今週は12月28日の一日のみ。芝中距離の新馬戦がないので、少々寂しい顔ぶれだ。

中山では芝1600m戦。12月17日の牝馬限定戦を除外された馬が大挙出走を予定している。レッドイリーゼ(牝2、美浦・手塚厩舎)は、半兄にレッドアンシェル(アーリントンC2着)がいる。「動きが良くて能力を感じさせる。中距離までこなせそうだが、マイルも合っていると思う」と手塚師。鞍上は松岡騎手。調教は美浦ウッドで5F70秒前後の時計ばかりだが、いずれも余裕をもってのもので、追えば伸びる雰囲気だ。

ショコラトリー(牝2、美浦・栗田徹厩舎)は、半兄にロワジャルダン(みやこS)、ゴールデンチケット(交流重賞・兵庫チャンピオン)がいる。「血統馬らしくスピードがあり、ゲートも速い方。しっかり攻め量はこなせたので初戦から楽しみがある」と栗田徹師。鞍上は吉田隼騎手。1週前調教(以降も、調教は主に1週前のもの)は、坂路54秒0-12秒9(強め)。今の美浦坂路なら悪くはあるまい。

リンディーホップ(牝2、美浦・金成厩舎)は、半兄にロッカフェスタ(4勝)、アウトオブシャドウ(4勝)、ロッカヴェラーノ(3勝)と活躍馬が複数いる。美浦ウッドで5F70~72秒台の時計を中心に、入念に乗り込まれている。レジーナドーロ(牝2、美浦・堀厩舎)は、母が桜花賞馬レジネッタ。2週前にウッド5F69秒後半、3週前にはウッド5F68秒台と順調に時計を出していたが、除外の影響も考え、1週前は軽め。早めの時計は出さなくても、堀厩舎なのでしっかり負荷をかけた運動はしているはずだ。

マルーンエンブレム(牝2、美浦・小島茂厩舎)は、半兄にブライトエンブレム(札幌2歳S)、アストラエンブレム(現5勝)がいる。400キロを切ることもある小柄な馬で負荷をかけられないのか、調教時計は平凡。レースまでに、どこまで仕上げ切れるか。鞍上は三浦騎手。キューグレーダー(牡2、美浦・栗田徹厩舎)は、ウッドで5F68秒後半、上がり1F13秒は、時計がかかり気味の美浦ウッドを考えれば合格点。鞍上はルメール騎手。メダリオンモチーフ(牝2、美浦・中舘厩舎)は、母がパーフェクトジョイ(阪神牝馬S3着)、母の兄にアルアラン(交流重賞2勝)がいる。2週前にウッド4F55秒台を馬ナリでマークも軽めが多く、1週前は時計を出していない。直前にどれだけやれるか。

阪神では芝1400m戦。アンジェロッティ(牡2、栗東・須貝尚厩舎)は、母がシュプリームギフト(函館SS2着)、母の弟にベステゲシェンク、ロワブソリュー、デアレガーロがいる。「牡馬にしては大きくないが、均整の取れたスピードタイプ。母系的にもマイル以下がいいと思う」と須貝師。鞍上は福永騎手。2週前に坂路54秒2-13秒6(一杯)。直前で更に詰めていきたい。

インディチャンプ(牡2、栗東・音無厩舎)は、母がオープンまで行ったウィルパワー、母の弟にリアルインパクト(安田記念)、ネオリアリズム(香港・クイーンエリザベス2世C)がいる。坂路ではダンビュライトに少差遅れたが、相手を考えれば仕方のないところ。52秒4-12秒7(一杯)と時計は出ている。ヴェスティージ(牝2、栗東・千田厩舎)は、近親にディーマジェスティ(皐月賞)、タワーオブロンドン(京王杯2歳S)がいる。1週前はCW72秒と軽めだが、2週前にはCW68秒台を楽にマーク。直前はしっかりやってくるだろう。

阪神ダート1800mは、メイショウテンモン(牡2、栗東・松永昌厩舎)。近親にテンザンユタカ(重賞2勝)がいる。坂路52秒8-12秒2の好時計を出し、併せた馬に大きく先着。新馬勝ちは十分見込める。

新規入厩で目立つのはヴィルトゥース。全姉にジェンティルドンナ(国内外でGⅠ7勝)、ドナウブルー(重賞2勝)がいる。ジェンティルドンナ以降は体質の弱い馬が多く活躍馬が出てきていない。この馬も入厩が遅くなったので、まずは体質強化を図っていきたい。ダカーポは、半兄がフランスGⅠ勝ち馬ダルカラ、近親にキングジョージ、ブリーダーズCターフなど欧米でGⅠ7勝のデイラミ、凱旋門賞などGⅠ4勝のダラカニがいる。