初めての個人所有馬ジャスタウェイがレーティング世界No.1の評価を獲得し、種牡馬に。
人並み外れた馬運の持ち主が脚本家という本業のキャリアを活かし、馬主ライフを書き下ろします。
『今週も出走』
2020/6/19(金)
調教に乗っていた複数の騎手の皆さんから距離は延びたほうが良いとの意見をいただいているそうですので、次回は距離を延ばす方向で調整しているようです。正直この時期に1600mが短いとなると先々どこを使っていけばよいのだろうかとも思いつつ、距離延長の未勝利戦、7月5日の福島の1R1800m芝に向かいそうです。距離延長、小回り福島は競馬が上手な彼女にもあいそうな気がします。使ってさらによくなっているはずですので、次はきっちり決めて欲しいと期待しております。
そして気がつけば、カリボールが日曜日に出走します。垂水ステークス2000m芝。前走から中一週。惨敗、惨敗、惨敗からの巻き返しがなるのかどうか?前走があんな感じでしたので、使ったダメージはなさそうです。今回はさらに人気を落とすことになると思うので、鞍上は気楽に乗れるはず。
菊花賞で歯車がくるってから、半年以上ずっと歯車がかみ合わない競馬が続いてきています。なんとか堅実に走っていたころのカリボールに戻ってくれることを祈ります。あと一つ勝ってくれればOPなんだけどなぁ。
基本的にライターという仕事は家での作業でたまにしか外出せずにいたので、コロナ前から大きく生活がかわったわけではありませんが(もともとあまり働いていなかったので)、現状打ち合わせはリモートですし、飲み会なんかは今現在まったくできないまま、親しい人達とも普通の知り合いともまったく顔をあわせておりません。 それどころか外でご飯すらほぼほぼ食べておりません。会いたい人にもあえないで、お友達を気軽に連れ出すわけにもいきません。コロナ前、通常の打ち合わせをしていたころはうちの師匠の浦沢さんやお世話になってる飯岡さんと飲み歩いていたのに、今となってはご飯でもどうですかという感じにもなかなかいきません。
うちの師匠くらいの年齢になるとどんなに元気でもコロナにかかったりなんかしたら洒落になりません。つうかこれ本当にどうしたらよいのだろうか?須貝先生の話によると、競馬関係者の皆さんもコロナにかからないよう日常生活に厳しい制限が加えられている中で働いていらっしゃるそうですし、函館では門限があるそうです。
本当にもう、とっとと安心して暮らしていける世の中に早くなってくださることを心から願っております。そんなこんなで、なんともかんともしがたい状況な現状では、景気の良い話なんかもまったく回ってきませんので、ここはなんとかカリボール君に良いニュースを届けて欲しいものです。
せっかくなのでアウィルアウェイの情報も。つい先日、栗東に入厩しました。今年は阪神で行われるCBC賞へと向かう予定です。鞍上は川田騎手、シルクロードステークス以来のコンビ復活となります。前走の高松宮記念は良いとこなにもなしでしたので、今回は上手な競馬をして欲しいです。入厩したばかりではありますが、秋に向けての第一歩はここから始まります。
それはつまり来年の2歳馬ということになりますね。これはという大物がじゃんじゃか出てきてくれると嬉しいですし、きっと出てきてくれるに違いない。ちなみに今年の2歳も僕の馬ではありませんが強そうなのがいるようですよ。坂路ですごい時計を出しているダノンザキッド(セレクトセール一億越えの仔。28日の阪神新馬戦1800m芝を予定)や、来月早々に福島デビューの7月5日1600m芝が決まっているナヴィリオ(G1レーシング、戸崎騎手を確保しております)とか。
とにもかくにも子供達には実績を残してもらわなければいけません。今年の4歳、3歳は秋への飛躍、ジャスタウェイの成長曲線でいうと4歳秋にはすごいことになってるはずなのですがねえ……。振り返るとエプソムカップのあたりから馬が変わってきたとのコメントもあったような気がします。アウィルアウェイ、カリボールも父と同じように充実していってくれることを期待します。まずは秋へ向けて、カリボール君には週末のレースで、アウィルアウェイにはCBC賞で、輝きを取り戻してほしい大和屋なのでした。
了
プロフィール
大和屋 暁 - Akatsuki Yamatoya
脚本家・作詞家・ライター。若くして一口馬主に出資を始め、クラブ馬主歴2年目にハーツクライと運命的な出会いを果たすと、有馬記念、ドバイシーマクラシックを制す大活躍。しかし、ノド鳴りによるアクシデントに見まわれ、突如として引退したことに一念発起、馬主になる決心を固めた。個人馬主としては、初めてデビューを果たした所有馬ジャスタウェイが大活躍の強運ぶりを発揮。遂には、目標であったドバイ遠征を実現させ、ドバイデューティーフリー(現在のドバイターフ)を圧勝。「自らの馬でドバイを勝つという」夢を実現させたばかりでなく、そのパフォーマンスが評価され、2014年度のワールドベストレースホースランキングでは、日本馬史上初の1位を獲得している。
現在の現役所有馬はカリボール、マジカルステージ、ジャスコ、キングロコマイカイ。一口馬主や共有馬ではアウィルアウェイ、ルーツドール、イストワールファムなどに出資している。
本業ではアニメ版「銀魂」、「スーパー戦隊シリーズ」などの脚本を手がけ、2020年公開の映画「デジモンアドベンチャー」も担当。愛馬との数年間に及ぶ足跡を綿密に綴った『ジャスタウェイな本』などの執筆も手がけた。