初めての個人所有馬ジャスタウェイがレーティング世界No.1の評価を獲得し、種牡馬に。
人並み外れた馬運の持ち主が脚本家という本業のキャリアを活かし、馬主ライフを書き下ろします。
『馬名決定』
2021/7/23(金)
まずはセレクトセールについて、今年は代理人としてそうへい君に北海道へ行ってもらってのセリ参加となりましたが、狙っていた馬はセリ落とすことができませんでした。沢山のジャスタウェイ産駒が上場される最後のチャンスと思っていたのですが、残念ながら落とすことはできませんでした。
とはいえすでに自家生産馬が3頭もいる状況でしたので無理をする必要はありません。1歳馬も当歳馬も期待の精鋭たちですので無事に育っていってくれることを願いましょう。上場馬全体を見渡してみても無難に売れてはくれたようですが他の人気種牡馬と比べればすごい高値にはなっていませんでした。
億超えの馬はいませんでしたし、かといって激安で買えたかというとそうでもなかった感じでしょうか。安く買えるかなとか密かに思っていたのですが、さすがに甘くはありませんでした。これからはもっとたくさんの子供たちが活躍して、じゃんじゃんセレクトセールに子供たちが上場できるようになってほしいと願っています。
じょじょにではありますが、オープンクラスにあがってくれる馬たちも増えてきています。最近ではダートで活躍する馬がどちらかというと多い傾向にありますが、芝ダート兼用でいってくれればいいのかなぁ。僕なんかじゃとてもじゃないけど手が出ません。みたいな感じの種牡馬になってくれないかと、願う気持ちは忘れていません。そうなるためにも我が愛馬達の大活躍を期待しましょう。
そんな我が愛馬達。ずっとトンネル状態だったカリボールも、前走、水無月Sでとうとう復活の兆し。3着に突っ込んできてくれました。
少頭数で展開も向いたという感じもしますが、久しぶりの激走に胸をなでおろしております。次はさらなる好走を期待できそうです。あ、その前にゲート練習しないといけないみたいです。
そしてアウィルアウェイも長いトンネルを抜け?CBC賞で3着、本賞金が加算されなかったので苦しい状況であることは変わりありませんが、まだ終わっていないことは証明できたのではないでしょうか?次走に期待です。なんとか本賞金を加算して大舞台へと駒を進めてもらわなければ困ります。
夏場にもう一勝して紫苑ステークスへ、という野望はなかなか難しい状況になってきましたが、馬優先ですので仕方なしですね。しっかり休んで元気になって競馬場へ戻ってきてください。
そして今年の2歳馬2頭。イイナヅケの牝馬はジャスコと命名されました。
もう一頭のキングカメハメハ×オツウの牡。キンカメの種付け料がはんぱなかったうえにキンカメ産駒最後の年の子供です。期待以外になにがあるのかという感じですが、この度ようやく名前が決定いたしました。
その名も『キングロコマイカイ』王+優しい(ハワイ語)、優しい王様となりました。
どういうことなのかというと、父親のキングカメハメハから連想しつけました。そのまんま優しい王様にしようかとも思ったのですが、ヤサシイオウサマとカタカナで書いた文字面をしばらく見つめた結果、父親の名前にならいキング+ハワイ語でロコマイカイ、キングロコマイカイにすることに決めました。
優しい王様っていったいなんなの?という人は、まずは僕のウィキを読んで推理してみてください。父親のような大活躍と、後継種牡馬になってくれという大いなる野望とともに、優しい王様目指して頑張ってもらいましょう。ウヌ!
ちなみにジャスコのほうもキンロコさんのほうも順調です。ジャスコはハロン15秒くらいの調教をコンスタントにこなしております。ロコも順調でそろそろ移動するんじゃないかというところまで来ています。
先日は併せ馬の動画やゲート練習の動画なんかを見せていただきましたが、いい感じに動けておりました。移動になったらすぐに入厩してゲート試験合格を目指すとのことです。
世の中すっかりローカル開催ではありますが、今の僕が楽しみにしているのはルコルセールの連勝がどこまで伸びてくれるのかということです。父ロードカナロア母ラバヤデールの牡。G1レーシング入会2年目の愛馬です。次走、体調に問題がなければレパードステークスに出走とのことです。
伝説の一勝クラスの勝ち馬、ダートの大物風の未勝利での勝ちっぷり。使い詰めで来ているので怪我だけは気をつけて、来年の2月には東京の大きな舞台のパドックで会えることを妄想しております。
了
プロフィール
大和屋 暁 - Akatsuki Yamatoya
脚本家・作詞家・ライター。若くして一口馬主に出資を始め、クラブ馬主歴2年目にハーツクライと運命的な出会いを果たすと、有馬記念、ドバイシーマクラシックを制す大活躍。しかし、ノド鳴りによるアクシデントに見まわれ、突如として引退したことに一念発起、馬主になる決心を固めた。個人馬主としては、初めてデビューを果たした所有馬ジャスタウェイが大活躍の強運ぶりを発揮。遂には、目標であったドバイ遠征を実現させ、ドバイデューティーフリー(現在のドバイターフ)を圧勝。「自らの馬でドバイを勝つという」夢を実現させたばかりでなく、そのパフォーマンスが評価され、2014年度のワールドベストレースホースランキングでは、日本馬史上初の1位を獲得している。
現在の現役所有馬はカリボール、マジカルステージ、ジャスコ、キングロコマイカイ。一口馬主や共有馬ではアウィルアウェイ、ルーツドール、イストワールファムなどに出資している。
本業ではアニメ版「銀魂」、「スーパー戦隊シリーズ」などの脚本を手がけ、2020年公開の映画「デジモンアドベンチャー」も担当。愛馬との数年間に及ぶ足跡を綿密に綴った『ジャスタウェイな本』などの執筆も手がけた。