【3回阪神】ロスカボス…小平奈由木の注目新馬レポート

ロスカボス
(牡2、栗東・高野厩舎)
父:キングカメハメハ
母:マンハッタンセレブ
母父:サンデーサイレンス

2年連続してチャンピオンサイアーに輝き、ディープインパクトの登場後も勝ち鞍を伸ばし続けるキングカメハメハの産駒。現3歳ではレッツゴードンキ(桜花賞)、ドゥラメンテ(皐月賞、ダービー)がクラシック制覇を成し遂げた。コンスタントに勝ち上がるうえ、豊富な成長力にも定評があり、ローズキングダム(朝日杯FS、ジャパンカップ)、ルーラーシップ(クイーンエリザベス2世C)、アパパネ(阪神JF、牝馬3冠、ヴィクトリアマイル)だけでなく、スプリント部門へはロードカナロア(スプリンターズS2回、香港スプリント2回、高松宮記念、安田記念)、ダート路線にベルシャザール(JCダート)、ホッコータルマエ(かしわ記念、帝王賞、JBCクラシック、東京大賞典)、ハタノヴァンクール(ジャパンダートダービー、川崎記念)、タイセイレジェンド(JBCスプリント)と、様々なカテゴリーに一流馬を送り出している。この世代からも大物の誕生が待たれる。

母マンハッタンセレブ(その父サンデーサイレンス)は不出走だが、祖母が英3勝のサトルチェンジ。母の兄姉にエアスマップ(オールカマー)、マンハッタンカフェ(菊花賞、有馬記念、天皇賞・春)、マンハッタンフィズ(アプリコットフィズやクレスコグランドの母)などがいる豪華な一族である。同馬の兄姉にサトノグロリアス(1勝)、セレブリティモデル(2勝)ら。馬主を対象とした社台グループオーナーズに総額4000万円でラインナップされた。
社台ファームの直線ダートコースでペースアップ。山元トレセン、グリーンウッド・トレーニングと移り、スピードメニューを消化したうえ、4月30日、栗東に入厩した。8日のゲート試験をクリアし、順調に坂路でタイムをマーク。雄大な馬格を誇りながら、フォームはしなやか。反応も上々である。

6月6日(土)、阪神の芝1800mにスタンバイ。ミルコ・デムーロ騎手に依頼している。


小平 奈由木(こだいら なゆき)

早稲田大学日本語研究教育センターに勤務した後、競馬関係に進む。競馬専門紙「1馬」の記者、法人馬主「サラブレッドクラブラフィアン」のレーシングマネージャーなどを経て、現在はフリーランス。業界のキャリアは 20年近くになり、生産・育成現場からトレセンまで精通。

月刊誌「競馬最強の法則」の人気コーナー「トレセン最前線」をはじめ、幅広い知識を生かしたエッセーが評判 になっている。