新馬戦が終わっても3歳戦はまだまだアツイ!
2020/3/22(日)
新馬戦が無い今週からは、新聞、週刊誌で大きく採り上げられない未勝利や1勝クラスの注目馬を挙げていくので、POGファンだけでなく、馬券ファンの方々にも参考にしていただきたい。
3月28日
◆1勝クラス・君子蘭賞(阪神芝1800m)
ゴールドティア(牝、オルフェーヴル×ヒストリックスター、栗東・池添学厩舎)
半姉は桜花賞馬ハープスター。デビュー戦は6着も、2戦目で変身を見せ、強い競馬で差し切り。格上げ戦の前走は重馬場に苦しみ3着も、勝ち馬サトノインプレッサは来週の毎日杯の有力馬、2着ギルデッドミラーは次戦を好タイムで楽勝と相手も強かった。良馬場なら勝機だ。鞍上はヒューイットソン騎手。
オーマイダーリン(牝、ディープインパクト×ラブーム、栗東・河内厩舎)
2戦目の勝ちっぷりからシンザン記念も期待されたが4着。4角2、3番手の馬がワンツーする展開と、良馬場発表以上に重い馬場で、末脚を殺がれたイメージだ。ディープ産駒が強い阪神芝1800m戦なら前走のようなことはあるまい。
◆未勝利(中山芝1600m)
メイリバティ(牝、キズナ×ティッカーテープ、美浦・斎藤誠厩舎)
「いい動きを見せている。体質が弱くて間隔を開けながらだが、未勝利クラスを勝てるだけの能力はある」と斎藤誠師。デビューから4,5着と着順は下がっているが、勝ち馬からの差は詰めている。一叩きされて走り頃だ。鞍上は岩田康騎手を予定。
◆未勝利・牝馬限定(阪神芝1600m)
ヴェニュセマース(牝、Siyouni×スターズアンドクラウズ、栗東・角居厩舎)
おばにフランスG1を6勝したムーンライトクラウドがいる。2歳時の5月に入厩し、7月中京でデビュー予定だったが、調子が落ちて回避。その後は右後肢の球節に不安が出たため、デビューがここまで延びてしまった。入厩して日は浅いが、それでも坂路51秒7-12秒1の好タイムを出し、古馬1勝クラスに先着。昨夏に比べると調教も動くようになり、楽しみが増してきた。
3月29日
◆1勝クラス・ミモザ賞(中山芝2000m)
テルツェット(牝、ディープインパクト×ラットルチェンド、美浦・和田正厩舎)
おじにリアルスティール(ドバイターフ勝ち馬)、おばにラヴズオンリーユー(オークス勝ち馬)。ノーザンFがセレクトセールに出し、シルクRが落札という興味深い背景を持つ馬。12月の中山芝1800m戦でデビュー。3、4着馬が次走で勝ち上がった好メンバーを相手に、鮮やかな差し切りを演じている。間隔は開いたが、放牧先の天栄で乗り込んでおり仕上がりは上々。ここを勝てば、クラシックも見えてくる。
ダイワクンナナ(牝、ノヴェリスト×ダイワスカーレット、美浦・国枝厩舎)
母はG1を5勝した名牝。おじにG1を5勝のダイワメジャー。11月の東京マイル戦でデビューし、3馬身半差の快勝。フェアリーSは崩れたが、自己条件の春菜賞は4着に入線している。その前走は1400mと、この馬には少々短かった。今度は2000mと一気に距離が長くなるが、母のイメージからプラスに出る可能性もある。
ミュアウッズ(牝、ダイワメジャー×カリフォルニアネクター、美浦・尾関厩舎)
母は北米のG2で2勝。12月の中山ダート1800m戦でデビュー。積極策から楽々逃げ切りを果たし、2着に3馬身半、3着に8馬身以上、4着には16馬身以上の差をつけている。素質は足りると思うので、あとは芝の適性だけ。
◆未勝利(中山芝1800m)
ルヴェルソー(牝、ルーラーシップ×リボントリコロール、美浦・田中博厩舎)
「前走は馬場が応えたようで、行きっぷりがひと息。水準以上の能力はあり、馬場がまともなら見直せる」と穂刈助手。レース上りが38秒6もかかった前走は、稍重発表以上に馬場が悪かった。その前の2戦は2、3着と好走。前走を度外視して考えたい。鞍上は大野騎手を予定。
◆1勝クラス・大寒桜賞(中京芝2200m)
ディアスティマ(牡、ディープインパクト×スウィートリーズン、栗東・高野厩舎)
「まだ動きは目立たないのだが、その中でこれだけ走れている。スタミナがあって長めの距離が向く」と高野師。1勝クラスの身だが、京成杯で3着しビターエンダー(共同通信杯2着)に先着したように、相手なりに走れるタイプ。切れこそ無いが、しぶとく脚を伸ばすタイプで、距離延長は良さそうである。鞍上は北村友騎手を予定。
サトノパシュート(牡、ディープインパクト×キャンデンネバタ、栗東・角居厩舎)
セレクトセールで1億5120万円(税込)で落札された良血馬。新馬戦は勝ち馬から離された5着も、叩きながら良化し、3戦目の前走は好位から抜け出し勝利している。ディアスティマ同様ディープ産駒にしては切れないものの長い脚が使えるタイプで、前走と同じ2200mはいいだろう。
◆2歳馬入厩情報
レガトゥス(牡、モーリス×アドマイヤセプター、美浦・木村厩舎)
半姉スカイグルーヴ(京成杯2着)。母は京阪杯2着、祖母アドマイヤグルーヴ(エリザベス女王杯2勝)。2冠馬ドゥラメンテなど一族に活躍馬がズラリ並ぶダイナカール一族の一頭。天栄での評判も高く、現状の1番馬と言ってもいいほど。このまま順調に進めば、ドラフトでは1位抽選となりそうだ。
ガトーバスク(牡、オルフェーヴル×キャレモンショコラ、美浦・木村厩舎)
母は4勝。半兄サイクロトロン(現1勝)
プロフィール
山田 乗男 - Norio Yamada
厩舎育ちのPOG好きという変わり者。主なPOG実績として、過去にナリタブライアン、ビワハヤヒデ、ディープインパクト、オルフェーヴル、ブエナビスタ、ロジユニヴァース、ヴィクトワールピサ、アンライバルドら指名の実績を持つ。POG=超大物狙いということだが、その格高理論は仲間うちから一目を置かれている。有名競馬雑誌でPOGコーナーを担当中。