初めての個人所有馬ジャスタウェイがレーティング世界No.1の評価を獲得し、種牡馬に。
人並み外れた馬運の持ち主が脚本家という本業のキャリアを活かし、馬主ライフを書き下ろします。
『ギョウ専用!?』
2019/5/9(木)
皆さん、こんにちは。ライター大和屋です。今回は久しぶりの番外編。とはいえ、一応競馬に端を発しているので、無関係ではないのかとも思いつつ、ギョウ専用ザクについて書かせていただきます。
いったい何の話かというとモビルスーツです。ジオン公国の量産型モビルスーツ、MS06ザク2のことなのです。事の発端はカリボール(牡3、栗東・須貝尚厩舎)の大阪遠征の日へとさかのぼります。
500万の自己条件に出走直前に競走除外になった当日の残念会の時にガンプラの話題になったのです。会話の相手はトオルさん。ドバイや凱旋門賞にも一緒に行ってくださった親戚でございます。このブログにもたびたび登場してくれています。甲冑サバゲーの時なんかでもお世話になりました。
そんなトオルさんですが、沢山ある趣味の中にプラモデル作りがあったりします。最近作ったガンプラがバンダイのサイトに紹介されたと写真を見せてくれました。その写真は迷彩仕様のジオングだったのですが、とてもよくできています。さすがはHPに掲載されるだけのことはあり、かなりの出来栄えだったので、他にもあるなら見せてと頼むとTECH21仕様のザクの写真が登場しました。
TECH21とは整髪料(ムース)であり、あの伝説のGPライダーYAMAHAのエース平忠彦が8耐で乗っていたバイクのカラーをザクに施してありました。頭部は平のヘルメットを完全再現で細かいところまで気がきいておりました。それを見た僕が思わず口に出していたのが「うちのザクも作ってください」との言葉でした。
ありがたいことにトオルさんは快諾してくれ、ギョウ専用ザクの制作が決定、さっそく作ってくださるとのこと。そこから一か月の月日が流れ、5月5日の子供の日、宅配便が送られてきました。差出人はトオルさん、製作期間一か月、待ちに待ったザクが送られてまいりました。
さっそく箱をオープンすると厳重に梱包された、100分の1のシャアザクの箱が姿を現し、さらにその箱を開けるとさらに厳重に梱包されたザクが姿を現します。ギョウ専用の中隊長機ですのでツノがついてます。ツノが折れないよう頭部は厳重に梱包されておりました。慎重に梱包を剥がし、頭部を組み立てたのがこちら!
僕の勝負服カラーに格好よく塗装されたザクなのでした。なんというか凄い完成度です。ガンプラの知識が中学生の時にストップしていたので、さらなるカルチャーショックです。ずっしり重く、細部まで精巧に作られているのは言うまでもなく、アニメの作画にもなかったバーニアが各所に埋め込まれております。
デカールも曲がることなく各所にしっかり張り付けられており、言うまでもなく素人が作った時のようなつなぎ目も見当たりません。これがもともとは赤かったとか信じられますか?すごい!なんというクオリティ、これならば大気圏突入は勿論のこと、ア・バオア・クーまで闘い抜けるような気がします。
頭部は海外遠征の時のジョッキーのヘルメットと同じカラーリングが施され、ももは白、膝から下はグレーです。そしてなんといっても特筆したいのがヒートホークならぬ『ヒート鞭』。わざわざ作ってくださいました。恐らく使用時は鞭の先端が熱を帯びることでしょう。こんな痛そうな鞭を入れられたら痛いだろうなぁと思います。
はっきり言って自分では逆立ちしても一生かかっても作ることのできない代物です。まさか自分専用のザクが作っていただけるとは思ってもみませんでした。モビルスーツの中では最高のデザインであると信じて疑わないツノがあるザクを作ってもらえたこともかなり嬉しいと言っておきましょう。とりあえず現在は天皇盾の横に飾っています。
というわけでジョニーライデンもびっくりのギョウ専用ザクが完成しました。こんな風にガンプラを作ってみたいとか、こんなガンプラをぷらっと作れるトオルさんに興味のある方はトオルさんの作ったガンプラの数々の写真や、ガンプラ講座をやっているブログがあるので是非のぞいてみてくださいませ。ジオングまじかっこいいです。
了
プロフィール
大和屋 暁 - Akatsuki Yamatoya
脚本家・作詞家・ライター。若くして一口馬主に出資を始め、クラブ馬主歴2年目にハーツクライと運命的な出会いを果たすと、有馬記念、ドバイシーマクラシックを制す大活躍。しかし、ノド鳴りによるアクシデントに見まわれ、突如として引退したことに一念発起、馬主になる決心を固めた。個人馬主としては、初めてデビューを果たした所有馬ジャスタウェイが大活躍の強運ぶりを発揮。遂には、目標であったドバイ遠征を実現させ、ドバイデューティーフリー(現在のドバイターフ)を圧勝。「自らの馬でドバイを勝つという」夢を実現させたばかりでなく、そのパフォーマンスが評価され、2014年度のワールドベストレースホースランキングでは、日本馬史上初の1位を獲得している。
現在の現役所有馬はカリボール、マジカルステージ、ジャスコ、キングロコマイカイ。一口馬主や共有馬ではアウィルアウェイ、ルーツドール、イストワールファムなどに出資している。
本業ではアニメ版「銀魂」、「スーパー戦隊シリーズ」などの脚本を手がけ、2020年公開の映画「デジモンアドベンチャー」も担当。愛馬との数年間に及ぶ足跡を綿密に綴った『ジャスタウェイな本』などの執筆も手がけた。