初めての個人所有馬ジャスタウェイがレーティング世界No.1の評価を獲得し、種牡馬に。
人並み外れた馬運の持ち主が脚本家という本業のキャリアを活かし、馬主ライフを書き下ろします。
『イイナヅケ出走』
2016/6/2(木)
皆さんこんにちは、ライター大和屋です。ダービーが終わり来年のダービーに向けた新馬戦が始まる今日このごろ。ようやくわが愛馬イイナヅケ(牝3、栗東・須貝尚厩舎)が出走することになりました。
本当に長かった。待ちに待ったこの瞬間……なのですが、やはり足元にはまだ不安があるそうです。二度足を痛めて手術を行った結果、そこがまだパンとしてこない状況ではあるのですが、ゲート試験にも合格し使えないわけではない現状ということで、使える状況で使わないのもなんなので、さらに言えばもう9月まであまり時間もないということで、とりあえず一度使ってみようということでの出走となります。
2014年のセレクトセールで購入されたイイナヅケ
まあ勝負事ですので、やってみなければわかりませんが、いきなり勝ち負けという感じではないそうですので、皆さんあまり入れ込んで勝負などしないようにお願いいたします。調教師のコメントから類推するに、やはり今回はあまり勝負気配ではないので、生暖かく見守っていてほしい的な感じではありました。
坂路では53秒台とそこそこの時計は出しているので、まったく勝負にならないというわけではないとは思うのだが…。だが、勝ち負けではないのでわざわざ東京から出向いてくるほどの期待値はありませんよ。みたいな感じでした。
ワークフォース産駒なら本当は芝のほうがいいのだろうとか、距離1400って違うだろうとか、いろいろと思うところはあるかもしれませんが現状ではここが最良の選択肢ということなのかもしれませんね。
やはりジャス君やオツウの初出走の時のような鼻息の荒いコメントにはなりません。このような残念な状況でデビュー戦を迎えなければならないイイナヅケではありますが、なんとか9月までには一つ勝ってくれることを願います。とりあえず今回は今後の闘いに向けてめどの立つ走りをしてくれることを祈ります。
がんばれ!イイナヅケ!
了
プロフィール
大和屋 暁 - Akatsuki Yamatoya
脚本家・作詞家・ライター。若くして一口馬主に出資を始め、クラブ馬主歴2年目にハーツクライと運命的な出会いを果たすと、有馬記念、ドバイシーマクラシックを制す大活躍。しかし、ノド鳴りによるアクシデントに見まわれ、突如として引退したことに一念発起、馬主になる決心を固めた。個人馬主としては、初めてデビューを果たした所有馬ジャスタウェイが大活躍の強運ぶりを発揮。遂には、目標であったドバイ遠征を実現させ、ドバイデューティーフリー(現在のドバイターフ)を圧勝。「自らの馬でドバイを勝つという」夢を実現させたばかりでなく、そのパフォーマンスが評価され、2014年度のワールドベストレースホースランキングでは、日本馬史上初の1位を獲得している。
現在の現役所有馬はカリボール、マジカルステージ、ジャスコ、キングロコマイカイ。一口馬主や共有馬ではアウィルアウェイ、ルーツドール、イストワールファムなどに出資している。
本業ではアニメ版「銀魂」、「スーパー戦隊シリーズ」などの脚本を手がけ、2020年公開の映画「デジモンアドベンチャー」も担当。愛馬との数年間に及ぶ足跡を綿密に綴った『ジャスタウェイな本』などの執筆も手がけた。