいですね。
-:ちなみに、福島の今の芝はいかがでしょうか?
圭太:非常にいい状態ですね。ただ、暑さが違う。先週、福島へ移動した際、東京が非常に楽に感じましたから。湿度が違いますよね。あの湿度の違いにはビックリしましたよ。例年のこととはいえね。
-:去年の夏もラジオNIKKEI賞から快進撃が始まりました。今年もこの馬から、となれば良いですね。
圭太:まあ、そうですね(笑)。でも、そんな感じで沢山声をかけていただけるのですが、去年は去年で、今年は今年。それに夏だからどうこうではなく、いつでもそうなれば良いですから。馬券を買ってくれるファンからしたら、いつでも頑張ってくれという気でしょうし。
-:常にベストを尽くす中でいい結果がついてくれれば良いということですね。その他のレースですが、土曜福島メイン・ワンブレスアウェイ(牝4、美浦・古賀慎厩舎)は蹄を痛めたことにより、待ちに待った復帰戦になりますね。
圭太:センスはありますし、福島も問題ないといいますか、かえって良いかと思うのでね。
-:去年の阪神に始まり、東京、新潟とこの馬に乗り続けられてきました。段々と距離の融通性が出てきている点や軽い馬場にも対応しているところを見ると、これがベスト条件なのではないかと思います。いかがですか?
圭太:福島ですと、ペースが変わってくるので、そこがどう出るかですね。少なからず速くはなるので、果たしてそこを流していっていいのか、という点も出てきますからね。そこは当日のリズムを見ていこうと思っています。
-:福島牝馬Sを予定していた当時は、楽しみにされていたように窺えました。が、結果回避となり、レース自体はかなり流れましたね。
圭太:当時は楽しみでしたね。残念ながら出ることはできませんでしたが、小回りだとあんなペースになるので、簡単ではないという印象もあるのは事実です。
-:基本的にはスローでひと脚をサッと使うような展開が理想と。
圭太:そうですね。
-:その他の話題ですが、土曜福島8R(3歳上500万下)のキョウエイスコール、12R(同)のハシカミとどうですか?
圭太:キョウエイスコール(牡4、美浦・勢司厩舎)はコース自体合っているのですが、ワンパンチに欠ける面もありますよね。前走は少し状態も落としていたので、ひと息入れた方が良さそうです、と僕からも進言させてもらいました。ハシカミ(牡4、美浦・小桧山厩舎)はコースも合っていますし、どんな競馬でも対応できますよね。
-:織姫賞のコパノマリーン(牝4、美浦・斎藤誠厩舎)は久々の騎乗ですが、他馬に乗られている際にこの馬が勝っていましたね。
圭太:降級ですし、すんなり自分の形でいければというところですね。
とにかく先週の中京は芝丈が長かった。タフな馬場に合う、合わないはあったでしょうね
-:先週の話題も触れると、CBC賞(G3)のメラグラーナ(牝5、栗東・池添学厩舎)は日曜にかけて一旦は天気も持ち直したと思ったのに、直前にスコールのような雨でしたね。
圭太:雨も敗因としてはあったのかもしれないけれど、とにかく先週の中京は芝丈が長かった。タフな馬場に合う、合わないはあったでしょうね。
-:レースを観ていても、函館は短いのに中京は長く感じました。
圭太:そう、特殊な馬場だったと思うんです。中京は去年の高松宮記念のようにすごく速い時もあるけれど、今回はタフですよね。
-:そんな点から、ルックトゥワイス(牡4、栗東・藤原英厩舎)は小柄な馬でもあり、馬場がどうなのかなと思っていたんです。
圭太:馬場というよりは……前走だけがすごくスムーズにいっているんですよね。その前まではモタモタしているところもあって、気性の難しさを感じていたんです。前回も、あまりに上手くいったのでビックリしたくらいだったのでね。
-:人気ほど簡単な馬ではないということでしょうか。
圭太:もちろん軽い馬場なら、楽な競馬にはなっていたかもしれませんし、押し込まれるようなところもありましたからね。そういった条件もなければ勝っていたと思いますが……。ただ、能力はありますよ。
-:先週土曜福島メインのウインムート(牡4、栗東・加用厩舎)はどうでしたか?
圭太:少し忙しいですね。叩いた方がいいタイプでもあるでしょうし、それもありましたね。
-:ブレスアロット(牡4、美浦・高柳瑞厩舎)で勝たれていましたね。
圭太:難しい馬というか、型にはまらないモノを持っていますね。ああいう形をとれましたからね。スタートと気分良く運べる形をとれたのが良かったですね。
-:さて、本日ですが、次週はジャパンダートダービー(Jpn1)を控えていることもあり、手短になりますが、ここまで。次回は日曜の更新を予定しております。ジョッキーはもうひと話題、よろしくお願いします。
圭太:よろしくお願いします。
冒頭でもお伝えした通り、7月8日は戸崎圭太騎手、37歳の誕生日!ジョッキーへのお祝いメッセージはメールで受付いたします。
応募は件名に戸崎騎手誕生日メッセージと記載の上、[お名前(ペンネーム)][メッセージ]を以下へお送りください。
keita_tosaki@keibalab.jpいただいたメッセージの一部はコラム内でも掲載させていただく予定です。沢山のお祝いコメント、お待ちしております!!
(聞き手:競馬ラボ・小野田)
※次回は7月9日(日)に更新予定です!
プロフィール
戸崎 圭太 - Keita Tosaki
1980年7月8日生まれ、栃木県出身。99年に大井競馬の香取和孝厩舎所属としてデビュー。初騎乗、初勝利を飾るなど若手時代から存在感を放っていたが、本格的に頭角を現したのは08年で306勝をマークし、初めて地方全国リーディング獲得した頃から。次第に中央競馬でのスポット参戦も増えていった。
11年には地方競馬在籍の身ながらも、安田記念を制して初のJRAG1勝ち。その名を全国に知らしめると、中央移籍の意向を表明し、JRA騎手試験を2度目の受験。自身3度目の挑戦で晴れて合格し、13年3月から中央入りを果たした。移籍2年目はジェンティルドンナで有馬記念を制す劇的な幕引きで初の中央リーディング(146勝)を獲得。16年も開催最終週までにもつれた争いを制し、3年連続のJRAリーディングに。史上初となる制裁点ゼロでのリーディングだった。19年にはJRA通算1000勝を達成、史上4人目のNARとのダブル1000勝となった。プライベートでは2022年より剣道道場・川崎真道館道場の総代表を務めている。