平林雅芳の2歳評

トピックス

日曜京都3R
2歳未勝利
芝1600m
勝ちタイム1.36.3

勝ち馬トップゾーン
(牡、栗東・境直厩舎)
札幌で2、2着と勝利に近づいたトップゾーンと、この京都開幕週で新馬2着のアキノカウンターが人気を二分するような下馬評であった。
札幌戦で逃げの競馬のトップゾーンが行く構えをしないので先手をとったマイネルフレンズだったが、千通過が1.00.1のユッタリなペース。
2番手もメイショウローツェと、その3角と同じ態勢で4角を廻り直線に入った。
直線の後1Fぐらいから瞬時に伸びたのは、道中内々を進んで脚を温存していたトップゾーン。
あっと言う間に前を行く馬の間を縫って出て、勝利を確定させた。
3角過ぎで同じくらいの位置にいたウェザーサイドが直線伸びて2着。
人気を分けたアキノカウンターは勝ち馬の前で競馬したのだが、直線でちょっと行き場がなくなってしまい動けずの内容。
正味追ったのが少しだけの競馬であったが、決め脚もそんなに感じられずだった・・。
勝ち馬はどうやら抑えた競馬をした模様で、まだ伸びる余地は十分に感じられた。

日曜京都4R
メイクデビュー京都(2歳新馬牝)
ダ1400m
勝ちタイム1.26.5

勝ち馬ツルマルハロー
(牡、栗東・石坂厩舎)
アグネスデジタル産駒の2頭が人気を二分した新馬戦。
勝ったのは1番人気となった武豊J騎乗のツルマルハロー。
ゲートをポンとフライング気味のスタートであった。
スッと先手をとるが、内から幸四郎Jのフラワーアンジェラが並んできてもそんなにペースは速くはならない。
千通過が1.01.4と、この距離としたら落ち着いたもの。
結局は外に位置したツルマルハローが直線でもスピード衰えずに、そのまま押し切った。
2着はゴチャつく4角を外から追い上げてきたグランプリチェリーが、前とは離れてはいたが伸びを見せて続いた。
3着は前に行っていたアリデッドだったが、4着ジョーセレスの脚色が凄いものであった。
人気を二分したタフネスデジタルは内枠で行くところいくところ、他馬が前でふらついたりと思うように競馬をさせて貰えなかった感じで、ただ廻ってきた感じの5着となってしまった。

日曜京都5R
メイクデビュー京都(2歳新馬牝)
芝1800m
勝ちタイム1.51.7

勝ち馬アンライバルド
(牡、栗東・友道厩舎)
パドックからファンが大勢押し寄せた注目の新馬戦を制したのは、バレークインの子供アンライバルドであったが、負け組にも将来はかなりなものになりそうな雰囲気のある馬ばかりの競馬であった。
まず返し馬で大人の雰囲気のあったのがブエナビスタ。
実戦でも後方よりでの競馬となったが、直線でも「格別この一戦だけが競馬でないよ」と言っているような、自分の競馬に徹した感じ。
ステッキを一発も入れてなかったように見受けられた。
勝ち馬のアンライバルドが上位人気3頭の中で一番前で競馬して、早めに動いていったからこその勝利といった感じ。
岩田Jが直線半ばで右ステッキを一発くれてやっただけのフィニッシュであった。
一番人気のリーチザクラウンは、この馬も無理に勝ち馬を追いかけてないような道中だった。
4角で外から追い上げてきた時のスピードの乗りが今ひとつで、そこで前を詰められていない感じだった。
この馬も右ステッキを一発だけの直線だった。
最後の1Fが11.0の数字をみても、上がりだけの競馬。
前にいる方が有利な競馬であっただけ。
この競馬の着順だけで将来を語ってはいけない面々の競走だと思うし、今後の成長を大いに期待したい上位3頭の馬であろうと言いたい。

日曜京都8R
かえで賞
芝1400m
勝ちタイム1.21.9

勝ち馬スズノハミルトン
(牡、栗東・五十嵐厩舎)
このクラスでのペースとしてはそんなに速くないもの。
逃げたプリティマリと2番手のラブチャーミーが作ったラップは千通過が58.7であり、3番手から早めに抜け出たヒットヒットヒットの戦法は正解だったはず。
それを後方から徐々に追い上げてきていたスズノハミルトンが馬体を並べたのがゴール前であり、どちらが勝ったかはゴール前のスローでもなかなか判りにくい感じであった。
3着には、圧倒的人気となったエイシンタイガーがゴール前でいい脚を使ったが、前を捕まえるだけの脚ではなかったようだ。
最後の2Fが11.5に11.7であるからして、あまりに後めの馬では届かない流れとなった競馬であった。
勝ち馬は、新馬戦といい今回といい、抜け出す時の脚色はなかなかのものを使うようであり、短の差しっぽい馬であろうか。