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【天皇賞(春)】ゆったりローテでいざG1 勢い乗るアドマイヤデウス
2015/4/29(水)
29日、天皇賞(春)(G1)の追い切りが栗東トレセンにて行われた。日経新春杯、日経賞とG2を連勝中の上がり馬アドマイヤデウス(牡4、栗東・橋田厩舎)は、助手が騎乗して坂路で終い重視の最終追い。ゴール手前で気合を入れられるとキビキビとした脚取りで4F54.9-39.8-25.7-12.4秒を叩き出した。全体の時計は54.9秒とやや物足りなく映るが、先週、同じく坂路で4F51.1秒のハードな攻めを消化。今週は微調整に終始するという意図もあって、時計面は何ら心配なく、橋田満調教師も「予定通り」と胸を張ってG1獲りへ挑む。
ダービー以来の実戦となった年明けの日経新春杯で鮮やかな差し切り勝ち。ハンデ戦ということもあり、半信半疑で見られていた部分もあったが、続く日経賞ではフェノーメノ、ウインバリアシオン、サウンズオブアースといったG1で好走した実力馬を一蹴。ラスト4Fのラップがいずれも12秒を切る上がりの速いレースで前を楽に差し切る勝ちっぷりは本番でも期待を抱かせる堂々の内容だ。
祖母のアドマイヤラピスは牝馬ながら3000mの嵐山Sを勝ち、ステイヤーズSでも2着に入ったバリバリのステイヤー。父のアドマイヤドンはダートで超一流に上り詰めたが、菊花賞でも4着に入っていて、ここは待ちに待った舞台といって過言ではない。春の盾を見据えたゆったりローテで臨む上がり馬の走りは大いに注目される。
連勝の勢い十分で春の盾を挑むアドマイヤデウス
5月3日(日)に行われる天皇賞(春)(G1)の最終追い切りが、栗東トレセンにて行われた。
アドマイヤデウスに管理する橋田満調教師の一問一答は以下の通り。
●申し分ない課程を経て本番へ
-:ここ2走強いですね。
橋田満調教師:そうですね。おかげさまでいいところを出してくれましたね。
-:ダービーから時間があって、成長の度合いというのはどういうふうに掴んでいますか?
橋:馬体重の方はそう増えていないのですが、ひと回り大きくなったようには思います。精神面は以前からはシッカリとした馬でしたから、夏からここまで大人になったと言えばそう言えていると思いますが、特にそういう面の弱点はあった馬ではなかったですね。
-:3歳時には皐月賞、ダービーにも出走しました。好結果というところまでは届かなかったわけですが、急成長というふうに見てよろしいでしょうか?
橋:クラシックはローテーションに馬を合わせていくという形になりますので、権利も獲らないといけないし、非常にきつい日程で進んでいきます。アドマイヤデウスにとってはちょっときついローテーションでしたね。古馬になってからは目標が自分で設定できますので、ゆったりしたローテーションがデウスにとって、いい形で進めているところはあると思います。
-:古馬になって目標となるレースは馬によって違うと思うのですが、それを春の天皇賞にターゲットを絞ったというのはどんな理由でしょうか?
橋:掛からないですし、一瞬の切れ味がありますので、そういう持ち味を生かすレースとなりますと、春は天皇賞がいいかなと思いました。
-:そこに向けて、これ以上にない結果を残していますよね。
橋:今の2走は非常にいい結果を残してくれていると思います。
-:特に前走は内容があったのではないでしょうか?
橋:そうですね。最後のラップが11秒台で来る中を差し切っていますので、内容は濃いのではないかと思います。
-:その後の状態ですが?
橋:変わりなく来ていますね。
-:先週かなりハードに追い切られましたね。
橋:距離も長いですから、1週前に強いところをやって、ほぼ仕上げて今週は最後の調整だけにしようと思っていました。
-:その最後の調整ですが、朝一番、6時ちょうどくらいに坂路に姿を現しました。
橋:一番馬場のいい時にやりたいということで、早い時間にやったのですが、単走で終いだけ少し伸ばすという予定でした。反応は良かったように思いますね。
-:ここまでは状態としては大満足でしょうか?
橋:そうですね。予定通りに来ていますから、これでいいのではないかと思います。
大一番を前に満足げな表情の橋田満調教師
●前々の競馬で勝機を見いだす
-:いつも中団での競馬をしていますが、そのあたりは何か想定をされているのでしょうか?
橋:位置取りが柔軟な馬で、前へ行っても折り合いが付きますから、中団より前で競馬ができると思いますね。
-:今の京都競馬場は始まったばかりですし、高速決着、前が残る状態が続いています。そのあたりはやはり意識されていますか?
橋:馬場がいいのは向いていると思いますね。跳びの大きいキレイな馬ですから、道悪はその辺でマイナスになってくると思うのですが、天気予報を見ましても、いい状態で臨めそうですから、ある程度前で競馬する方が理想かなと思います。
-:京都競馬場が一番盛り上がるレースがこの春の天皇賞というイメージがあります。先生にとりまして、春の天皇賞はどういうイメージがありますか?
橋:私は父も調教師でしたから、生まれた時から競馬の世界に接しています。天皇賞というのは非常に歴史の古いレースですよね。昔は賞金がなくて賜杯をいただくだけという形。非常に名誉のあるレースだという感覚を持っていますね。
-:その名誉あるレースに有力馬を送り出す。誇らしい話ですよね。
橋:そうですね。出さないと勝てないですし、まず出すということができたことを嬉しく思います。
-:今週、京都競馬場には大勢のお客様が詰めかけると思います。ファンの皆様にひと言お願いします。
橋:アドマイヤデウスは4歳で天皇賞に臨めることになりました。順調に来ていますので、ご声援をお願いいたします。
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