天皇賞(春)2連覇のフェノーメノが引退 種牡馬に

昨年、一昨年の天皇賞(春)を連覇したフェノーメノ(牡6、美浦・戸田厩舎)が左前脚の屈腱炎、右前脚の繋靭帯炎を発症し、引退、種牡馬入りすることがサンデーサラブレッドクラブのホームページで発表された。

フェノーメノは2011年10月にデビューして初勝利。5戦目の青葉賞で重賞初勝利を挙げると、ダービーではディープブリランテにハナ差の2着。秋初戦のセントライト記念を勝ったあとは菊花賞に向かわず、古馬相手の天皇賞(秋)に挑戦。エイシンフラッシュの強襲に半馬身差敗れたが、1番人気の支持を受け、正攻法での2着は負けて強しの内容で、ダービー2着の底力を改めて証明する格好となった。

古馬になって初戦の日経賞を快勝。勢いを持って臨んだ天皇賞で早めのスパートから後続を追い上げを封じて待望のG1タイトルを獲得した。その後、脚部不安による休養を余儀なくされるも、翌春の天皇賞で復活V。しかし、再び休養に入り、秋の天皇賞から戦列に戻ったがレースぶりに精彩を欠き、有馬記念以来となった今年の日経賞では8着と完敗。天皇賞3連覇を目指して懸命な調整が続いたが、追い切り後に脚部不安が再発して出走を断念していた。

23日に改めて検査を行ったところ、左前脚の屈腱炎が重度まで進行していることに加えて、天皇賞回避の引き金ともなった右前脚の繋靭帯炎の状態も思わしくなく、関係者が協議した結果、引退、種牡馬入りする運びとなった。今後は種牡馬となるが、繋養先等は未定。
馬主は有限会社 サンデーレーシング、生産者は平取の追分ファーム。馬名の意味由来は「超常現象、怪物(ポルトガル語)」。

フェノーメノ
(牡6、美浦・戸田厩舎)
父:ステイゴールド
母:ディラローシェ
母父:Danehill
通算成績:18戦7勝
重賞勝利:
13~14年天皇賞(春)(G1)
13年日経賞(G2)
12年セントライト記念(G2)
12年青葉賞(G2)

フェノーメノ

▲力強い末脚で春の天皇賞連覇を達成したフェノーメノ


フェノーメノ

▲13年天皇賞(春)で待望のG1初制覇