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平林雅芳の2歳評
2008/9/9(火)
地元で最高の結果、重賞初制覇の浜中J
最終日の小倉競馬と新潟ではそれぞれ2歳夏の総決算が行われ、共に関西馬が優勝。
新潟では一番人気のセイウンワンダーが大外伸びて優勝。
そして小倉では、若武者・浜中Jが小倉リーディングJを決める勝利をデグラーティアで小倉2歳Sを制した。
管理する宮本師ともどもに重賞初制覇の偉業達成であった。
土曜小倉1R
2歳未勝利
芝1200m
勝ち馬 エイシンフェアリー
(牝、栗東・坂口則厩舎・父タイキシャトル)
ゲートオープンした時は外目の馬が良く、あまり出自体が良くなかったエイシンフェアリーだったが、ジワジワと上がって行き3角手前では内から先頭に並べた。
先行馬自体がそんなにペースをあげない流れを読み、内から先頭に踊り出てそのまま4角へ向かうエイシンフェアリー。
4角手前では後続馬も追い上げてきて、横に広がりながら直線入り口へと向かう。
エイシンフェアリーの鞍上吉田隼Jは、徐々に外目へと進路をとり、馬場の真ん中へ出してくる。
後1Fあたりから追い出しにかかった瞬間に少し内へもたれる所がありはしたが、鞍上のステッキに呼応してのゴール前の伸びは「おやっ」と思わせるようなものであった。
まずまず悪くない印象であった。
土曜小倉2R
2歳未勝利
芝1800m
勝ち馬 ミッキーペトラ
(牡、栗東・森厩舎・父シンボリクリスエス)
新潟で新馬と未勝利戦を差はあったものの連続2着のミッキーペトラ。
小倉の1800mに勝利を求めて登場。
それも鞍上に武豊Jを迎えて圧倒的人気は当然か。
中間の攻め気配も悪くなく、よほどのアクシデントがないかぎりは勝てる筈のメンバー構成。
外枠からまずまずのスタートで早めに好位置をキープして、意欲的な姿勢のミッキーペトラだ。
3角でも外々を廻るロスはあるが4番手。
直線入り口でも外からジワッとあがってきたが、その手応えは持ったままという訳には行かず、あまり楽そうには見えない。
直線で前を行く馬の外に並びかけ、ステッキを入れたあたりからジワジワと伸び出し、ゴール寸前の伸びが一番といった競馬内容。
絶対に勝つという競馬内容をしたものと思われるので、ある程度前での位置取りとなったものだろう。
終いがそれほどに強烈ではなかったのも仕方ない筈。
今後は緒戦のような終いを生かす競馬をして行けるだろうし、成長もあるだろうから今後楽しみな馬ではあるかも知れない。
日曜小倉1R
2歳未勝利
芝1200m
勝ち馬 アルーリングムーン
(牡、栗東・野村厩舎・父タイキシャトル)
決してスタートが良くなかったアルーリングムーン。
でも3角では先行グループの直ぐ後で、差はない。
3角からは内で辛抱して、4角から直線入り口では外へ出して馬場の真ん中へ出してきた。
先に抜け出していたトップカミングを追いかけて追い抜いた。
勝ち時計そのものは平凡だが、馬場の真ん中を通る内容でのものだから、悪くはないものと思える。
渋太い競馬内容といった印象であった。
日曜小倉4R
2歳新馬
芝1200m
勝ち馬 カネトシコンジョオ
(牡、栗東・野村厩舎・父ゴールドアリュール)
少頭数7頭の競馬。
ゲートで出が悪かった①カシノローズでさえも、3角では先頭グループの一番外目に位置するぐらい。
3角過ぎても、どの馬でも勝負になるような位置と差である。
3角では先行グループ4頭が横一戦。
その中にカネトシコンジョオもいたが、4角手前で進路を外目にとり、出て行く。
直線でも鞍上の太宰Jがステッキをふるわず勝つ伸びっぷり。
1頭だけグングンと加速している感じさえあった。
ここでも野村厩舎と太宰Jのコンビでの勝利であった。
日曜小倉10R
小倉2歳S
芝1200m
勝ち馬 デグラーティア
(牝、栗東・宮本厩舎・父フジキセキ)
ゲート入りに手間取る馬がいて、ちょっとゲート内で待たされている馬と、外で待っている馬との差があった。
①枠で最初から入っているツルマルジャパンには長い待ち時間となってしまっていた。
一番最後にゲート入りしたのは当然に大外のデグラーティア。
そしてゲートオープン。
開いた瞬間にポンと出ていたのも、そのデグラーティア。
ツルマルジャパンはこの2戦見せた素晴らしいダッシュが本日は見られない。
それでも少しづつ加速して行き、トップには躍り出た。
出の良かったワンカラットと、追い上げてきたクリノスプレンダーが2、3番手に続く。
その間隔は1馬身もない接近である。
その後のグループでは、最内枠そのままにコウエイハートがいい感じで続く。
好発をしたデグラーティアも同じあたりを位置している。
3角から4角手前でも大きな変化はなく4角へ向かう。
トップを走る武豊J・ツルマルジャパンだが、手応えは悪くもないが楽でもない。
ちらっと外目の馬の動向を確認してから、少しだけ外目に出し気味に直線に入る。
4番手ぐらいの内目に潜りこんでいたデグラーティアだったが、内から3頭目ぐらいの位置となっている。
4角も巧く内の方を廻ることが出来ている。
直線に入りスルスルと内から進出してきていたのがコウエイハート。
逃げるツルマルジャパンに開いた最内から猛然と並びかける。
抵抗するツルマルジャパン。
その時に、直線半ばで一旦内目へ進路をとろうとしたが、狭くなるのを察した浜中Jはデグラーティアの馬体を左横へ出してから追い出す。
そんなロスがありながらもグイグイと伸びが目立つ。
ゴール少し前ではもう明らかにデグラーティアの勝利は歴然の脚色。
内でコウエイハートとツルマルジャパンも猛烈な2着争い。
「もう一度伸びるのか」と思わせる程にツルマルジャパンも極端にバテてはいないが、最後はコウエイハートが内から出ていて2着。
デグラーティアの鞍上浜中Jは、ゴール前では外へ向かって小さくガッツポーズをしていた。
その瞬間、ヘルメットにつけていた砂避けのプラスチック板に指先が触れたのだろう、後へ空へと飛ぶのがハッキリと見えた。
夕日にキラッと光って空へ舞っていった。
小倉っ子の浜中Jを祝福したアクシデントだろう。
大勢が決した後のグループでは、直線半ばでグングンと加速がついたシルクナデシコが伸びて4着であった。
先行したグループで残ったのは、ツルマルジャパン以外ではワンカラットの5着が最高であった。
前半33.2秒は、やはりこの馬場ではちょっと速かったようだ。
まず、好発から自分のリズムで走らせることができたデグラーティアの浜中J。
勝つ時はそんなひとつひとつが巧く行くもの。
逆に圧倒的一番人気に推されたツルマルジャパン、馬体が増えているのは悪くないのだがパドックから活気がない。
大人しすぎる。
岩本厩務員さんがちらっと中間に言っていた言葉「一時夏負けにかかっていた」のひと言(おそらく3週前ケイコで、上がり14秒もかかった時あたりではなかろうか)が気にかかる。
最内枠からポンと出てスイスイと絵に描いたような競馬が出来なかった。
これに尽きるだろう。
2着に入ったコウエイハート。
緒戦時は今ひとつだったが未勝利を勝ち、先週に九州産特別を勝った外からの伸びが凄かった。
今回も馬場の一番悪い内から伸びてきて、あわやの競馬っぷり。
今後一般馬に混じっても遜色ない競馬をすることと思える。
勝ち馬はもちろん、2着馬3着馬共々に2勝をあげてきた馬の決着。
例年どおり、馬場は真ん中や外が良く、伸びる状態に変わりはなかった。
夏の2ヶ月の使用で、馬場がかなり傷んで、内外と進路を選ぶのにかなり考慮しなければならない馬場となってしまう。
ここらもこのレースの特徴であろうか。
この夏の特徴、若手の活躍が目立った年。
浜中Jと川田Jが競り合って盛り上げた夏だったが、それをまさしく象徴した2歳Sの結果であった。
地元で初重賞制覇と2重の喜びとなった浜中J。
小倉リーディングJもとって、喜びは何層もと増えていく。
最終日の小倉競馬と新潟ではそれぞれ2歳夏の総決算が行われ、共に関西馬が優勝。
新潟では一番人気のセイウンワンダーが大外伸びて優勝。
そして小倉では、若武者・浜中Jが小倉リーディングJを決める勝利をデグラーティアで小倉2歳Sを制した。
管理する宮本師ともどもに重賞初制覇の偉業達成であった。
土曜小倉1R
2歳未勝利
芝1200m
勝ち馬 エイシンフェアリー
(牝、栗東・坂口則厩舎・父タイキシャトル)
ゲートオープンした時は外目の馬が良く、あまり出自体が良くなかったエイシンフェアリーだったが、ジワジワと上がって行き3角手前では内から先頭に並べた。
先行馬自体がそんなにペースをあげない流れを読み、内から先頭に踊り出てそのまま4角へ向かうエイシンフェアリー。
4角手前では後続馬も追い上げてきて、横に広がりながら直線入り口へと向かう。
エイシンフェアリーの鞍上吉田隼Jは、徐々に外目へと進路をとり、馬場の真ん中へ出してくる。
後1Fあたりから追い出しにかかった瞬間に少し内へもたれる所がありはしたが、鞍上のステッキに呼応してのゴール前の伸びは「おやっ」と思わせるようなものであった。
まずまず悪くない印象であった。
土曜小倉2R
2歳未勝利
芝1800m
勝ち馬 ミッキーペトラ
(牡、栗東・森厩舎・父シンボリクリスエス)
新潟で新馬と未勝利戦を差はあったものの連続2着のミッキーペトラ。
小倉の1800mに勝利を求めて登場。
それも鞍上に武豊Jを迎えて圧倒的人気は当然か。
中間の攻め気配も悪くなく、よほどのアクシデントがないかぎりは勝てる筈のメンバー構成。
外枠からまずまずのスタートで早めに好位置をキープして、意欲的な姿勢のミッキーペトラだ。
3角でも外々を廻るロスはあるが4番手。
直線入り口でも外からジワッとあがってきたが、その手応えは持ったままという訳には行かず、あまり楽そうには見えない。
直線で前を行く馬の外に並びかけ、ステッキを入れたあたりからジワジワと伸び出し、ゴール寸前の伸びが一番といった競馬内容。
絶対に勝つという競馬内容をしたものと思われるので、ある程度前での位置取りとなったものだろう。
終いがそれほどに強烈ではなかったのも仕方ない筈。
今後は緒戦のような終いを生かす競馬をして行けるだろうし、成長もあるだろうから今後楽しみな馬ではあるかも知れない。
日曜小倉1R
2歳未勝利
芝1200m
勝ち馬 アルーリングムーン
(牡、栗東・野村厩舎・父タイキシャトル)
決してスタートが良くなかったアルーリングムーン。
でも3角では先行グループの直ぐ後で、差はない。
3角からは内で辛抱して、4角から直線入り口では外へ出して馬場の真ん中へ出してきた。
先に抜け出していたトップカミングを追いかけて追い抜いた。
勝ち時計そのものは平凡だが、馬場の真ん中を通る内容でのものだから、悪くはないものと思える。
渋太い競馬内容といった印象であった。
日曜小倉4R
2歳新馬
芝1200m
勝ち馬 カネトシコンジョオ
(牡、栗東・野村厩舎・父ゴールドアリュール)
少頭数7頭の競馬。
ゲートで出が悪かった①カシノローズでさえも、3角では先頭グループの一番外目に位置するぐらい。
3角過ぎても、どの馬でも勝負になるような位置と差である。
3角では先行グループ4頭が横一戦。
その中にカネトシコンジョオもいたが、4角手前で進路を外目にとり、出て行く。
直線でも鞍上の太宰Jがステッキをふるわず勝つ伸びっぷり。
1頭だけグングンと加速している感じさえあった。
ここでも野村厩舎と太宰Jのコンビでの勝利であった。
日曜小倉10R
小倉2歳S
芝1200m
勝ち馬 デグラーティア
(牝、栗東・宮本厩舎・父フジキセキ)
ゲート入りに手間取る馬がいて、ちょっとゲート内で待たされている馬と、外で待っている馬との差があった。
①枠で最初から入っているツルマルジャパンには長い待ち時間となってしまっていた。
一番最後にゲート入りしたのは当然に大外のデグラーティア。
そしてゲートオープン。
開いた瞬間にポンと出ていたのも、そのデグラーティア。
ツルマルジャパンはこの2戦見せた素晴らしいダッシュが本日は見られない。
それでも少しづつ加速して行き、トップには躍り出た。
出の良かったワンカラットと、追い上げてきたクリノスプレンダーが2、3番手に続く。
その間隔は1馬身もない接近である。
その後のグループでは、最内枠そのままにコウエイハートがいい感じで続く。
好発をしたデグラーティアも同じあたりを位置している。
3角から4角手前でも大きな変化はなく4角へ向かう。
トップを走る武豊J・ツルマルジャパンだが、手応えは悪くもないが楽でもない。
ちらっと外目の馬の動向を確認してから、少しだけ外目に出し気味に直線に入る。
4番手ぐらいの内目に潜りこんでいたデグラーティアだったが、内から3頭目ぐらいの位置となっている。
4角も巧く内の方を廻ることが出来ている。
直線に入りスルスルと内から進出してきていたのがコウエイハート。
逃げるツルマルジャパンに開いた最内から猛然と並びかける。
抵抗するツルマルジャパン。
その時に、直線半ばで一旦内目へ進路をとろうとしたが、狭くなるのを察した浜中Jはデグラーティアの馬体を左横へ出してから追い出す。
そんなロスがありながらもグイグイと伸びが目立つ。
ゴール少し前ではもう明らかにデグラーティアの勝利は歴然の脚色。
内でコウエイハートとツルマルジャパンも猛烈な2着争い。
「もう一度伸びるのか」と思わせる程にツルマルジャパンも極端にバテてはいないが、最後はコウエイハートが内から出ていて2着。
デグラーティアの鞍上浜中Jは、ゴール前では外へ向かって小さくガッツポーズをしていた。
その瞬間、ヘルメットにつけていた砂避けのプラスチック板に指先が触れたのだろう、後へ空へと飛ぶのがハッキリと見えた。
夕日にキラッと光って空へ舞っていった。
小倉っ子の浜中Jを祝福したアクシデントだろう。
大勢が決した後のグループでは、直線半ばでグングンと加速がついたシルクナデシコが伸びて4着であった。
先行したグループで残ったのは、ツルマルジャパン以外ではワンカラットの5着が最高であった。
前半33.2秒は、やはりこの馬場ではちょっと速かったようだ。
まず、好発から自分のリズムで走らせることができたデグラーティアの浜中J。
勝つ時はそんなひとつひとつが巧く行くもの。
逆に圧倒的一番人気に推されたツルマルジャパン、馬体が増えているのは悪くないのだがパドックから活気がない。
大人しすぎる。
岩本厩務員さんがちらっと中間に言っていた言葉「一時夏負けにかかっていた」のひと言(おそらく3週前ケイコで、上がり14秒もかかった時あたりではなかろうか)が気にかかる。
最内枠からポンと出てスイスイと絵に描いたような競馬が出来なかった。
これに尽きるだろう。
2着に入ったコウエイハート。
緒戦時は今ひとつだったが未勝利を勝ち、先週に九州産特別を勝った外からの伸びが凄かった。
今回も馬場の一番悪い内から伸びてきて、あわやの競馬っぷり。
今後一般馬に混じっても遜色ない競馬をすることと思える。
勝ち馬はもちろん、2着馬3着馬共々に2勝をあげてきた馬の決着。
例年どおり、馬場は真ん中や外が良く、伸びる状態に変わりはなかった。
夏の2ヶ月の使用で、馬場がかなり傷んで、内外と進路を選ぶのにかなり考慮しなければならない馬場となってしまう。
ここらもこのレースの特徴であろうか。
この夏の特徴、若手の活躍が目立った年。
浜中Jと川田Jが競り合って盛り上げた夏だったが、それをまさしく象徴した2歳Sの結果であった。
地元で初重賞制覇と2重の喜びとなった浜中J。
小倉リーディングJもとって、喜びは何層もと増えていく。
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